わが子の試合の応援 これだけは知っておきたい親としての心構え
更新日: 2024.01.22
投稿日: 2024.01.26
わが子がスポーツや習いごとをしていて、その試合となれば、応援が楽しみですよね。
しかし試合を観ている時、相手チームや同じチームの保護者の態度が気になったり、声かけなどで嫌な気持ちになったことはありませんか。
試合全体が盛り上がる、気持ちのよい応援の心構えや姿勢について考えていきましょう。
もくじ
子どもの試合になぜ心構えが必要なのか
わが子の試合となれば、「勝たせてあげたい」「活躍する姿を見たい」と思うのが親心ですね。
その思いが強すぎて、
・子どものミスを指摘する
・子どもに直接指示を出す
・審判を批判する
といった困った行動に出る保護者も少なくありません。
そうならないために、なぜ試合を応援する際に心構えが必要なのかを考えましょう。
子どもが成長できる
「○○が空いてるぞ」「○○にパスを回せ」といった指示を、試合で出す保護者がいます。
子どもが見えていない部分を教えているつもりかもしれませんが、これは子どもが自分で判断する機会を奪うことになってしまいます。
特にサッカーやバスケットなどの動きが変則的でその場の判断力が必要なスポーツでは、子ども自身が視野を広げて気づくことが大切。
保護者が勝たせたい一心で試合中に出す指示は、子どもの成長機会を摘み取っているのと同じことなのです。
練習や失敗を重ねて子どもが成長する姿を見守りましょう。
スポーツが楽しくなる
相手チームであってもよいプレーが出れば拍手をしたり、選手を称えるような声があがっていれば、「スポーツっていいな」「楽しいな」と思えるようになるでしょう。
反対に失敗するたびに怒号が飛んだり、応援席がキリキリした雰囲気になれば、選手たちが楽しめるはずがありません。
試合を気持ちよく観戦することは、スポーツの楽しさを子どもに伝えることにつながります。
よい手本を見せることができる
子どもの試合を明るくマナーよく大人が観戦すると、試合全体の雰囲気がよくなります。
特に子どもにとって、自分や友だちの保護者がフェアな姿勢を見せることは、スポーツを応援する時の手本になります。
子どもは「親の言うとおりには育たず、親のするように育つ」とよく言われます。
子どもにスポーツマンらしく、フェアな人になってもらいたければ、親がその手本を示すことが一番の近道なのです。
試合観戦の心構えとは
強くてよいチームほど、応援している保護者は前向きかつ控えめで、見ていてすがすがしいですね。
それは応援する保護者が応援のマナーを守り、心構えができているからでしょう。
わが子の試合観戦に求められるのは、どんな心構えでしょうか。
○ 指示は指導者に任せる
○ 勝ち負けよりも大切なものがある
○ 審判に敬意を払う
○ 声がけは短くポジティブに
○ 冷静さを忘れない
指示は指導者に任せる
試合中に「逆サイドが空いてるぞ」などと具体的な指示を飛ばす保護者や観客がいます。
しかし子どもはコーチや仲間の声と混同して迷ってしまい、結局よいプレーができなくなることも。
指示はコーチや先生などの指導者に任せて、保護者は試合そのものを楽しみましょう。
勝ち負けよりも大切なものがある
スポーツや勝負ごとで勝つことはとても大切です。
しかし、観ている保護者が子どもよりも「勝ち」にこだわり過ぎるのは逆効果になることが多いのも事実。
保護者が勝ち負けばかりを気にすると、子どもも「結果」だけが大切だと思うようになってしまいます。
なぜそのスポーツを習わせたのかを改めて考え、「子どもが楽しんでいるか」「ベストを尽くしたか」「自分の役割を果たしているか」など、プロセスや取り組む姿勢に注目しましょう。
審判に敬意を払う
時には審判のジャッジに疑問を感じることもあるでしょう。
しかし「アウトかセーフか」「ファウルか否か」を判断するのは審判の仕事であり、それは選手や保護者の役割ではありません。
「サッカーボールは足で蹴る」や「バットで野球のボールを打つ」のと同じように、審判のジャッジに従うのもルールのひとつ。
また審判にヤジを飛ばしたり、ジャッジに文句を言う大人の姿が子どもの目にどう映るか考えれば、自ずと取るべき態度は決まってきます。
声がけは短くポジティブに
明るくポジティブな声かけであれば、試合の雰囲気を壊さず、子どもたちを応援できます。
そして「いいぞ!」「ナイストライ」など短い言葉で伝えると、試合に集中している子どもたちにも届きやすく、プレーの力になるでしょう。
どんなに気になるプレーがあっても、「ちゃんとやれ!」「そんなんじゃダメだ」など子どもを否定するような言葉は使わないように。
子どもが萎縮してしまい、できることもできなくなってしまいます。
冷静さを忘れない
わが子の試合ともなれば、保護者も熱くなってしまうもの。
しかし周囲の人や指導者、ましてや選手たちがびっくりするほど大声を出したり、指示を飛ばしたりするのはわが子が一番恥ずかしく辛いでしょう。
スポーツでも習いごとでも、本番で大切なのは「いつも通りに落ち着いてプレーすること」。
そのためには、まずは大人が冷静になって子どもが頑張る姿をしっかりと目に焼き付けましょう。
スポーツに取り組んでいるのは親ではなく「子ども」
例えば「映画館で映画を観る時はおしゃべりしない」「レストランにお弁当を持ち込んで食べない」など、社会には当たり前のルールがあります。
それは試合を応援する場合でも同じです。
・指導者や審判を批判する
・感情的になって大声を出す
などは完全にルールからはみ出す行動です。
「頭ではわかっているけど、試合になると我慢できない」という人は、思い切って試合は観に行かないという選択肢もあります。
スポーツに取り組んでいるのは親ではなく「子ども」ということを忘れなければ、保護者の取るべき態度や心構えが大きくはみ出すことはないはずです。
わが子とその仲間が成長できるような、楽しく試合に取り組めるような、すがすがしい応援を心がけましょう。
・子どもの応援をするには親の心構えが大切。
・ルール違反な応援は、子どもの成長を妨げスポーツの楽しさを伝えられない。
・保護者はあくまでも脇役で、主役は子ども。冷静に試合を観戦しよう。
・どうしても熱くなってしまう保護者は試合を観ないという選択肢も。
(参考文献)
・コクリコ | 「3つの親ルール」スポーツで子どもと親が成長するための鉄則とは
・サカイク | どんな言葉で応援すればいいんだ問題