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待ち上手な親になるための5つのコツ

更新日: 2023.07.04
投稿日: 2023.07.28

「子どもに失敗させたくない」「自分がやってあげたほうがラク」などの気持ちから、つい、子どもへの関わりが“先回り”になっていませんか?
そのときは時間がかかるけれど、子育てには「待つ」ことが大切と言われています。
子どものやる気を育て、個性・才能を伸ばす「待ち上手」な親になるためにはどのような心がけが必要なのでしょうか。
5つのコツを紹介します。

「先回り保護者」がやってしまいがちな行動と子どもへの弊害


「自分で考え、自分で行動できる子になってほしい」。
多くの親は、わが子に対してこのような思いを抱いていることでしょう。

しかし、わが子を大切に思うあまり、つい先回りして言葉をかけたり、なんでもやってあげたりしていませんか?
以下「先回り保護者」がついやってしまいがちな行動を紹介します。

「早く!」と子どもをせかし、子どもがやるべきことを親がやってしまう

現代の保護者は多様な仕事や役割を持ち、多忙です。
そのため、子育てにおいても効率を求めてしまい、子どもに「早く!」とせかしてしまいがち。
園・学校に行くときや家族でお出かけするときなど、子どもの支度が遅いと、準備を親がしてしまうこともありますが、「言われなければなにもできない子」「自分から動こうとしない子」になってしまいます。

問題の解決法をすぐに教えてしまう

子どもが宿題で問題が解けずに困っているとき、「こことここよ」などとすぐに教える、家でパズルで遊んでいるとき、パズルが終わらないと「こうすればいいのよ」と手出しするなど。
問題の解決法をすぐに教えてしまうと、子どもは「お母さん(お父さん)がやって〜」と、なんでも頼るようになってしまいます。

子どもの「意見」を聞かず、指示を出したり決めつけたりする

「今日は暑いから、〇〇と△△を着ていきなさい」「あなたは運動が苦手だから、運動の習い事を始めなさい」など、子どもの意見を聞かずに指示出しばかりなのは、“先回り保護者”の典型的パターンです。

子どもの失敗を避けようとする先回り育児は、

・主体性が培われにくい。
・忍耐力が養われにくい。
・困難に立ち向かう力が育まれにくい。
・自己肯定感が養われにくい。

など、子どもの成長に弊害があるといえ、注意が必要です。

待ち上手な親になるための5つのコツ


子どものすこやかな成長のためには、何でも先回りして子どもにあれこれ手をさしのべるよりも、保護者が「待ち上手」になり、子どものやる気を育てることが大切です。
待ち上手な親になるための5つのポイントを紹介します。

子どもが「選ぶ」機会を意識してつくる

「今日は何を着ていく?」「夜ごはん、何が食べたい?」「どの絵本を読んでほしい?」など、ささいなことでも子どもに選ばせる機会を意識してつくりましょう。
子どもが迷っていたら、「じゃあ、○○と××、どっちにする?」など、二者択一でもOK。
「自分で選ぶ」体験を積み重ねることで、自ら考える力を養うことができます。

子どもが自分の感覚や感情を言葉にするまで、なるべく口を出さない

「暑いでしょ? 一枚脱ぎなさい」「お腹空いたでしょ? これ食べなさい」といったり、プレゼントをもらった子どもに「うれしいでしょ? すごく欲しかったんだよね」といったり。
親が子ども自身の感覚を想像して子どもよりも先に言葉を発するのでなく、子どもが自分自身で感覚や感情を言葉にするまで、根気強く待つよう心がけましょう。

命令ではなくヒントを与える

たとえば子どもが何かをつくって遊に始めたとき、すぐに「こっちから組み立てるといいわよ」など指示や命令をすると、子どもの「自分で考える力」をのばすことができません。「そんなふうに遊んでもいいんだ」「こうすると面白いんだ」と子ども自身が気づけるよう、「あ、あっちにも面白いのがあるねぇ」など、ヒントを与える程度にするとよいでしょう。

困っているそぶりを見せたら「お母さん(お父さん)は何をしたらいい?」と聞いてみる

子どもが、少し頑張ればできそうなことに挑戦しているときは、その様子を見守りましょう。
困っているそぶりをみせたら、「今、どんな状態なの?」「〇〇ちゃんはどうしたいの?」「お母さん(お父さん)は、なにをすればいいの?」と聞き、子どもが自分の状態を客観的に知ることができるようなお手伝いを重ねていきましょう。

親が自分自身を整える

自分がいい精神状態であってこそ、子どもを待つ心の余裕が生まれます。
「毎朝、鏡を見て笑顔をつくる」「寝る前に1日を振り返り、うれしかったことや幸せだったことを数える」などを習慣づけ、自分自身の精神状態を整えることを心がけましょう。

ゆっくりな子・マイペースな子もOK


忙しい現代は、何でも早くできたり器用にできたりする子のほうが、ゆっくりな子・マイペースな子よりも「良い子」と思われる傾向が強いようです。

このような風潮を受け、親はどうしても目先の結果を追い求め、わが子に対しても、スピードや効率を重視してしまいがち。
しかし、将来、自分で考え自分で行動できる子にするためには、子どもの選択や、子ども自身がやろうとしていることを「待つ」姿勢が大切です。

自分の頭で一生懸命考える機会を子どもにたくさん与え、見守り、待つことで、子どもはうまくいったり失敗したりを繰り返しながら、「今回は失敗してしまったけど次はこうしてみよう」など、主体的に考えられるようになります。

もちろん、「子どもを連れて〇時までに△△までに連れていかなくてはいけない」など、時間最優先の大事な用事があるときは、「今日は忙しいから、お母さん(お父さん)が準備のお手伝いするね」などと説明すればOK。

基本は子どもを「待つ」姿勢を貫きながら、時と場合に応じて柔軟に対応しながら、「待ち上手」な親をめざしましょう。

まとめ

・先回りをすることは、子どもの成長の足かせとなることが多い。
・子どもがしていることになるべく口出ししないことが大切。
・待ち上手な親が、「自分で考え自分で行動できる子」を育てる。

参考文献)
「子どもが伸びる待ち上手な親の習慣」(庄子寛之著、青春出版社)
「先回りママから卒業! 待ち上手なママになるための5つの心得」(出典:たまひよ)
「カーリング育児は過干渉。育児中の “あるある” が、子どもの自信も意欲も主体性も奪っていた!」(出典:こどもみらいラボ)
「伸びる子の親の共通点・待ち上手とは」(出典:ベネッセ教育情報)

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