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子どものやる気につながる! 目標を達成するためのスモールステップとは?

更新日: 2023.04.06
投稿日: 2023.04.25

「勉強の習慣を身につけてほしい」「生活リズムを整えたい」と思っても、何から手をつけていいのかわからないことも多いですね。

そしてせっかく目標を設定しても、三日坊主で続かなかったり、やる気がキープできなかったり…。

そんなとき役に立つのが、無理なく少しずつ目標に到達できる「スモールステップ」の手法。

今回は勉強でも生活習慣でも、目標達成に役立つスモールステップについて解説します。

スモールステップとはなにか


スモールステップとは、最初から大きな目標や難しい内容を習得するのではなく、小さな目標やレベルに細分化して、段階的に最終目標を達成する方法。

アメリカの行動心理学者、バラス・スキナーによって提唱されたスモールステップは、長年心理療法や教育現場で使われており、近年ではビジネスや子育て、人材育成などにも活かされています。

例えば「毎日30分間、勉強する習慣を身につける」という目標を掲げたとします。

放っておいても子どもが自分から進んで勉強するなら問題ないのですが、「なかなか実行できない」「一週間で挫折」というケースも多いでしょう。

これをスモールステップに当てはめて考えてみましょう。

<ステップ1> 帰ったらすぐに宿題を終わらせる

<ステップ2> 宿題の後に簡単なドリルに挑戦

<ステップ3> ドリルの時間を5分から10分に伸ばす

<ステップ4> ドリルの時間をさらに20分、30分と段階的に伸ばす

このように、小さな目標に分割して少しずつクリアしていくと、子どもは無理せず確実に最終目標へ近づいていきます。

なぜスモールステップで目標達成ができるようになるのか?


では大きな目標を分割し、小さな目標設定にすることで、なぜ達成しやすくなるのか、親の関わり方も含めて考えます。

ポイントは5つ。

◯ 次になにをするかがわかりやすい。
◯ 成長を感じて満足感につながる。
◯ 目標がクリアしやすく、やる気が継続する。
◯ 弱点を見つけやすい。
◯ ほめポイントを探しやすい。

次になにをするかがわかりやすい

「子どもが自主的に取り組まない」「消極的で困る」という悩みを持つお母さん・お父さんは多いですが、子どもは「次に何をするかわからないから動けない」というケースも多いのです。

スモールステップで小さな目標を最初に立てておけば、「これをクリアしたら次は◯◯をすればいい」と理解でき、無駄な時間を過ごさなくてすみます。

また自分の進むべき道や努力の方向性が最初にわかっていることで、安心して目標に取り組むこともできますね。

成長を実感して満足感につながる

行動を習慣化したり、何かを続けるには、その行動をすると楽しいと感じる脳の「報酬系」が大きく関わっています。

勉強やスポーツでも、「挑戦したらできた」「わからなかったことがわかるようになった」という経験によって、脳の報酬系が活発になり、脳はご褒美がもらえた状態になります。

そして小さな目標を一歩一歩達成することで「楽しい」「ワクワクする」ようにになり、行動が習慣化するのです。

目標がクリアしやすく、やる気が継続する

「いくら頑張っても目標が達成できない」という状態は、子どものやる気が下がってしまいがちです。

スモールステップの一つ一つの目標はクリアしやすいように設定するので達成感が得られやすく、やる気が長持ちします。

また最初の一歩が小さな目標なら、「これならできるかも」と行動もスタートさせやすいですね。

苦手や弱点を見つけやすい

大きな目標を細分化するので、苦手な箇所やつまづきのポイントを見つけやすいという長所があります。

勉強やスポーツであれば、その部分を重点的に取り組んだり、逆に苦手なことは後回しにして、とりあえず得意なことからトライしていくこともできるでしょう。

生活習慣ならさらに細分化して、少しずつ修正することも可能です。

ほめポイントを探しやすい

子どもが目標に向かって頑張るには、脳が快感を感じてやる気がアップすることが大切です。

その「やる気」に大きく貢献するのは、周囲の人がその努力を認めて褒めてあげること。

スモールステップで「やるべきこと」や「小さな目標」が明確になっていると、その子の頑張りがわかりやすく「褒めポイント」が探しやすくなります。

お母さんやお父さんは積極的に褒めてあげましょう。

スモールステップはどんな場面で役に立つのか


小さな目標を細かく設定して、少しずつでも確実に達成していくスモールステップは、「達成が難しい目標」や「時間がかかるゴール」に対して有効な方法です。

例えば…

・受験勉強
・語学の習得
・スポーツのテクニック習得
・水泳やランニングのタイムを上げる
・生活習慣の改善
・学習の習慣づけ

などに役立ちます。

そしてスモールステップの手法は、日常で何気なく使っていることもあります。

例えば「夕食にカレーを作る」という最終的な目標に対して、「冷凍してある肉を前日に出しておく」「火が通りにくいにんじんから先に炒める」などのプロセスを考えて料理するのも、広い意味でスモールステップの一つです。

子どもがスモールステップの考え方を身につけられれば、「目標までのスケジュール」「何から取り組むか」を自分で考えられるようになります。

これは大人になってからも使える目標達成のメソッドなので、生涯にわたって活用できますね。

スモールステップを実践して目標達成してみよう


スモールステップの考え方を理解したら、今度は目標達成に向けて、子どもと一緒にスモールステップを設定してみましょう。

① 達成したい目標を決める
→ 子どもとよく話し合い、子ども自身が目指したい目標に決めましょう。
② 達成可能な小さなステップに分ける
→少し頑張れば達成できるレベル、1回30分ほどで終われる程度に設定。難しすぎても、簡単すぎても、子どもの取り組む気力に影響するので、よく考えて決定します。
③ 達成したことがわかるように記録していく
→次のステップに進むごとに色を変えたり、達成したらシールを貼るなど、「達成した」「やり切ったこと」を強調します。「やった!」「できた!」と声に出すことも有効です。
④ ステップごとにご褒美を
→おおげさなご褒美でなくても、「夜ごはんをカレーにする」「大好きなキャラクターのシールを貼る」などでOK。子どもの頑張りをしっかり認めてあげます。親子で別々に目標設定し、どちらが先に達成するかゲーム感覚で競争してもいいですね。

最初は難しく考えず、とりあえず行動してみる、まずは動いてみることが大切です。

スモールステップのいいところは、勉強やスポーツのみならず、生活習慣から仕事、やめたい癖まで、あらゆるジャンルの目標に対応できること。

子どもだけでなく、お母さんやお父さんの仕事や家事でも「いつまでに◯◯を終わらせたい」「◯◯を達成したい」という目標があれば、スモールステップを気軽に利用してみましょう。

「小さな目標をクリアして着々と大きな目標を達成する」という習慣が、いつのまにか身に付くかもしれません。

まとめ

・スモールステップとは、大きな目標を細かくて小さいレベルに細分化して、段階的に最終目標を達成する手法。
・スモールステップにすることで、目標がクリアしやすくなり「やる気」が継続する。
・子どもは次に何をするかわかりやすく、弱点やほめポイントを見つけやすいというメリットも。
・スポーツのテクニック習得や受験勉強、語学習得など、難しい目標を達成するときにも有効。
・スモールステップを設定したら、各ステップを達成するごとにご褒美を設けたり、達成したことがわかるように表示するとモチベーションがキープできる。

(参考文献)
東洋経済オンライン | 意志の力は不要!「すぐやる人」になるコツ2つ
マイナビ | スモールステップとは メリットから実践方法・ポイントまで紹介
日本の資格検定 | メリットだらけのスモールステップ学習法
こどもまなびラボ | スキナーの「プログラム学習」まとめ。意外に知られていない基本知識

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