子どもの視力低下が止まらない!? その予防と対策
更新日: 2022.11.08
投稿日: 2022.11.01

子どもを観察して、
・スマホやゲームをする時、目を細めている。
・机に顔を近づけて勉強している。
・目をこすったり、斜めにして見る癖がある
こんな様子が見られたら、それは子どもの視力が落ちているせいかもしれません。
実はスマホやゲームの普及、外遊びや睡眠時間の減少などにより、裸眼視力1.0未満の小学生の割合は、1978年度に比べて2倍以上に増えています。
モノを見る視力は、焦点を変える筋肉でコントロールされています。
つまりこの筋肉を上手に使ったり、休ませたりすれば、少しでも視力低下を防ぐことができるのです。
「遺伝だから」「今さらスマホ禁止にはできない…」と諦めず、家庭でできることを少しずつ実行して、子どもの目を守りましょう。
もくじ
なぜ? 子どもの視力が低下する原因とは?
文部科学省の学校保険統計調査によると、裸眼視力1.0未満の子どもは小学1年生で約23%、そこから右肩上がりで増え続け、小学6年生では約半数の50%という驚きのデータが出ています。
小学4年生〜中学1年生の3.7人に1人はメガネを使用しているという調査結果(ロート製薬調べ)もあり、少し前は「勉強ができる子」「優等生」の子がかけるイメージがあったメガネは、今や普通の光景になりつつあります。
子どもの視力低下には、現代の子どもたちの生活習慣が深く関係しています。
視力低下の原因は…
◯ 外遊び時間の減少
◯ 近くを見ることが増えた
◯ スマホやゲームなど電子機器の利用時間の増加
◯ 睡眠時間が短い
外遊び時間の減少
遠くを見ている時の目は、筋肉がリラックスして伸びるので水晶体(目のレンズ)が薄い状態になります。
外で遊ぶ時間が長いと、近くを見たり遠くを見たりして適度に緊張と弛緩が起こり、目の筋肉のコリを自然に解消します。
また日光を浴びると近視の進行がおさえられるという研究結果もあり、外での活動は子どもの健康と視力に大切な時間なのです。
近くを見ることが増えた
近くを見る時の目は、筋肉をギュッと縮ませて水晶体を厚くして焦点を合わせています。
読書や勉強、スマホゲームなど、長い時間近くを見ることは、目の筋肉が緊張し続けている状態だということ。
緊張し続けた筋肉は、なかなかリラックスできず、遠くに焦点を合わせようとしてもぼやけてしまいます。
スマホやゲームなど電子機器の利用時間の増加
ゲームやSNSでは、小さな画面の中で必死に対象を追いかけ、片手操作で斜めに見たり、暗がりで画面を見たりと、目の負担はかなり大きいといえます。
またブルーライトはエネルギー強度が強く、角膜や水晶体を透過して網膜まで直接届くことから、視力の低下につながるといわれています。
またゲームやSNSに真剣になればなる程、まばたきの回数が減り、ドライアイや充血の原因にもなります。
睡眠時間が短い
慶應大学病院などの調査によると、10〜19歳の強度近視の子どもは、そうでない子どもに比べて就寝時間が遅く、睡眠時間が短いという結果が確認されました。
質のよい睡眠や適度な睡眠時間は、眼精疲労を解消するうえでも大切な習慣です。
昼間は適度に体を動かして、スマホやゲームは寝る2〜3時間前には終わらせ、深くて質のよい睡眠を取る工夫をしたいですね。
またビタミン不足など、栄養不足や偏りによっても視力低下を助長してしまうのでバランスのよい食事も大切です。
今日から始めよう! 「子どもの目を守る習慣」
スマホやゲームが視力低下に拍車をかけることがわかっても、今の生活から排除することは難しいでしょう。
ならば目に負担をかけないよう、使い方を工夫しながら使うしか道はありません。
例えば…
・読書や勉強などを1時間続けてしたら、10分間は目を閉じたり、目をマッサージして休ませる。
・スマホやゲーム、TVなどを30〜40分見続けたら、5分程度、遠くを見たり目を閉じたりして休ませる。
というルールを決めましょう。
つい忘れてしまうようなら、アラームを設定してもいいですね。
また頭皮のマッサージや、蒸しタオルで血行を促進するのも効き目があります。
目によい食材で体の中からサポートしよう
目も体の一部である以上、栄養たっぷりの食事は視力低下も助けてくれるはず。
特に豊富なビタミン類は、目の粘膜や眼精疲労回復へのサポートが期待できます。
ビタミンA
目の粘膜を強くし、疲れや乾燥を防ぐ働きがあります。角膜の新陳代謝を活発化したり、表面をきれいに保ってくれます。
ビタミンAが豊富な食材:ニンジン、小松菜、モロヘイヤなどの緑黄色野菜。うなぎ、牛レバー、イワシ、チーズ、サツマイモ、ブロッコリーなど。
ビタミンB群
特にビタミンB2は粘膜保護などエネルギー代謝を促し、充血や眼精疲労、視力低下を防ぐといわれています。
ビタミンB群が豊富な食材:豚肉、うなぎ、レバー、焼きのり、豆類、ナッツ類、サンマ、イワシ、牛乳、卵、納豆、ひじき、マッシュルームなど。
ビタミンC
眼球の硝子体はコラーゲンを成分としており、ビタミンCはコラーゲン合成に不可欠な成分です。また強い抗酸化作用があるので、粘膜や水晶体も保護してくれます。
ビタミンCが豊富な食材:緑黄色野菜、じゃがいも、キウイフルーツ、レモン、イチゴ、梅干しなど。
とはいえ、これらの食材を摂取したからといって、急に視力が回復するわけではありません。
これ以外の栄養素もバランスよく摂取し、相互に作用することによって、より効果が得られやすくなります。
「バランスのよい食事」「規則正しい生活」「十分な睡眠」「適度な運動」など、生活習慣を見直すことで、子どもの一生の宝物である「目」を守ることができます。
・子どもの視力は年々下がり、裸眼視力1.0以下の小学生は1978年に比べて2倍以上。
・外遊びの減少や電子機器の長時間利用などが視力が下がっている。
・視力は目の筋肉のコントロールなので、休養を取りながら目を使うのがベスト。
(参考文献)
・文部科学省 | 令和3年度 学校保険統計調査
・ロート製薬 | 知っておきたい近視のこと 子どもの視力低下
・クーパービジョン | 子どもの視力低下とその予防