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子どもの肥満について知ろう!食事と運動の重要性

投稿日: 2025.02.25

日本では子どもの肥満率が年々増加しており、「10人に1人が肥満傾向にある」といわれています。
子どもの肥満は、将来大人になってから、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクを高めるだけでなく、睡眠時無呼吸症候群やうつ病など精神疾患のリスクを高めるともいわれています。
この記事では、子どもの肥満とその予防法について解説します。

10人に1人が肥満


我が子がすくすくと育つ姿は、親にとって何よりの喜びでしょう。
しかし、「うちの子、体重が増えすぎている?」と感じているお母さんお父さんさんもいらっしゃるのではないでしょうか。

子どもの肥満とは

そもそも肥満とは、「多くの脂肪が体に蓄積された状態」を表し、一般的に15歳までの成長段階にある子どもの肥満を「小児肥満」といいます。

標準体重は、性別、身長別、年齢別に設定されていますが、標準体重に対して実測体重が何%多いかを示す肥満度で、

・ 20%以上 軽度肥満
・ 30%以上 中等度肥満
・ 50%以上 高度肥満

と分類しています。

全国の15歳未満の子どものうち、軽度肥満以上は10人に1人、高度肥満は100人に1人いるのが現状です。

ぽっちゃりしている、などの見た目だけで判断せず、数字で確認してみましょう。そして安易に食事制限をはじめてしまうのは危険です。

うちの子って大丈夫?肥満を知るための計算

子どもが肥満かどうかを医学的に判断するためには、「ローレル指数」という計算式を使います。
「ローレル指数」は体重(kg)を身長(m)の3乗で割った値で、身長と体重から簡単に計算できるため、子どもの肥満を早期に発見するために役立ちます。

ローレル指数計算式

体重(kg)÷《身長(m)×身長(m)×身長(m)》×10

例えば身長160㎝、体重55㎏の子どもであれば、まず、身長を㎝からmに直します。160㎝は1.6m。
これを計算式に当てはめていきます。

【ローレル指数計算例】55(kg)÷《1.6(m)×1.6(m)×1.6(m)》×10=134.277・・・

この式を計算して出てきた数字を、以下の指標と照らし合わせてみると、標準となります。

・やせすぎ  100以下
・やせぎみ  101〜115
・標準    116〜144
・太りぎみ   145〜159
・太りすぎ   160以上

お子さんが「太りぎみ」「太りすぎ」に該当していたら、注意が必要です。

子どもの体重増加の原因として多いのは
「おやつ」の種類と
砂糖などが多く入った「ジュース」があげられます。

急激な体重の増加が気になる場合は、
糖質の多い食品は控え、

・甘いおやつを減らし、補食に変える
・ジュースをやめて麦茶や牛乳にする

などを心がけましょう。

 

肥満によるリスク


子どもの肥満には、さまざまなリスクがあります。以下、どんなリスクがあるか、具体的に紹介します。

生活習慣病予備軍になる恐れがある

子どもの肥満は、血糖値が異常に高くなる2型糖尿病、血液中の脂肪の濃度が高くなる高脂血症、高血圧、心臓病、脳卒中など生活習慣病予備軍になる恐れがあります。
今は病気を発症していなくても、成長するにつれてこれらの病気を発症しやすくなるといわれています。

成長ホルモンの分泌が悪くなる恐れがある

成長ホルモンは、骨や筋肉の成長を促すホルモンです。
肥満により首の周りに脂肪がつくといびきをかきやすくなって睡眠の質が落ち、睡眠時無呼吸症候群を発症したり、成長ホルモンの分泌が悪くなったりする恐れがあります。
それにより、身長が伸びにくくなったり、筋肉量が減少したりする可能性もあります。

予期せぬ大怪我につながる恐れがある

子どもの肥満によって運動能力が低下すると、転倒などのリスクが高くなります。
また、肥満によって膝や腰などの関節に負担がかかることで、予期せぬ大怪我につながることがあります。

心に影響が及ぼす恐れがある

子どもの肥満は、周りからいじめを受けたりなど原因になることがあります。
また、肥満によって自己肯定感が低下したり、「自分が太っている原因が親のせいだ」などとネガティブに考えたりしてしまうこともあるといわれています。

成人後の肥満のリスクが高くなる

子どもの頃に蓄積された脂肪は、成人後も残りやすく、取り除きにくいという研究結果があります。
そのため、子どもの頃から肥満が続くと、成人後も肥満のリスクが高くなるといわれています。

健康的に「子どもダイエット」を成功させる3つの食習慣


子どもの肥満は、成人期の生活習慣病のリスクを高めるなどさまざまな問題を引き起こす可能性があります。
そのため、子どもの肥満を予防・改善することは、とても大切です。
健康的に「子どもダイエット」を成功させるための食習慣を3つ紹介します。

決まった時間に食事をする

決まった時間に食事をすることは、子どもの体内時計を整える効果があります。
体内時計が整うことで食欲や代謝が安定し、健康的なダイエットにつながります。
また、決まった時間に食事をすることで適度な空腹感を感じ、子どもが食事を楽しみにするようになります。

栄養バランスを考えた食事内容

子どもの成長に必要な栄養素をバランスよく摂取することで、健康的に成長することができます。基本的には日本古来からの食事法『一汁三菜』を意識します。『一汁三菜』とは主食以外に、1つの汁物と3つのおかずのこと。3つのおかずのうち、1つが主菜(メインとなるおかず)、2つが副菜です。

以下5つのグループの食材を偏りなく摂取することで満腹感を感じやすくなり、食べ過ぎを防ぐことができます。

・主食(ごはん、パン、麺)
・副菜(野菜、きのこ、いも、海藻類)
・主菜(肉、魚、卵、大豆製品)
・牛乳、乳製品
・果物

切り方や調理法にもポイントがあります。大きく切ってしっかり噛むくせをつけることで早食いを防ぎます。揚げる、炒める、焼くなど油を多く使う調理法を避け、蒸す、煮るなどの調理法を取り入れてみましょう。

主菜が多くなりすぎたり、主食だけ多くなって副菜や主菜がとれていないと、子どもの成長を妨げたり、肥満の原因になってしまいますので注意しましょう。

食事の量を見直す

食べ過ぎは、肥満の原因になります。
日々の食事の量を見直し、適量を摂取するようにしましょう。
また、間食は控えめにすることも大切です。
スナック菓子はできるだけ避けたいですが、スナック菓子の前に「補食」を取り入れてみませんか。「食を補う」と書いて「補食」。バナナ、いちご、みかん、桃、ぶどうなど旬の野菜も「補食」になります。餅や団子、どらやきなど和菓子やバターの少ないパン、もちろんおにぎりなどの白米も「補食」です。ナッツやヨーグルトなども補食になります。

出来るだけ栄養価の高いものを選びましょう。

「補食」を食べてもやはりスナック菓子を食べたい場合は「小袋ひとつだけね」など、量をしっかり区切り、「もっと」と子どもに言われても折れないことが大切です。大きな袋菓子の場合はそのまま開けず、一回の量をお皿に盛って食べましょう。

学校で食べる給食は、主食、主菜、副菜がバランスよく揃っているのに加え一人分ずつお皿に盛り付けられているので、量がわかりやすいのもポイント。
家庭で食べる時も大皿で出すのではなく、一人分ずつ取り分けると、食べる量がわかりやすく、管理しやすくなります。

健康的な「子どもダイエット」は、親子で協力して取り組むことが大切です。
子どもの体調や成長に合わせて、無理のない範囲で取り組みましょう。

運動している子向けの食事


子どもの肥満は、エネルギーの摂取量と消費量のバランスが崩れることで起こります。
運動することでエネルギーの消費量を増やし、肥満の防止につながるでしょう。

運動している子どもは、自身の成長や運動に必要なエネルギーを多く消費します。
練習や試合でしっかり動けるようにするためにも食生活は大切です。
ここでは、競技や種目に合わせた食事のポイントについて紹介します。

競技や種目に合わせた食事

陸上の短距離走や水泳短距離、柔道など、パワーや瞬発力が要求されるスポーツは、筋肉に強い負荷がかかります。
これを効果的に回復するには、筋肉の材料であるタンパク質を多めにとることが大切です。

タンパク質は肉や魚、卵、大豆、牛乳に良質なものが多く含まれています。
一度にたくさん吸収できるわけではありませんので、摂取回数を増やすこともポイント。
納豆や目玉焼き・焼き魚など朝食からしっかりとるとよいでしょう。

マラソンなど持久系競技では、エネルギーの消費量が多いため、体内に蓄えられたエネルギー源である「グリコーゲン」が多く消費されます。
そのため、エネルギー源となる糖質と、その代謝を助けるビタミンB1を多めに摂取するとよいでしょう。

ビタミンB1は肉・魚・野菜などに幅広く含まれていますが、特に豚肉や大豆・玄米などに多く含まれています。

野球、バスケットボールなど球技系の競技は、瞬発力も持久力も必要になります。
これらの競技を継続的に行う場合は、タンパク質も糖質もバランスよくとることが大切になります。

また、サッカーのようなコンタクトスポーツでは、相手選手との接触によるケガのリスクが高いため、骨を強くする働きがあるカルシウムを意識してとるとよいでしょう。

 

運動、食事、睡眠の重要性


子どもの肥満を予防するためには、運動、食事に加えて睡眠が大切です。
「睡眠不足と肥満は相関関係にある」といわれていますが、それはなぜでしょうか。
以下、理由を2つ解説します。

睡眠不足は、食欲を増進させるホルモンの分泌を促す

睡眠不足になると、食欲を増進させるホルモンである「グレリン」の分泌が増え、食欲を抑制するホルモンである「レプチン」の分泌が減少します。
そのため、睡眠不足になると、食欲が増進し食べ過ぎにつながりやすくなります。

睡眠不足は、運動パフォーマンスを低下させる

睡眠不足になると、運動パフォーマンスが低下します。そのため運動不足になり、肥満を促進する可能性があります。

子どもの睡眠時間の目安は、

幼児(3~5歳):10~13時間
小学生(6~12歳):9~12時間

といわれています。
子どもの年齢に応じた睡眠時間を確保するようにしましょう。
子どもの肥満は、成人期の生活習慣病のリスクを高めることをはじめ、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。
わが子のすこやかな成長のために、運動、食事、睡眠の3つをバランスよく整えましょう。

 

まとめ

・子ども時代の肥満は、成人してから生活習慣病のリスク上昇につながる。
・食生活では、食事をとる時間、栄養バランス、食事の量に注意。
・「食事、運動、睡眠に気を配ること」が、肥満予防の秘訣。

参考文献)
「小児メタボの専門家に聞く、子どものダイエットを成功させる3つの食習慣!」
(出典:ニチレイ「ほほえみごはん」)
「教えてドクター 食事と運動で小児肥満改善へ【元気+らいふ】」(出典:上毛新聞)
「小児肥満の影響」(出典:アイチケット広場)
「子どもの肥満が心配!基礎代謝を上げる食生活のポイント」(出典:おふろのじかん)
「競技・目的別!アスリートの1日の食事メニュー例【管理栄養士監修】」(出典:アストリション)
「子どもの食育」(出典:農林水産省)

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