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親のほうが緊張?子どもの試合や発表会で、子どもの失敗をおそれず見守る方法とは

更新日: 2023.01.04
投稿日: 2022.09.30

子どもの試合や運動会・発表会などの学校行事。
参加する子ども自身が緊張するのはもちろんですが、それ以上に保護者が緊張してしまうこともあります。
「上手くいかなったらどうしよう」「失敗してトラウマになったらどうしよう」など、わが子を思うからこそ生じる心配や不安が原因のひとつと考えられていますが、このような親の心配や不安が、子どもに不要なプレッシャーをかけてしまうことも。
子どもの晴れ舞台で、親が子どもの失敗をおそれず見守る方法について考えます。

子どもの試合や発表会で親が緊張してしまう理由


子どもの試合や運動会・発表会などの園・学校行事。
わが子の晴れ姿を見るのが楽しみな反面、子ども以上に親が緊張してしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。

その原因として考えられるのが、「上手くいかなったらどうしよう」「失敗してトラウマになったらどうしよう」など、我が子を思い、結果を期待するがゆえの、親の心配や不安です。

子どもの試合や発表会が近づくと、子どものことが心配になったり不安になったりして必要以上に緊張してしまう親の傾向としてあげられるのは、以下の5つです。

・親自身が完璧主義。・気がつくと、周りの子とわが子を比較してしまう。

・先回りして子どもに指示を出すことが多い。

・子どもの「できること」より「できないこと」のほうが目につく。

・子どもに理想をおしつけてしまうことがある。

私たち大人は、世の中の常識や平均、あるいは他人の目といった「自分以外の基準」を気にして、わが子に対しても基準をついつい高めに設定してしまいがち。

知らず知らずのうちに、「わが子はこれくらいはできるはず」と決めつけてしまったり、本番に向かって子どもが一生懸命練習している姿を目にしながら、「たくさん活躍してほしい」「最後まで失敗せずに成功してほしい」と「良い結果」を期待してしまうもの。

だからこそ、子どもが本番でうまくいかなかったときのことを想像し、親が必要以上に緊張してしまうのです。

子どもの「ほめポイント」を見つけよう!


近年、「自分に自信がもてない子」が増えてきているといわれています。その背景として、

・親が子どもに期待するあまり、高い目標を子どもに要求してしまう。

・「⚪⚪️歳なら△△ができるだろう」をと決めつけてしまう。

・周りの子どもやきょうだいと比較してしまう。

などが挙げられます。

子どもが自信をもてるようになるには、今の自分を認め、やれることややるべきことを積み上げていける力を育むことなのではないでしょうか。

そのために大切なのは、子どもの「ほめポイント」を見つけること。

子どもの「ほめポイント」を見つけるコツは、以下の3つです。

・結果ではなく努力や過程に注目する。

・友達やきょうだいと比較せず、その子の「過去」と比較する。

・子どもの存在そのものを認める。

結果ではなく努力や過程に注目する

「できたね」と結果だけをほめるのではなく、たとえばスイミングで目標の10mを泳げるようになったら、「バタ足の練習をいつもがんばったからだね」と過程をほめる。このほうが、子どもの努力を認めていることになります。

友達やきょうだいと比較せず、その子の「過去」と比較する

「1週間くらい前は⚪️⚪️だったけど、今日は△△だね」など、その子が以前と比べてできるようになったことを見つけて声をかけてあげましょう。

子どもの存在そのものをほめる

何かをしたから、できたから、のように条件付きでほめるのではなく、「○○ちゃんがいてくれてうれしい」「ママとパパのところに生まれてきてくれてありがとう」など、子どもの存在そのものを認めましょう。

このように「ほめポイント」を見つけ、声をかけていくことで、子どもは自分に自信がもてるようになります。

子どもだけでなく、親も「目の前のわが子」の成長を感じられるようになり、子どもとおおらかに接することができるようになるでしょう。

本番前、子どものモチベーションを上げる声かけとは?


試合や発表会の前、子どものモチベーションを上げる声かけについて、状況別に紹介します。

試合・発表会前の声かけ

本番前、緊張しているわが子に対して

「落ち着いて!」
「リラックスね!」

などと励ますことも多いと思いますが、むしろこれは、逆効果。

本番で力を発揮するためには、「自分は緊張している」ということを、ありのままに受け入れることが最初のステップです。

また、「失敗してもいいのよ」「失敗しても大丈夫よ」と言う人も少なくありませんが、この声かけも、「失敗」を連想してしまうことになり、緊張しながらも「これから頑張るぞ」と思っている子どものテンションを下げてしまいます。

さらに、「一番いい発表会にしてね」といった親の期待をこめた声かけは、余計なプレッシャーをかけてしまいます。

「今日はどれくらいできそうかな?」

「普段どおりで頑張ってね」

など、子どもが「ありのままの自分」のままで臨めるような声かけを心がけるとよいでしょう。

試合・発表会後の声かけ

試合・発表会後は、勝敗や出来に関わらず、子どもが感じていることに意識を向け、

「同じ速さ、トーンで話す」
「子どもの話を途中でさえぎらない」
「子どもの言葉を繰り返す」

をことを心がけましょう。

子どもが喜んでいたら一緒に喜ぶ、悔しがっていたら一緒に悔しがるなど、子どもの感情に寄り添うことが大切です。

その上で、

「⚪⚪⚪️をがんばってたね」

「△△がかっこよかったよ」など、

親からみて、頑張ってたところをほめてあげましょう。

どんな小さなことでも、わが子の良いところをたくさん見つけ、伝える。

このようなお母さんお父さんの関わりが、子どもの自己肯定感を育てるだけでなく、親として成長し、子どものチャレンジを見守れるようになるでしょう。

まとめ

・子どもの晴れ舞台で親が緊張するのは、子どもに期待してしまうから
・子どもの「ほめポイント」を意識し、自己肯定感を高めていこう
・本番前、緊張するわが子に「落ち着いて!」は逆効果

編集部より

子どもの運動会や発表会は、子どもたちにとっても楽しみでありながらも、緊張してしまうイベントかと思いますが、子どもにうまくいってほしい、達成感を感じてほしいという親の想いから、親の方も緊張してしまわないでしょうか?その気持ちが子どもに全面に出てしまい、子どもへプレッシャーを知らないうちに与えてしまっているというばあいもありますよね?改めて、子どもたちの成功もそうですが、それ以上に子どもたちが楽しく参加できるということや一生懸命準備して、本番でチャレンジした過程を見守りながら、認めて褒めることを心がけてみてはいかがでしょうか?

(参考文献)

「本番に強い子の育て方」(森川陽一郎:著、ディスカバー・トゥエンティワン)
「子育ては声かけが9割」(佐藤亮子:著、東洋経済新報社)
「失敗を恐れない力」の育て方。子どもに「挑戦したい!」と思わせる、効果抜群な言葉かけ」(出典:こどもまなびラボ)

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