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「子どもの権利」とは? 「子どもの声を聞く」ってどういうこと?

更新日: 2023.08.30
投稿日: 2023.08.29

最近「子どもの権利」や「子どもの声を聞く」という言葉をよく耳にするようになりました。
2023年4月には「こども基本法」が施行され、こども施策の立案、実施を担う行政機関「こども家庭庁」が始動しています。
「子どもの権利」とは、すべての子どもが自分らしく、健康的に、安心して、豊かに過ごすために必要な権利のこと。
ここで大切なのは、「子どもの声を聞く」ことだといわれています。
この記事では、子どもの権利、「子どもの声を聞く」とはどんなことかについて紹介します。

「子どもの権利」と「こども基本法」の基礎知識


「子ども基本法」という言葉、聞いたことはありますか?
2022年、日本で初めて、「子どもの権利を大切にしよう」という法律である「こども基本法」が国会で成立し、2023年4月から施行されています。

子どもの権利は、「子どもの権利条約(児童の権利条約)」という国際条約で決められています。
1989年に国連総会で採択され、日本でも1994年に国会で子どもの権利条約に同意しました。

子どもの権利条約は全部で54条ありますが、
中でも、特に大切であると位置づけられているのは、以下の4つです。

「親などから心身の発達にあった適切な支援を受ける権利」(5条)
「子どもにとってもっとも良いことを国や大人に考えてもらう権利」(3条)
「自分の意見を自由に表す権利」(12条)
「差別されない権利」(2条)

これらに加え、

「休んだり遊んだりする権利」(31条)
「みんな同じように教育を受ける権利」(28条)
「子どもの権利条約を知る権利」(42条)

などもあります。

これらの子どもの権利をもっと大切にしてほしいという声がひとつになり、すべてのこどもや若者が将来にわたって幸せな生活ができる社会を実現するため、子どもの権利を実現するための法律、「こども基本法」が完成。
2023年4月から施行されています。

現在、こども施策の基本理念などを明確にし、国や都道府県、市区町村など社会全体でこどもや若者に関する取組「こども施策」を進めている最中です。
国や都道府県、市区町村が、この基本法の内容にそって、子どもや若者に関する取り組みを行っています。

子どもの声を聞くときの4つのポイント


子どもの権利を大切にするために必要不可欠なのは、子どもの声を聞くこと。
保護者は「子どもの声を聞きましょう」「子どもたちの声に耳をかたむけましょう」とよく言われてきましたが、そもそも「子どもの声を聞く」とは、どんなことなのでしょうか。

大前提として、「子どもの声を聞く」というのは、「すべて子どもの言うとおりにする」という意味ではありません。
子どもの声には、「⚪⚪がいい」「△△が欲しい」などの希望や要望だけでなく、子どもがどう感じているか、その思いや気持ちも含まれています。
「今は何も言いたくない」という場合もひとつの声であり、それらも尊重されるべきものです。

子どもの声を聞くときに大切な親の姿勢は、以下の3つです。

・子どもの話を、子どもの立場に立って理解しようとする。
・子どもの話を親の好き嫌いや善悪の価値観で判断せず、なぜそう考えたのか、肯定的に聞く。
・子どもの話にわからないところがあったら、親も積極的に質問する。

これをふまえ、子どもの声を聞くときのポイントを4つ紹介します。

受け入れる

子どもが「◯◯ちゃんに叩かれちゃったの」と話してきたら、「そうだったの。◯◯ちゃんに叩かれちゃったのね」と、話した内容をありのまま受け入れましょう。「そのあと、あなたはどうしたの?」「ひどいわね」など、問い詰めたり、感情的になったりしないよう注意しましょう。

共感する

子どもが「休み時間に校庭で遊んでたら転んで痛かった」と話してきたら、「そうだったのね。それは辛かったね〜」と、まずは子どもの気持ちに寄り添います。

繰り返す

子どもは、ちょっとしたことでもお母さんお父さんに報告したいもの。「今日はブランコで遊んだよ!」と言ってきたら「おー!ブランコで遊んだんだね!」など、子どもの言葉を使って「オウム返し」しましょう。「お母さんお父さんがしっかり聞いてくれている」という実感につながり、その後の言葉も引き出しやすくなります。

要約する

まだまだ伝える力が未熟な時期の子どもは、何を言っているのか、ピンとこないことも少なくありません。そんな時は、「もう少しわかりやすく話してみて」とお願いしてみたり、「それはどういうこと?」と詳しく聞いてみましょう。

子どもの声を聞くことで、親子の信頼関係が深まる


すべての子どもが自分らしく、健康的に、安心して、豊かに過ごすために、「子どもの声を聞く」ことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
4つ紹介します。

親が子どもを「一人の人間」として認めることができる

赤ちゃんの頃から大切に育ててきたわが子。
かわいいあまり、つい自分の“所有物”のように感じてしまいますが、子どもは子どもなりに自分の考えを持った一人の人間です。
子どもの話をじっくり聞くことで、親は子どもの成長を知ることができ、自分とは違う考えを持つ独立した人格なのだと実感できます。

子どものコミュニケーション能力が向上する

子どもの声を上手に聞くことで、子どもの「伝える力・聞く力」が育ち、コミュニケーション能力が向上します。

子どもの思考が整理され、感情のコントロールが上手になる

自分の気持ちや経験を言葉にすることで、自分の心を見つめ、感情の整理をすることができます。
子どもにとって一番身近な存在であるお母さんお父さんがしっかり話を聞いてくれることで、困難なことでも「やってみよう」という意欲につながったり、落ち込んだ時も「また頑張ろう」と思えたりすることができるようになります。

親子の信頼関係が深まる

楽しいことだけでなく、辛いことや悩んでいることも含めて親身になって聞いてもらえると、「自分を大切にしてもらえている」と実感できます。
「お母さんお父さんは自分の話をしっかり話を聞いてくれる」とわかっていれば、子どもにとって心のより所となり、親子の信頼関係が深まります。

親だからこそ、「子どもの権利条約」や「こども基本法」を改めて知ることが大切です。
そして、子どもを自分とは異なる一人の人間と認め、子どもと対等な立場で声を聞き続けていきたいものです。

まとめ

・ 「子どもの権利条約」や「こども基本法」を知っておこう。
・ 子どもの話を親の好き嫌いや善悪の価値観で判断しない。
・ 子どもの声を上手に聞くことで、子どもの「伝える力・聞く力」が育つ。

参考文献)
「子どもの権利条約」(出典:日本ユニセフ協会)
「こども基本法」(出典:こども家庭庁)
「子どもの自己肯定感は傾聴で伸ばそう!効果的な話の聞き方と6つのポイントをご紹介!」(出典:コノバス)
「子どもの声を聴く~子ども理解のために何ができる?~」(出典:マナビスタ)

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