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子どもが運動不足!?体力が低下!? 引き起こされる悪影響と、体力向上のために親ができることとは?

更新日: 2023.01.04
投稿日: 2022.09.23

長引くコロナ禍、スマホやゲームなどを視聴するスクリーンタイムの増加などにより、子どもの運動時間が減少し、体力が低下してきています。運動不足や体力の低下が子どもの心身にどのような影響があるのか、子どもの体力向上のために、保護者はなにをすればよいのかについて、考察します。

運動時間の減少、運動能力の低下。子どもたちの体力があぶない!


子どもたちの運動時間や体力についてスポーツ庁がまとめた2021年度「全国体力・運動能力調査」(全国の小学5年生と中学2年生を対象に、2021年4~7月に実施)によると、2019年と比較して、4つの課題が浮かび上がってきました。

子どもたちの運動時間・体力の課題

・運動時間の減少

・肥満の割合の増加

・運動能力の低下

・運動が好きな児童生徒の減少

運動時間の減少

体育の授業を除く1週間の運動時間は、男女ともに短くなり、男子は小学生が47.8分(2019年は51.4分)でした。

さらに、「学習以外の1日のスクリーンタイムは2時間以上」という児童の割合が増えていました。

肥満の割合の増加

肥満の割合も、前回から大幅に増加しました。
とくに男子が顕著で小学生は13.1%(2019年は11.1%)となり、小学生男女の肥満率は、過去最大となりました。

運動能力の低下

小学生の体力テストの結果をみると、実技テストのうち「長座体前屈」はおおむね向上したものの、それ以外の「上体起こし」「反復横とび」「20メートルシャトルラン」「握力」「50m走」「立ち幅とび」において、低下傾向がみられました。

運動が好きな児童生徒の減少

「運動やスポーツに対する意識」の質問では、小学生の男女ともに「好き」と回答した割合が減少しています。
ちなみに、運動やスポーツをすることが嫌いな主な理由は、

・ 体育の授業でうまくできないから。
・ 小学校入学前から体を動かすことが苦手だから。
・ けがをすることがこわいから。

などがあげられました。

幼児や小学校低学年についての全国体力・運動能力調査との客観的なデータはありませんが、「幼児や小学校低学年の子どもたちも、小学校高学年の子どもたちと同様に運動能力が低下している」と考えられています。

子どもたちの運動不足や体力低下は「生きる力」に悪影響をもたらす可能性も


子どもたちの運動不足や体力低下の要因として、

・ コロナ禍が続き外遊び等の機会が減っている。

・ スマホやゲームなどで気軽に遊ぶスクリーンタイムが増えている。

・ 空き地やボール遊びのできる公園など、子どもが手軽に外遊びできる環境が減少している。

少子化により、兄弟姉妹、近所の子どもなどの遊び仲間が減少している。

などが挙げられています。

体力は、人間の活動の源です。
体力は豊かな人間性を育む力や自ら考える力といった「生きる力」そのものなのです。

体力が低下すると、健康の維持のほか、意欲や気力といった精神の強さにも大きく関わってくるといわれています。

これらをふまえ、子どもの運動不足や運動能力低下により、

・肥満傾向の子どもの割合が増加しており、高血圧や高脂血症といった将来の生活習慣病につながる可能性がある

・ 体力の低下は、子どもが豊かな人間性や自ら学び自ら考える力といった「生きる力」を身に付ける上で悪影響を及ぼし、創造性、人間性豊かな人材の育成を妨げる可能性がある

・ 体力は、ものごとに取り組むやる気、集中力、ねばり強さなどの働きも高めるため、これらの気力が湧かないことで、学力に悪影響を及ぼす可能性がある

などが考えられています。

子どもの体力向上のために親ができる3つのこと


子どもの体力向上のために親ができることは、どんなことでしょうか。
以下、3つのポイントを紹介します。

・ 生活習慣を見直し、早寝早起き、規則正しい食生活を心がける。

・ テレビ視聴やゲームについてのルールを決め、寝る前は見ない、やらない。

・ 日頃から親子で体を動かす時間を設ける。

生活習慣を見直し、早寝早起き、規則正しい食生活を心がける

子どもたちの体力向上には、生活習慣の改善が欠かせません。
早寝早起き、朝、昼、晩の3食を意識した生活を心がけましょう。
また、食事に関しては炭水化物に偏ることはなるべく避け、肉や魚、野菜や果物をバランスよく摂取するようにしましょう。

テレビ視聴やスマホ、ゲームについてのルールを決め、寝る前は見ない、やらない

長時間のテレビ視聴やゲームの夜ふかしは睡眠不足の原因になり、体力の低下につながります。
テレビ視聴、スマホ、ゲームについてのルールを家庭で決めましょう。
また、寝る前にスマホの画面を見ると、ブルーライトの影響によりメラトニンの分泌が抑制され、睡眠の質に悪影響を与えます。
スマホ操作は、寝る3時間前には終えるよう約束しましょう。

日頃から親子で体を動かす時間を設ける

徒歩や自転車で買い物する、空いた時間にお散歩するなどでもOK。
親子で一緒に体を動かす時間を意識して設けましょう。
近くの公園のみならず、体育館やスポーツひろばなど、手軽に安全に体を動かせる場所を地域のHPなどで探し、活用するのもおすすめです。

親子で体を動かす時間を設けることで、子どもだけでなく、親の運動不足も解消できます。
日々のすきま時間を見つけて、まずはお散歩から始めてみませんか?

まとめ

・長引くコロナ禍、スクリーンタイムの増加により子どもたちの体力は、年々低下傾向にある
・ 子どもたちの体力低下は将来の健康や学力に影響を与えると考えられている
・ 子どもだけでなく、家族でいっしょに体を動かす機会を意識して作ることが大切

編集部より

今回のコラムは、コロナ禍による運動量や運動能力の低下についてでした。調査結果からも見て分かるように、コロナ禍になり著しく悪化していることが分かったのではないでしょうか?社会環境の影響だからこそ仕方のない部分もあるのかなと思ってしまいますが、運動面以外でも、人との交流が減ってしまっていることも取り上げられていました。やはり子どもの成長という観点から見ると改善しなくてはならない、また元の状況に戻していかなくてはならないと感じたのではないでしょうか?そのためには親が普段の生活から子どもに何をどのように意識して、行動に移してあげるか、また親自身の生活スタイルも改めて考え、変えていく(基に戻していく)ことが必要なのかもしれませんね?

参考文献
「令和3年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」(スポーツ庁)
「子どもの体力向上のための総合的な方策について」(文部科学省)
「子どもの体力向上には何が必要?現状と課題と今後の取り組み」(日本経済新聞)

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