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スポーツ

主役は子ども! スポーツの習い事で求められる保護者のサポート

2023.05.12

子どもがスポーツの習い事をしていると、送迎や付き添いなど保護者のサポートや手伝いが必要になることが多いですね。

保護者がそのスポーツの経験者であれば、つい子どもへのアドバイスが厳しくなってしまうこともあるでしょう。

しかし過剰に期待したり、干渉し過ぎると、子どものスポーツへのやる気や成長に影響が出てしまうことがあります。

今回はスポーツの習い事で求められる保護者のサポートや役割について、考えていきましょう。

実は逆効果!? スポーツでの保護者の口出しはかえって邪魔になることも


オリンピック選手やプロのアスリートは、幼い頃から親子二人三脚でスポーツに取り組んできたのではないかと想像していませんか。

しかし一流の選手になればなるほど、「競技のことは指導者に任せていた」「自分たちは食事や生活のサポートに徹した」という保護者が多いのです。

子どもを上手に気分転換させたり、子ども自身や指導者を信頼するほうが、よい結果につながることを理解しているのかもしれません。

「もしかして自分のアドバイスは逆効果?」と、少しでも自分の行動が気になったら、以下の質問を自分に投げかけてみましょう。

アドバイスが子どものプラスになると信じていませんか?

練習後に「なんであんなプレイをしたんだ」「もっと◯◯をしなきゃダメだ」など、行き過ぎたアドバイスや注意をすると、子どもは失敗を怖がったり、チャレンジをしなくなったり、萎縮をしてしまいます。

指導者と保護者で言うことが違う場合、迷いが生じることもあるでしょう。

また大人が注意やアドバイスをし過ぎてしまうと、子どもが自分自身で考えるチャンスを奪うことにもなります。

保護者は精神的・身体的サポートに徹して、温かく見守るのがベストですね。

子どもに期待し過ぎていませんか?

子どもがスポーツに邁進していたら「もしかしたらレベルの高いチームに入れる?」「地域の選抜選手に選ばれるかも」と期待してしまいますよね。

期待すること、高い目標を掲げること自体は悪いことではありませんが、子どものプレッシャーになってしまうと本末転倒です。

また「甘やかしたくない」「厳しいことを言えるのは保護者だけ」と、必要以上に辛口のコメントをすると自信を喪失してしまうことも。

子どもは子どもの感性で、そのスポーツを楽しんでいるはず。

「子どもが楽しく取り組める」ことを一番の目標にして、それをクリアしていたら十分だという考え方に切り替えてみましょう。

結果だけを見ていませんか?

子どもが習い事から帰宅したら、「メンバーに選ばれた?」「タイム、どうだった?」「試合に勝った?」など、結果だけをつい聞いていませんか?

特に勝敗だけを気にしている訳でなくても、何気ない言葉が積み重なって、子どもは「勝てなかったけど、頑張ったのにな…」と思ってしまい、自分の努力やプロセスをないがしろにされているように感じてしまいます。

まずは「コミュニケーションの一環で結果を聞かないようにする」ことを心がけ、子どもがどんなことを頑張ったのかを聞いてみましょう。

親が「子どものスポーツに熱くなる」のは仕方がないと思っていませんか?

子どもがプレイしているスポーツを観戦して、気持ちが盛り上がるのは当然です。

しかし試合中に「シュートだ!」「なにやってる!」と大声を出す、審判に悪態をつく、チーム編成に意見を言うなどの行為は、誰より子どもが恥ずかしい思いをすることに。

何より大人として「良くない手本」を示してしまうことになります。

熱くなるのは心の中だけにして、声を出す際は「頑張れ」「いいぞ!」とポジティブなメッセージにしたいですね。

悪口や愚痴を子どもに聞かせていませんか?

「あのチームはダメだ」「◯◯さんがひいきされている」など、子どもの所属するチームや指導者を否定する言葉は、子どもの心を最も傷つけてしまう行為。

子どもがそのスポーツやチームを好きなら、なおさらです。

疑問や改善してほしいことがある時は、子どもではなく指導者やチーム関係者に、直接話してみましょう。

そして子どもを励ましたい時、他人の子を引き合いに出して「◯◯さんにくらべるとお前は上手だ」などと褒めても、子どもは素直には喜ぶことができず、プラスの効果は得られません。

また「洗濯やお弁当づくりが大変」「苦手なお母さんがいるから、行きたくない」など、無意識な愚痴も、大人同士の会話だけでとどめておきましょう。

スポーツの主役は子ども。親ではありません


「主役は子ども」

そう言われれば、保護者の誰もが「当たり前」と答えるでしょう。

しかし大切なのは、それを態度で示すこと。

口出しをしがちな保護者ほど、「子どもに悪い影響を与えているかもしれない」という意識はほとんどありません。

その無意識の言動が、知らないうちに子どもの邪魔をして、傷つけていることも…。

子どもには子どもの夢があり、スポーツの楽しみ方があり、自分の人生を生きています。

何か子どもに言いたくなったら、一度立ち止まって考えてみましょう。

子どもの気持ちがアップする「アドバイス」と、やる気を奪う「口出し」の違いとは?


保護者は「もっとうまくなってほしい」「こうしたら、楽しくできるかも」と考えて、さまざまな言葉を子どもに伝えます。

しかしそれは、子どもにとってプラスになっているでしょうか。

よいアドバイスと悪い口出しの違いについて考えてみると…

<アドバイス>
・子どもがアドバイスやヒントをほしいと望んでいる
・それを聞くとやる気が出たり、挑戦しようと思う
・後からその言葉を思い返した時、子どもの支えになる言葉
<口出し>
・一方的な思い込みで押しつける意見
・「それじゃダメだ」「間違っている」など相手を否定する言葉
・そもそも子どもが意見を求めていない

口や態度には表さなくても、子どもは保護者の言動に傷ついたり、やる気が奪われることもあります。

逆に保護者の「言葉の力」によってに勇気づけられたり、前向きに変化することもあるのです。

同じ言葉がけなら、子どもを成長させ、前向きになれるパワーワードを伝えていきましょう。

子どもを育てるのは、保護者のこんな言葉

子どもの頑張りを認め、保護者のかける温かい言葉が子どもをすくすくと前向きに育てます。

せっかくなら、「すごいね」「楽しそうね」といった簡単な言葉だけでなく、子どもが練習や試合に取り組む姿をよく観察して、子どもの心に響く言葉がけをしたいですね。

例えば…

■「◯◯を頑張ってたね」「惜しかったけど、ナイストライだ」と努力を認める言葉
■「いいチームだね」「今日は◯◯さんが、こんないいプレーをしていたよ」と子どもの環境を肯定する言葉
■「◯◯ができるようになってる」「動きにスピードが出てきた」と成長を実感できる言葉
■「挑戦したことがすごい!」「前回の反省点を意識してできたね」と背中を押してもらえる言葉
■「今日、こんな楽しいことがあった」「応援してるチームが勝ったよ」など気分転換になる言葉

子どもの様子をよく見て感じた具体的な言葉をかけると、子どもは「しっかり見てくれている」と理解できます。

アドバイスやサポートをする前に、まずは子どもをよく観察することから始めましょう。

世界各国のスポーツ団体が取り組む「子どものプレイ環境の向上」

アメリカのユースサッカー団体やスイスサッカー協会、デンマークのサッカー協会などは、子どもが伸び伸びとプレイできるように親や保護者へのメッセージを具体的に打ち出しています。

そのなかでも最も有名なスイスサッカー協会からの2つのメッセージを紹介しましょう。

◯ キッズサッカーのポスターに示された子どもからのメッセージ

「今日は僕たちの1日」おとなのみなさんへ
ぼくたちのゲームを観に来てくれて、そしてぼくたちのこと、ぼくらのサッカーのことを気にかけてくれてどうもありがとう。今日はぼくたちの1日
ぼくたちは、サッカーをするのが楽しくて大好きなんだ。
もちろん、ぼくらのうちの誰が勝っても楽しいんだ。
でもぼくらにとって一番大事なのはプレーをすることなんだよ。だからプレーをさせておいてください
大声でさわがないでね。
相手のチームや応援に対してもフェアな態度をとってね。
ミスをしたからって、いちいち言わないで。
そんなことを言われたらがっかりだし、いわれたからって、そう簡単にうまくできるようにはならないんだ。すべてのこどもより

◯ Fユース(U−9)の子どもからパパへの手紙

パパがこないだピッチの外に置いてあったゴールによじ登ってレフェリーに文句を言ったでしょ。
あの時、僕はすごく頭にきて泣きそうになったんだ。あんな怒り方、今まで見たことなかったよ。
たぶん、レフェリーが間違ったんだとは思う。
でも、僕がたとえパパの言うように「レフェリーのせいで」試合に負けたんだとしても、そんなことはどうでもよくて、僕はとっても楽しかったんだ。
わかってほしいんだ、パパ。
僕はプレーしたい、それだけなんだよ。僕は楽しみたいんだ。
だから、僕がプレーをしているときには、「パスしろ!」とか「シュートだ!」とか、叫び続けるのはやめて。
パパの言うことはあっているのかもしれないけど、僕が緊張してしまうんだ。パパ、もう一つあるんだ。
試合中にコーチが僕のことを交代させても、怒らないで。
僕は、ベンチにすわってみんながプレーしているのを見るのだって楽しいんだよ。
僕らは大勢いるし、みんながプレーしなきゃだめでしょ。

それから、僕にサッカーシューズをきれいにするやりかたを教えてくれる?
僕のなんだからパパがやってくれなくていいんだ。僕が自分でできるようにならなきゃいけないんだよ。

それからスポーツバッグは僕が自分で持ちたいんだ。
バッグにはチームの名前が書いてあるから、僕がサッカー選手だってまわりのみんながわかるだろ?
僕、それが好きなんだ。

パパ、お願い。
試合の後にママに「今日は勝った」とか「負けた」とかって話すのはやめて。
ママには僕がとっても楽しんでいたって伝えてほしいんだ。
それから、僕がすごいシュートを決めたから勝った、って言うのもやめてね。
だって、そうじゃないんだもの。
僕がシュートを決めたのは、仲間が僕に良いパスをくれたからなんだよ。
勝ったのは、僕らのチームのゴールキーパーが必死に 相手のシュートを防いでくれて、チームの仲間が全員で せいいっぱいがんばったからなんだ。(コーチが僕らにそう教えてくれるんだ)

怒らないでね、パパ。
こんなことを書いてしまったけど。 僕、パパが大好きなんだ。
練習に遅れてしまうので、これで おしまいにするね。
練習に遅刻すると、今度の試合にはじめから出してもらえないんだよ。じゃあね。

子どもを成長させるために保護者が心がけること


子どもがスポーツを楽しく取り組むために、そして仲間と成長していくために、保護者ができることはなんでしょう。

ここでは日頃から心がけられる5つのポイントを挙げてみました。

◯ 子ども主体で考える

◯ 子どもの自立を助ける

◯ 子どもの気持ちに共感する

◯ 否定せずに認める

◯ 成長させたいなら任せるのが一番!

子ども主体で考える

「どんなスポーツをするか」「子ども自身が楽しんでいるか」など、子ども主体で考え、意見に耳を傾けることが大切です。

あくまでも「主役は子ども」。

子どもが小さい頃は選択肢を提示したり、親の考えを示しながら、子どもが自分で考えて決める練習を重ねましょう。

自分の行動を自分で決めるうちに、子どもの主体性も育ちます。

スポーツを楽しんでもらう

子どもがスポーツを始めたきっかけを思い出して、原点である「楽しむ」ことを大切にしましょう。

勝っても負けても、下手でも失敗しても、身体を動かして仲間と取り組むスポーツは「楽しい」に決まっています。

「上達しなきゃ」「勝たなければ」と子どもがプレッシャーを感じているなら、大人が率先して「楽しむことが一番大切」だという見本を見せるのもいいですね。

子どもの自立を助ける

親がやってしまうのではなく、子どもが自分でできるようにサポートをしていきましょう。

自分でできることが増えるのは、子どもにとっても喜びになります。

練習着や水筒の準備、練習への出発時間など、最初は忘れ物や遅刻など失敗をしても、子どもはその失敗から多くを学びます。

「つい手伝ってしまう」「先回りしてしまう」のは、もしかしたら保護者の自己満足のためかもしれません。

子どもの気持ちに共感する

「練習に行きたくない」「チームメイトの◯◯さんが嫌い」など、子どもからマイナスの意見が出ると心配になるもの。

しかし、まずは一度「今日は練習に行きたくないんだね」「そうか、嫌なんだ」と子どもの意見に共感し、受け止めましょう。

子どもは受け止めてもらったことで安心し、本当の気持ちを話しやすくなるでしょう。

成長させたいなら任せるのが一番!

子どもがスポーツを習い始めた時、きっと親子で「この教室に決めよう」「この先生(指導者)に指導をお願いしたい」と感じて、スクールや教室に入会したはずです。

まずは子どもと指導者を信頼して、任せてみましょう。

保護者が指導者を信じれば、指導者は「信頼して子どもを預けられている」と実感でき、子どもにも集中して、真摯に向き合うことができます。

そして子どもも、「大好きな保護者が信じている指導者・コーチ」に教わり、一緒にプレーすることで、さらに前向きに頑張ることができるでしょう。

保護者と子ども、そして指導者の三角形が信頼関係で結ばれることが、子どもの成長への一番の近道。

もし指導者の教え方や指示などに疑問を持ったり、子どもから指導者に関して気になるコメントが出たら、その時は直接指導者に伝えて話し合えばいいのです。

保護者も一緒に楽しむ、それが一番のサポート


スポーツに取り組んでいる子どもが一番嬉しいことは、なにか知っていますか。

それは保護者が心からそのスポーツを楽しむ姿を見ること。

例えば休日に、子どもに教わりながらそのスポーツにトライしてみる。

子どもが知らないような豆知識を仕入れて、得意げに子どもに教える。

一緒に球場やスタジアムに行って、プロの試合を熱く観戦する。

実際にやってみたり、さまざまプレーに触れると、子どもの頑張りや指導することの難しさを理解できるでしょう。

頭で考えるより、まずは「行動」。

子どもが夢中になるスポーツの楽しさを実感できれば、子どもとの距離もグッと縮まります。

まとめ

・子どものスポーツの習い事への保護者の口出しは、邪魔になることがある。
・特に子どもが求めていないアドバイスや否定的なコメント、チームや指導者の悪口は子どもを傷つける。
・「スポーツの主役は子ども」という気持ちを忘れずに、サポートすることが大切。
・子どもの様子をよく観察してから、子どもを励ましたり、肯定するコメントを伝えるとよい。
・保護者がそのスポーツを心から楽しむことが、一番のサポートになる。

(参考文献)
・日本サッカー協会 | 子どものサッカーに関わる大人のみなさんへ 合言葉は「Players First」
・スポーツコンサルタント 松原秀文 | 子どものスポーツ人生を台無しにする親に共通する6つの特徴!
・サカイク | その応援は逆効果! 子どもを育てるのは保護者のこんな言葉
・サカイク | サポートと口出しの境界線。スイスサッカー協会が示す2つのメッセージ
・DCマガジン | スポーツで子どもを伸ばす親・ダメにする親の特徴とは?

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