ラージハート

ライフスタイル

子どもの体調を守る冬の過ごし方

2023.12.08

一年でもっとも子どもが体調を崩しやすくなる冬。

寒さで免疫力が落ちたり、乾燥によりウィルスが体内に入りやすくなったり、さまざまな原因で冬は心配なことが増えます。

しかしその原因を理解して対策をすれば、不用な体調不良は回避できるかもしれません。

今年の冬は対策を万全にして、子どもの体調をしっかり守りましょう。

子どもの風邪が多いのは「1月」


小児科医への調査(さわだスポーツクラブ調べ)によると、風邪で小児科を受診する子どもは、1月(38.9%)が最も多く、次に12月(36.3%)、2月(34%)の順になっています。

これは平均気温の低さとほぼ関連しており、寒くなればなるほど子どもは風邪にかかりやすく、体調不良が多くなることを示しています。

ではなぜ子どもは冬になると体調を崩しがちなのでしょうか。

子どもは大人ほど免疫機能が万全ではなく、抵抗力が弱いために風邪をひきやすいと言われています。

また子ども同士は接触が多く、保育園・幼稚園・学校などの集団生活をしていることも関係しているでしょう。

ただし子どもはウィルスを体に取り込み、免疫を作りながら丈夫なからだに成長しているため、一概に「風邪=悪いもの」とは言い切れません。

風邪と上手に付き合って、免疫をつけながらゆっくりと丈夫に成長していくのが理想的な形。

では冬の時期に子どもが体調不良になる主な原因について探っていきましょう。

風邪をひきやすくなる原因


寒い時期は、「鼻水が出る」「せき・くしゃみが止まらない」「発熱した」などのいわゆる風邪症状になる人が増えます。

特に子どもは夜になると熱が上がってしまうことも多く、夜中に救急病院に駆け込んだという保護者もいるのではないでしょうか。

ではなぜ冬場は風邪をひきやすくなるのでしょうか。

主な原因は6つ。

○ 大人に比べて免疫力・抵抗力が低い
 
○ 睡眠時間が短い
 
○ 空気が乾燥している
 
○ 集団行動の場面が多い(保育園・幼稚園・学校など)
 
○ 日照時間が短い
 
○ 運動をあまりしていない
 

大人に比べて免疫力・抵抗力が低い

子どもは大人に比べて体が小さく、免疫力や抵抗力が弱いと言われています。

特に気温が下がる冬は、冷たい空気に触れることで体内温度が下がり、ウィルスを攻撃する免疫力がさらに弱まるのだそう。

免疫力には2種類あり、生まれた時にすでに持っている「自然免疫」と、いろいろな病気に罹患することで抗体を作る「獲得免疫」があります。

普通、人の体にウィルスや細菌などが入ると自然免疫が攻撃し、獲得免疫が抗体を作って自然免疫の攻撃をくぐりぬけた病原体を排除します。

大人は成長過程でさまざまな病気にかかった経験があるので、獲得免疫がたくさんありますが、子どもは獲得免疫が未熟なため風邪をひきやすいのです。

小学生以降になると抵抗力が高まるので、乳幼児〜小学校低学年くらいまでは新しいウィルスなどに感染すると発熱などの症状が多く出るでしょう。

睡眠時間が短い

小児科医が考える風邪をひきやすい子どもの特徴の第一位は、「睡眠時間が短い子」。

スマホやタブレット、ゲームなどのスクリーンタイムが増えたり、就寝時間が後ろにずれこむなどして、子どもの「睡眠時不足」「夜更かし」は大きな問題にもなっています。

また冬休み期間は、クリスマスやお正月などイベントが多く、いつものペースが守れずに睡眠不足や生活リズムが崩れてしまうのかもしれません。

睡眠は脳や体を休ませて、昼間に活動した子どもの体をリカバリーさせる役割があります。

睡眠時間が短くなると病原体と戦う体力が奪われるため、風邪の諸症状が出てしまいます。

また最近の研究で人は寝ている間、特に寝入ってから最初の90分間のノンレム睡眠中に免疫細胞を活性化させるホルモンが分泌されていることがわかりました。

慢性的な睡眠不足はウィルスや細菌に感染しやすくなるため、「夜ぐっすり眠れるように昼間はしっかり活動する」「毎日同じ時間に布団に入る」「睡眠環境を整える」など、質の良い睡眠が取れるようにしましょう。

空気が乾燥している

子どもが風邪をひく場合、8〜9割はウィルスに感染によるものです。

夏の湿度が高い時期、ウィルスは空中で飛ばずにすぐに地面に落ちてしまいます。

しかし冬の乾燥時期はウィルスの水分が蒸発して軽くなるため、空中の飛散量が増えてしまうのです。

またウィルスは喉や鼻などの粘膜に付着して広がり、体の中に入り込んでいきますが、粘膜が乾燥しているとウィルスを防御する力が弱まります。

湿度が40%以下になったら、加湿器やマスクなど乾燥対策をするといいでしょう。

集団行動の場面が多い

幼稚園・保育園・学校・習い事など、子どもの生活は集団行動が多いため、その分感染する可能性は高まります。

子ども同士は手をつないだり、道具の貸し借りをしたりと接触が多く、皮膚や粘膜を介して感染するリスクも増えてしまいます。

時間を決めて手洗いうがいをすると、効果があると言われています。

日照時間が短い

日光に当たると生成されるビタミンDは、体内にウィルスが入った時、不要な免疫反応をおさえて、必要な免疫機能だけを促す働きがあります。

外遊びの時間が減少したり、夜型の生活で日の光を浴びない生活をしていると、ビタミンDが不足するので要注意です。

また人は日光を浴びることで体内時計を調整し、自律神経を整えているため、日照時間が減ることで生活リズムが崩れやすくなります。

日照時間が少ない北欧などでは、脳内のセロトニンが分泌されにくくなり、気分が落ち込んだりやる気が出なくなるウィンターブルー(冬季うつ病)の症状が出やすくなるとも言われます。

冬は積極的に日の光を浴びるようにしましょう。

運動をあまりしていない

子ども運動不足は、子どもの生活習慣や体力、そして「やる気」などの精神面にも大きく影響します。

冬の間でも体を動かすことで体力が維持でき、夜ぐっすり眠れるため生活リズムも整います。

運動をすると自然とお腹も空くので、もりもりご飯も食べて、免疫力アップや体力アップにもつながるでしょう。

特に子どもは体を動かすことで身体機能を発達させ、バランスの取れた体に成長していくので、運動は健康維持と子どもの成長のために不可欠です。

子どもの体調管理に必要なこと


ある日突然、健康で丈夫な体が手に入るわけではありません。

子どもがウィルスに負けない強い体になり、風邪をひきにくくなるには、毎日の積み重ねが大切です。

ここでは子どもの体調管理に必要なことを、いくつか見ていきましょう。

正しい手洗いうがい

風邪のウィルスは多くの場合、手から口や鼻を通って体に入ってきます。

外から帰ってきた時は手洗いうがいをして、食事やおやつの前も手を洗うとかなり予防効果があります。

その際、石けんを使って隅々まで洗い、できれば30秒以上すすぎましょう。

石けんをつけて手洗いをすると、しわやくぼみに入り込んでいた菌が浮き出てきますが、十分に洗い流さないと逆に菌が手に広がってしまいます。

10秒程度だと十分に菌が洗い流されずに手に残り、30秒〜60秒ほど洗い流すと菌がほとんどなくなっていることがわかりました(エフコープ生活協働組合調べ)。

そして「うがい」をする時は、口の中に水を含ませてする「ブクブクうがい」と、喉に水をためてする「ガラガラうがい」の両方を行いましょう。

子どもが小さくてガラガラうがいが難しい時は、「ブクブクうがい」だけでもOKです。

食事

バランスのよい食事は、風邪に抵抗できる強い体の基本の「き」。

トレンド総研の調べによると、野菜の摂取量が少ない子ほど風邪をひきやすく、高熱を出す割合が高くなっていることがわかりました。

これは野菜に含まれるビタミンや抗酸化作用のある栄養素が、腸内環境を整えて免疫力を高め、粘膜を強くして体全体の調子を整えるためと考えられます。

また野菜を食べる習慣は大人になっても継続する傾向があるので、生涯にわたって野菜を摂取する食事習慣が続くでしょう。

幼い頃からの日々の積み重ねは、子どもの一生の健康を左右するのです。

睡眠

睡眠には体や脳を休めるほかに、免疫力を高め、健康な生活に必要なホルモンを分泌させる役割があります。

子どもが小学生であれば、8〜9時間は眠る時間を確保して、ぐっすり深く質の良い睡眠をとる工夫が必要です。

子どもがぐっすり眠るためには…

・昼間は運動や遊びなど体を動かして活動的に過ごす。
・眠る2時間前までに夕食は済ませる。
・眠る1時間前にはテレビやスマートフォンなどを見るのをやめる。
・眠る前は部屋の光を暗くして、ゆったり過ごす。
・毎日同じ時間に布団に入り、同じ時間に起きるリズムを作る。

などの工夫をするといいでしょう。

少し意識をして快眠環境を作ることで、健康に良い睡眠に改善されます。

気づかないうちに親の夜型生活の道連れにならないよう、気をつけましょう。

水分補給

意外と知られていませんが、冬場の水分摂取は風邪予防の大切な要素です。

喉が渇かないからと水分摂取をしないでいると、体の水分が減って血液が濃くなり、血行が悪くなるため免疫力が落ちてしまいます。

そして体の水分が減少すると鼻や喉の防御システムが働かなくなり、ウィルスを排出する力が弱まって、簡単にウィルスが入り込んでしまいます。

乾燥が好きなウィルスは、乾いた体より水分量の多い体の方が繁殖しにくい環境になるでしょう。

夏のように喉の渇きは感じないかもしれませんが、空気が乾燥している冬は呼吸や皮膚から蒸発する水分が増え、気づかないうちに体の水分は奪われています。

「時間を決める」「タイミングを決める」などのルールを作って、こまめな水分補給を心がけると風邪予防になります。

子どもの体を守るには「運動」が最適!


体調不良が心配な冬ですが、風邪に負けない丈夫な体を作るには「運動」は欠かせない要素です。

運動をすることで筋肉がキープでき、筋肉によって基礎代謝も上がって平均体温も高くなります。

体温が1度上がると免疫力は5〜6倍アップすると言われ、元気で抵抗力のある体に変身するのです。

反対に基礎代謝が低くなると、体は疲れやすく風邪をひきやすくなるので要注意です。

また運動によって血液の循環がよくなり、リンパの流れが活発になるとウィルスに対抗する免疫力も高まります。

寒さによる血管収縮や血行不良を改善して、体全体の冷えを防いでくれるでしょう。

そして運動によって腸内活動も活発になり、さらに抵抗力がアップ。

子どものみならず、人は「運動」することでますます元気に健康的になります。

激しい運動やスポーツでなくても、公園での鬼ごっこやかけっこ、散歩でも十分。

寒い冬の間もお家にこもりっきりではなく、調節可能な脱ぎ着できる服装でお出かけしてみましょう。

親子で冬も元気に過ごすコツとは?


体調を崩しやすい冬。

特に子どもは抵抗力や免疫力が大人に比べて弱いため、油断をすると風邪をひきやすくなります。

しかし風邪をひいたり体調を崩すのは、ウィルスや細菌に抵抗できない「体」が原因。

「バランスのよい食事」「質の良い適度の睡眠」「正しい手洗い・うがい」「水分補給」、そして「適度な運動」などを毎日コツコツと行うことが一番の風邪予防になります。

「毎日コツコツが一番大変」と思う人もいるかもしれませんが、それは習慣化していないから。

習慣化コンサルタントの古川武士氏によると、

・勉強や片付けなどの行動の習慣化  → 約1ヶ月
・運動や生活習慣などの体の習慣化  → 約3ヶ月
・ポジティブ思考など考え方の習慣化 → 約6ヶ月

を目安に続けると、習慣化ができるのだそう。

つまり長くても3ヶ月間、運動や生活リズムを整えるために頑張ってみれば、丈夫で元気な体へと変化していくということです。

また子どもが熱や咳、鼻水を出していても、元気があり水分が取れている状態なら、やみくもに薬を飲ませすぎない方がいいといわれます。

それは子どもが体の中で、自力でウィルスと戦って免疫を作り出す方が、子どもの体そのものが丈夫になり戦う力が養われるからです。

子どもの体調を守る基礎・基本をしっかり生活に根付かせて、この冬は親子で元気に過ごしたいですね。

まとめ

・風邪で小児科を受診する子どもは1月が一番多い。
・冬に子どもが風邪をひく原因は「免疫力・抵抗力の弱さ」「短い睡眠時間」「運動不足」「日照時間が短い」などが挙げられる。
・子どもの体調管理には、正しく手洗い・うがいをして、食事・睡眠・運動などの生活習慣を整えることが大切。
・また風邪に負けない丈夫な体を作るには、時にはウィルスと戦わせることも必要。

(参考文献)
・PR Times | 【子どもの体調管理について小児科医に調査】子どもの身体を守りたい!そのために気を付けるべきこととは?
・自然免疫応用技研 | 子どもの免疫力を高める方法6選! 免疫機能の特徴を知って風邪に負けない体を育てよう
・東京学芸大学保健管理センター | 冬の対策〜乾燥対策と風邪予防
・ウェザーニュース | すすぎ時間に注目!? 感染症が増える時期に気をつけたい、手洗いのポイント
・トレンド総研 | 家庭での野菜摂取量が少ない子どもほど、風邪をひきやすい傾向に!?
・沢井製薬 サイエンスシフト | 習慣化コンサルタントに学ぶ 理想の人生の作り方〜続ける習慣、7つの極意

記事一覧に戻る

よく一緒に読まれている記事

無料で非認知能力を測定できます!

バナーをタップすると体験版の測定が可能です。

みらぼ

非認知能力を知ろう

非認知能力とは、IQや学力などとは異なり、社会で豊かにたくましく生きる力と言われる、挨拶・礼儀、リーダーシップ、協調性、自己管理力、課題解決力などのことです。園や学校の先生をはじめ、お子様がいるご家庭のママやパパにも注目され始めている能力で非認知能力を高める教育への関心度が高まっています。

  • 非認知能力とは?
  • 非認知能力が必要とされる理由
  • 非認知能力を高める5つの理由
  • 非認知能力を高める方法

非認知能力を知ろう

非認知能力とは、IQや学力などとは異なり、社会で豊かにたくましく生きる力と言われる、挨拶・礼儀、リーダーシップ、協調性、自己管理力、課題解決力などのことです。園や学校の先生をはじめ、お子様がいるご家庭のママやパパにも注目され始めている能力で非認知能力を高める教育への関心度が高まっています。

  • 非認知能力とは?
  • 非認知能力が必要とされる理由
  • 非認知能力を高める5つの理由
  • 非認知能力を高める方法

ラージハート公式Facebook