成長のチャンス!お泊まりキャンプ・合宿で 親が心得ておきたい「見守る」ポイント
更新日: 2025.05.29
投稿日: 2025.05.27

お泊まりキャンプや合宿は、子どもにとってドキドキとワクワクが入り混じる大冒険!
保護者にとっても、わが子を送り出すことに、心配な気持ちが湧き上がるかもしれませんね。
しかし、お泊まりキャンプや合宿の経験は、子どもの自立心や協調性、そして何よりも大きな自信を育む絶好のチャンスです。
この記事では、そんな大切な機会を最大限に活かすために、保護者が心に留めておきたい「見守る」という視点に焦点を当て、準備から当日、そして帰宅後のフォローまで、具体的な関わり方のポイントについてくわしく紹介します。
もくじ
キャンプや合宿で育まれる5つの力
泊まりがけのキャンプや合宿は、子どもにとって日常生活では得られない貴重な経験となり、さまざまな力を育む絶好の機会となります。
お母さんお父さんさんから離れて集団生活を送る中で、子どもは以下のような力を自然と身につけていきます。
「自分でできる!」という自信を育む
保護者の目の届かない場所で、子どもは自分のことは自分でする必要に迫られます。
持ち物の整理整頓やスケジュールに沿って行動することで自己管理の意識が身につきます。
また、ちょっとした困りごとを周りの友達や先生に相談しながら解決しようとすることで、問題解決能力も育まれます。
これらの経験は、「自分でできた!」という自信につながり、自立心を大きく成長させるでしょう。
仲間とのつながりを通してコミュニケーション能力を磨く
皆で寝食を共にし、初めて会う仲間と一緒に活動する中で、自分の役割を認識し、自分の意見だけでなく相手の意見にも耳を傾け、時にはゆずり合うなどコミュニケーション能力が向上します。
集団生活を通してルールを守る大切さを学ぶ
集団生活を送る上で、子どもはさまざまなルールやマナーを学び、社会性を身につけていきます。
時間を守る、公共の場で迷惑をかけないといった規律を守る意識が養われ、自分の言動が周りに与える影響を考えることで、責任感も育まれていくでしょう。
困難と向き合い、乗り越えることで自己肯定感を養う
親元を離れて生活できたことや、滞在先でさまざまな困難と向き合い乗り越えることができたという経験は、大きな自己肯定感へとつながります。また、支えてくれた先生や指導者、仲間、家族への感謝の気持ちも自然と湧き上がってくるでしょう。
普段とは違う世界にふれ視野を広げる
普段の生活とは異なる環境に身を置くことで、子どもは新しい発見や学びを得て、視野を広げることができます。
キャンプであれば豊かな自然に触れ、その雄大さや厳しさ、大切さを肌で感じ、自然や文化への理解を深めることができます。
どうする? 準備、当日、帰宅後のフォロー
ここでは、子どもが安心してキャンプや合宿に参加し、充実した時間を過ごせるよう保護者として心得ておくべきこと、気をつけるべきことを、準備、当日、帰宅後と3つに分けてくわしく解説していきます。
準備:不安を安心に変えるために
合宿前の準備は、子どもの不安を軽減し、ポジティブな気持ちで当日を迎えるためにとてもに大切です。
子どもと一緒にしっかりと準備を進めていきましょう。
衣類、洗面用具、寝具など持ち物リストとスケジュールは、子どもと一緒に確認しながら準備しましょう。
持ち物については「これは何に使うもの?」「いつ使うの?」、スケジュールについては「この時間は何をするの?」などと会話を重ねることで、子どものイメージがふくらみます。
子どもの体調管理も万全に行いましょう。
お出かけ前に体調を崩してしまうことのないよう、十分な睡眠とバランスの取れた食事を心がけ、無理のない生活をしましょう。
微熱がある、せきが続いていてつらそうなど体調に不安がある場合は、無理に参加させるべきではありません。
出発前は、お子さんに「楽しんでおいで」「頑張ってね」といったポジティブな言葉をかけて送り出してあげましょう。
保護者の不安な表情は、子どもにも伝わってしまいます。
「何かあったらすぐに連絡してね」といった心配する言葉よりも、「きっと良い経験になるよ」という励ましの言葉が、子どもの心を強くします。
当日:見守る姿勢が何よりも大切
いよいよ当日。
保護者は、過度な心配をせずに、子どもの成長を信じて見守る姿勢が大切です。
お出かけ中は、子どもの自主性や自立心を育む良い機会です。
保護者からの頻繁な連絡は、子どもの集中力を妨げたり、ホームシックを助長したりする可能性があります。
基本的には指導者からの連絡を待ち、緊急時以外は控えるようにしましょう。
特に初めてのお泊まりの場合、うまくいかないことや、嫌な思いをすることもあるかもしれません。
しかしそれは、成長の糧となる貴重な経験です。
保護者は心配しすぎず、わが子が自分で困難を乗り越える力を信じて、少し我慢することも大切です。
帰宅後:頑張りを認め、子どもの話をじっくり聞く
合宿から帰ってきたお子さんは、心身ともに疲れているはずです。
まずは、「お帰りなさい」「頑張ったね」と温かく迎え、ゆっくりと休ませましょう。
キャンプ・合宿での楽しかったことや大変だったことなど、子どもの話をじっくりと聞いてあげましょう。
無理に聞き出すのではなく、わが子が話したいタイミングで、共感しながら耳を傾けることが大切です。
その上で、「次はどうしたら良いと思う?」などと一緒に考える姿勢を見せることで、子どもは安心して話すことができます。
わが子の成長を一緒に喜ぶ!
お泊まりキャンプや合宿を通して、子どもはかけがえのない経験をし、大きく成長しているはずです。
帰宅後には、ぜひその頑張りを認め、「いい経験ができて良かったね!これからも頑張ってね」と、未来への意欲が湧くような温かい言葉をかけてあげましょう。
ただし、お泊まりの興奮がまだ残っていて、しばらくの間は生活リズムが乱れてしまうこともあります。
成果や大きな変化をすぐに期待するのではなく、変化はあくまでも一時的なものと理解することも大切です。
子どもの成長には時間がかかります。
すぐに結果を求めず、長い目で見て、その過程を大切にしましょう。
子どものペースに合わせて、基本的な生活習慣(起床・就寝時間、食事など)が徐々に元に戻るよう、繰り返し優しく声をかけてあげてください。
子どものチャレンジをたたえ、この経験を土台として今後のさらなる成長を励ましていくことが、親として大切な役割です。
「先生に『ありがとう』って言えたかな?」「お友達が一緒にいたから頑張れたね」といった声かけは、感謝の心を育みます。
お泊まりキャンプや合宿は、子どもにとって大きなチャレンジ。
お母さんお父さんの温かいサポートと見守りがあれば、「自分には安心して戻れる場所があって、お母さんお父さんは応援してくれる存在なんだ」と自覚するようになるでしょう。
わが子ならではの頑張りに目を向け、励まし、成長を見守っていきましょう。
・泊まりがけのキャンプや合宿は、短期間でも子どもにとって大きな学びとなる。
・親はあれこれ心配せず、どっしりと構えて子どもを送り出そう。
・帰宅後は、基本的な生活習慣が乱れないよう声かけをしましょう。
参考文献)
「合宿での経験を成長につなげる秘訣」(出典:サカママ)
「子どもの合宿の荷造り、現地で困らないように親が支度をすると安心? 日数分持たせたのに『着替えがない』という理由とは」(出典:サカイク)
「サッカー合宿(キャンプ)に参加する子どもの親がチェックすべき5つのポイント」(出典:サカイク)
「子どもたちの成長を促す!魅力的なキッズ合宿の楽しみ方」(出典:Watokun)
コメント
フリーライター・エディターとして、育児、教育、暮らし、PTAの分野で取材、執筆活動を行っています。息子が所属していたスポーツ少年団(サッカー)では保護者代表をつとめ、子ども時代に親子でスポーツに関わることの大切さを実感しました。PTA活動にも数多く携わり、その経験をもとに『PTA広報誌づくりがウソのように楽しくラクになる本 』(厚有出版)などの著作もあります。「All About」子育て・PTA情報ガイド。2 児の母。