Leifras SPORTS SCHOOL

Leifras SPORTS SCHOOL

ラージハート

非認知能力

複数のスポーツを楽しむ「マルチスポーツ」が子どもを伸ばすワケ

更新日: 2024.10.03
投稿日: 2024.10.04

複数のスポーツを楽しむ「マルチスポーツ」が子どもを伸ばすワケ

「マルチスポーツ」とは、「幼い頃にさまざまなスポーツを行ったほうが良い」とする考え方。
「マルチスポーツ」を楽しむことによってコミュニケーション能力を育むことができ、いろいろな体の動かし方をすることが外傷予防にもつながり、生涯スポーツを楽しめる土台が作られるといわれています。
マルチスポーツが子どもを伸ばす理由と、楽しみ方について紹介します。

マルチスポーツって?欧米では複数のスポーツを楽しむマルチスポーツが主流


「マルチスポーツ」という言葉、聞いたことはありますか?
「マルチスポーツ」とは、その名のとおり、複数のスポーツを楽しむこと。

日本ではなじみが少ないように思えますが、欧米では、「幼い頃はさまざまなスポーツを行ったほうが良い」とする「マルチスポーツ・アプローチ」が主流だといわれています。
たしかに、世界的に有名なスポーツ選手は、「幼少期に、メインのスポーツ以外にも意図的にたくさんのスポーツに触れていた」という話はよく聞きます。

実は、日本でも多くのトップアスリートが、2種目以上の競技経験を持っています。
例えば、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手は、野球に加え、バドミントンや水泳を幼少期に行っていた。また、錦織圭選手はテニスだけでなく、サッカーを小学6年生までプレーした経験を持つそうです。

世界で活躍する選手が楽しんでいたマルチスポーツ

久保建英(サッカー)  →ラグビー、サーフィン
八村塁(バスケ)     →野球
大谷翔平(野球)     →バドミントン、水泳
錦織圭(テニス)     →サッカー
高梨沙羅(スキージャンプ)→バレエ、ダンス
高木美帆(スケート)   →サッカー
渋野日向子(ゴルフ)  →ソフトボール、軟式野球
※その他多数

また、オフシーズンになると、メインのスポーツの練習からはなれ、あえて別のスポーツをすることが決まっている国や地域もあります。

例えばアメリカでは、州により違いはあるようですが、子どものスポーツクラブは、「陸上と野球とバスケットボール、そして夏は水泳も入れる」など、3種類以上の種目がそろっていないとクラブとして認められないことが多いそうです。

さらに、「スポーツ実施に関するガイドライン」や「スポーツ競技経験の価値に関する研究」も存在し、スポーツ経験にマルチスポーツ(複数競技)という選択肢があります。

マルチスポーツのメリットと注意点


複数のスポーツを楽しむマルチスポーツのメリットは、どんなところにあるのでしょうか。
以下4つ紹介します。

多彩な能力を伸ばす

マルチスポーツの最大のメリットは、運動能力と非認知能力の両方をバランスよく高められることです。

運動能力の向上: 俊敏性、柔軟性、瞬発力など、様々なスポーツで必要な能力が総合的に鍛えられます。
また、異なるスポーツで培った動きを応用する力も身につきます。
非認知能力の向上: 意欲、自信、忍耐力、協調性など、人間関係や社会生活で大切な力が育まれます。
さまざまなスポーツを通して、新しい環境や人々との出会い、そして成功体験や失敗体験を積み重ねることで、これらの能力は大きく成長します。

ケガのリスクを減らす

一つのスポーツに特化しすぎると、特定の部位に過度な負荷がかかり、ケガのリスクが高まります。
マルチスポーツは、異なる筋肉を使うため、特定の部位への負担を軽減しケガ予防につながります。

燃え尽き症候群を防ぐ

一つのスポーツに飽きてしまったり、目標達成が難しくなってモチベーションが下がってしまうことを「燃え尽き症候群」と言います。
マルチスポーツは、複数のスポーツを楽しむことで、燃え尽きるころなく飽きずに長くスポーツを続けることができることが多いといわれています。
また、異なるスポーツでの成功体験は、自信やモチベーションを高める効果もあります。

将来の可能性を広げる

さまざまなスポーツ体験を通じて、好きな競技や自分に適した競技に絞っていくこともできるでしょう。
幼少期時代に複数のスポーツを体験させることは、子どもの能力を伸ばすだけでなく、将来の可能性を広げることにつながるといえます。

マルチスポーツの注意点

マルチスポーツのメリットをあげてきましたが、注意したいのは、マルチスポーツは、「いくつものスポーツ競技を子どもたちに同時並行させるものではない」とうことです。

マルチスポーツの意味を誤解し、複数のスポーツを同時に高い負荷の中で行うと、土日に長時間練習に参加したり、同じ日に複数の試合をこなしたりする機会が発生してしまうことにつながります。

また、それぞれ違うチームに属し、価値観が違う指導者の指示に従って練習することは、子どもたちにとって大きな負担となります。
そのまま続けると、怪我などのリスクや体力・精神的負担が倍増してしまう懸念も生まれます。これでは本末転倒です。

子どものスポーツライフに「マルチスポーツ思考」を取り入れる


大切なのは、子どものスポーツライフに「マルチスポーツ思考」を取り入れることです。

「マルチスポーツ思考」により、柔軟な思考や選択肢を持つこと

マルチスポーツのそもそもの目的は、複数のスポーツを楽しむことによって、
親や指導者に言われたことだけをただただ黙って聞くのではなく、

「色んな考え方を持って良いんだ」
「たくさん違うことを経験して良いんだ」
「途中で選択(考え方)を変えてもいいんだ」

など、柔軟な思考や選択肢を持つこと。

今、子どもがサッカーを頑張っているなら、サッカーに加えて新しくスポーツの習い事を増やすのではなく、

・ サッカーの自主練習を始める前のアップとして陸上トレーニングを取り入れる。
・ 時にはダンス動画をみながらダンスを踊ってみる。

など、普段の練習に、異なるスポーツのエッセンスを取り入れてみるのもよいでしょう。
実際、いつものレッスンにこのような要素を取り入れているスポーツクラブもあります。

遊びの中で体を動かす

何よりもおすすめなのは、遊びの中で体を動かす時間をつくることです。
練習前後や練習がお休みの日に友達同士で公園に行けば、子どもたちは鬼ごっこ、かくれんぼ、ドッヂボール、リレー遊びなど縦横無尽に走り回り、思いっきり体を動かします。
危なっかしさもありますが、いつものスポーツとは異なる動きがたくさん。このような遊びを通してこそ、「マルチスポーツ的思考」を取り入れることができるのではないでしょうか。

このような環境の中では、親は遊びに介入しないため、子どもたちだけでどんどんアイデアを出し合いルールを決めて自由に遊ぶのも、充実した時間になります。
「遊ぶ時間があったらサッカーの練習をしなさい!」などと言わず、たくさん外遊びの機会を作ってあげられることが、真の意味での運動能力の向上につながるでしょう。

マルチスポーツ的思考を日々のスポーツライフに取り入れ、子どもと楽しく体を動かしていきましょう!

まとめ

・複数のスポーツを楽しむ「マルチスポーツ」は、日本ではあまり取り入れられていない。
・ 「マルチスポーツ」のメリットと注意点を知っておこう。
・ 「マルチスポーツ的思考」を日々のスポーツライフに取り入れ、楽しく体を動かそう。

参考文献)
「マルチスポーツはなぜ良いのか? 複数のスポーツをするメリット」(出典:サカママ)
「単一ではなく複数 〜マルチスポーツのすすめ〜」(出典:second place)
「子どものスポーツは多種類を楽しむのが大事」(出典:スカラ)
「マルチスポーツとオフシーズンの意味」(出典:sports for future)

記事一覧に戻る

よく一緒に読まれている記事

無料で非認知能力を測定できます!

バナーをタップすると体験版の測定が可能です。

みらぼ

非認知能力を知ろう

非認知能力とは、IQや学力などとは異なり、社会で豊かにたくましく生きる力と言われる、挨拶・礼儀、リーダーシップ、協調性、自己管理力、課題解決力などのことです。園や学校の先生をはじめ、お子様がいるご家庭のママやパパにも注目され始めている能力で非認知能力を高める教育への関心度が高まっています。

  • 非認知能力とは?
  • 非認知能力が必要とされる理由
  • 非認知能力を高める5つの理由
  • 非認知能力を高める方法

非認知能力を知ろう

非認知能力とは、IQや学力などとは異なり、社会で豊かにたくましく生きる力と言われる、挨拶・礼儀、リーダーシップ、協調性、自己管理力、課題解決力などのことです。園や学校の先生をはじめ、お子様がいるご家庭のママやパパにも注目され始めている能力で非認知能力を高める教育への関心度が高まっています。

  • 非認知能力とは?
  • 非認知能力が必要とされる理由
  • 非認知能力を高める5つの理由
  • 非認知能力を高める方法

ラージハート公式Facebook