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夏休みの計画表で子どもの「タイムマネジメント力」を鍛えよう!

更新日: 2026.07.14
投稿日: 2026.07.21

夏休みの計画表で子どもの「タイムマネジメント力」を鍛えよう!

夏休みは、「宿題やったの?」「ゲームやめなさい」など、親からしても言いたくない注意が増えてしまいますね。

目標やゴールを決め、自分から積極的に動けるようになるには、「タイムマネジメント力」が必要です。

夏休みの計画を立て、それを実行することで、一生モノの「段取り力」「時間のマネジメント力」を身につけましょう。

タイムマネジメント力とはなにか


タイムマネジメントとは、単に「予定通りに行動すること」「時間を管理する能力」ではありません。

優先順位を考えて、限りある時間を有効に活用する技術のこと。

「自分にはどの程度の時間が残されているか」を把握して、我慢をしたり、スピードアップする。

また、「やりたいこと」と「やるべきこと」のバランスを考えることも、タイムマネジメント力のひとつです。

時間は誰にも平等に与えられていますが、それをどう使うかによって、人生の濃度が変わってきます。

タイムマネジメントを習得すると、時間の使い方や優先順位のつけ方、目標設定の方法など、一生涯にわたって使える多くのスキルが身につきます。

タイムマネジメント力は子どもになにをもたらすか


自己管理能力と同義語の「タイムマネジメント力」が身につくと、子どもにはどんな変化が生まれるでしょうか。

○ 自走力がつく
○ プレッシャーから解放される
○ 主体的に行動できる
○ 作戦会議スキルが身につく
○ 見通しを立てる力がつく

自走力がつく

「自走力」とは、指示されたり助けてもらわなくても、自分で積極的にものごとに取り組み、自分で判断して最後までやりとげること。

親や周囲から「あれしなさい」「これはどうなってるの?」と言われている間は、子どもはものごとに消極的で行動が遅くなりがちです。

タイムマネジメントの感覚がつかめると、自分次第で日々の流れが変わることが実感できるので、自主的に行動できるようになります。

自分で決めたスケジュールを、自分で主導権を握って動かすのは、実はとても楽しいこと。

この楽しさを知ると、自分で自分にエンジンをかけることができるようになり、自分から動く「自走力」が身につくのです。

プレッシャーから解放される

宿題や提出物、習い事の練習やテスト勉強など、「やらなければいけないこと」が残っている状態は、子どもにとってもストレスです。

「だったら、早くやればいいのに」と大人は思いますが、そうはいかないのが子どもというもの。

しかし時間がコントロールできるようになると、締切直前のあのキリキリした感覚や、親から叱られるストレスがなくなり、プレッシャーから解放されます。

この好循環を繰り返すと、「やるべきことは早くやった方が楽」「スケジュール通りに動くと余裕ができる」と気づき、気分よく過ごせるようになります。

主体的に行動できる

やるべきことを後回しにしていると、毎日が常に追いかけられている受け身の状態です。

しかしタイムマネジメントが身につくと、「夏休みを楽しく過ごすには、◯日までにこれを準備して、◯日までに終わらせる」と、自分で自分の生活をコントロールするようになります。

そしてゴールに到達するために、「今すべきことはなにか」を少しずつ自発的に考えられる子になります。

時間の主導権を子どもが握ることで、宿題や習い事も「やらされるもの」から、自分で選んでやるものに変化するでしょう。

作戦会議スキルが身につく

計画通りにものごとが進まなかったり、予定外の出来事が起きてスケジュールが狂ったり…子どものみならず、大人でも想定外のことで予定が狂うことがありますね。

しかしタイムマネジメントの習慣がついていると、「ゴールを設定しなおす」「予備日で取り戻す」「何かを削って調整する」といった、切り替えの習慣が生まれます。

その切り替えは、自分自身(または親)との作戦会議。

「夏休み中に間に合いそうにない」
→「遊ぶ予定を半分にして、追いつこう」
→「完成度を少し下げて時間を短縮しよう」

など、「どうしよう」「じゃあ、こうしてみたら?」というトラブルシューティングの方法を自分で考えるようになります。

人生は予定通りにいかないことばかりなので、中学高校→大学→社会人となったとき、この作戦会議のスキルは非常に役立ちます。

想定外の事態に陥ったとき、パニックにならず、一度立ち止まって冷静に軌道修正するための練習にもなるのです。

見通しを立てる力がつく

時間を管理(マネジメント)することは、ゴールから逆算して「今、なにをすべきか」を考えることでもあります。

先に目標やゴールを設定して動き始めることで、そこまでのプロセスを俯瞰して見られるようになります。

大好きなスポーツで、自分はどんな選手になり、スキルを習得したいのかを考える。
そのためには「いつまでに」「どんな技術を身につけたいか」「毎日・毎週どんな練習をしたらいいか」まで、興味のある分野であれば、落とし込めるでしょう。

これが「見通しを立てる力」につながります。

次に何が起きるか、またその次にはなにが来るかを想像する「見通し」の力がつくと、物事に安心して取り組むことができ、パニックになりにくくなります。

見通しは「習慣」でもあるので、先を見据えて考える癖をつけると子どもの気持ちも安定し、自己肯定感が高まるでしょう。

実際に計画表を立ててみよう


では実際に夏休みやテスト勉強の計画表を、3ステップで立ててみましょう。

子どもが好きなキャラクターのシールを貼ったり、ペンを使ったりしながら、楽しさを追加できると盛り上がりますね。

STEP 1 宿題ややるべきことの総量を知る

やみくもに取りかからず、まずは総量を知ることから始めます。

やるべきことを全て書き出して、総量を確認しましょう。

ぼんやりと「宿題、いっぱいあるなぁ」と考えるよりも、実際に書き出してみると、「意外とできそう」「思ったより少ない」という気づきがあるかもしれません。

大人は「こんなにあるの?」「大丈夫?」などと子どもを心配させるのではなく、「やればできる」「絶対大丈夫」という気持ちで、サポートしましょう。

STEP 2 締切から逆算

まずはカレンダーを見ながら、「勉強ができない日」にシールを貼る、もしくは×印をつけましょう。

例えば…旅行や帰省、お祭の日や友だちとのお出かけなど、「きっとできないな…」という日は最初から計算外にしておきます。

もしその日にも進められたらラッキー♪くらいの気持ちでいると、プレッシャーが少なくなります。

そして締切日を夏休み最後の日の数日前に設定。これを8月31日(夏休み最後の日)にしてしまうと、もし計画通りに進まなかった時に辛い気持ちに…。

「やるべきことの総量」と「宿題(勉強)ができる日の日数」が出たら、日数で割って、毎日の勉強量が出ます。

例えば、算数ドリルや国語ドリルは毎日2ページずつ、読書感想文は最初の1週間で読み終わって、次の1週間で気持ちを書き出すなど、ステップが見えてくるはずです。

STEP 3 余白をつくる

タイムマネジメントを考えるうえで、とても大切なのが、この何もしない時間「余白」をつくること。

計画を実行できるかどうかは、実はこれにかかっているといっても過言ではありません。

1週間に1日はお休みにする、または(水)(土)の16時以降は何もしない、など意図的に隙間時間を多くつくりましょう。

例えば計画通りに進まなかった時は、その余白を使って追いつくことができます。

また予定通りに頑張れた時には、その余白は「子どもが好きなことをする時間」に充てるなど、ご褒美タイムに。

そうすることで、「計画的に行動すれば、好きなことができる」「やるべきことを先にやっておくと気持ちがいい」と考えるようになり、正の連鎖が起きやすくなります。

計画表を実行するときのポイント


「計画→実行」がスムーズなら、夏休みの親子のいざこざは存在しません。

計画は実行に移してこそ、意味があります。

そのポイントを考えてみましょう。

○ 最初の1週間はトライアル期間に
○ 食事やおやつに関連づける
○ 終わった宿題を消していく
○ 「時間」ではなく「量」
○ 計画表の作り替えは柔軟に

最初の1週間はトライアル期間に

計画を立てた時点では、完璧に思えた計画も、

・想像以上に時間がかかる
・遊びの時間がなかなか切り上げられない

など、予想どおりに進まないこともあるでしょう。

最初の1週間は「様子を見る」ための準備期間と考えておけば、2週目以降の計画を立て直して、より実現可能な計画表に変更することが可能です。

もちろん余裕があれば、2週目から予定を詰めて、終盤に遊びの時間をたっぷり取ることもできます。

そうすることで気持ちに余裕が生まれ、子どもの自信にもつながります。

食事やおやつなどの生活習慣に関連づける

実は、子どもは「机に向かうまで」が一番エネルギーを要します。

例えば
・朝食後に、すぐその場でドリルを2ページ
・おやつの前に漢字練習を1ページ

など「いつ・どこでやるか」を生活習慣に関連づけると、習慣化しやすくなります。

子どもの「やる気」に任せていると、どうしても後回しになりがち。

ここは「仕組み」をつくることで、親も子どももストレスなく宿題や勉強をスタートさせることができます。

終わった宿題を消していく

たとえ計画通りに進んでいたとしても、それが見える化していないと、子どもは「本当に進んでる?」「私、がんばってる?」と不安になります。

やるべきことをリスト化、もしくは計画表内に細かく書き込み、終わったらそれを消していくと進んでいる実感が持てますね。

目立つ蛍光マーカーや好きなキャラクターのシールなど、終わった感のある特別な「消し」プロセスがあると、より頑張れるでしょう。

「時間」ではなく「量」を決める

「午前中は宿題をする」「朝食後30分はドリルタイム」など、時間で区切ると計画した分量が終わるかどうかわかりません。

また「いつ・どれくらい」やったらいいのかが分かりにくく、計画倒れになりがちです。

・食後にドリル3ページ
・おやつ前に練習帳1ページ

など具体的に決めておくと、例え親がいなくても取り組みやすくなり、取りこぼしの分量も見えやすくなるでしょう。

計画表の作り替えは柔軟に

実際にやってみると、「このままでは終わらない」「詰め込みすぎで、やる気が起きない」など、色々と問題点も見つかるでしょう。

計画表はあくまでも「予定」。

子どもに合っていなかったり、生活習慣にそぐわなかったり、スムーズに進まない場合は、すぐに修正をすることが大切です。

最初に立てた計画に執着し過ぎると、うまく進まなくて「子どもが自信をなくす」「後ろ向きになる」など、マイナスの効果になってしまうことも。

「もっとやりやすくなるように、考えなおしてみない?」
「無理しなくていい方法があるかも」

と提案して、親子で見直してみましょう。

予定通りにいかなかった時は…


予定はあくまでも予定。特に子どもの計画は、予定どおりにいかないことも多くあります。

そんな時は、気持ちを切り替えて次の行動に移すのがいいでしょう。

切り替えのヒントをお伝えします。

計画表のせいにする

できなかったのは「子ども」が怠けたのではなく、「計画表が悪かった」という着地にしてみましょう。

つい「やる気がないからだ」「ゲームばっかりして!」と子どもを追求したくなりますが、一度責任を切り離します。

すると子どもも大人も冷静に考えられるようになり、
・1日の分量が多過ぎるかもしれない
・午前と午後で振り分けてみたらいいかも
・朝イチの時間を活かしたら?

と、子どもが無理なく進められる計画をもう一度考え直す余地ができます。

計画表をつくる目的は、子どもにダメ出しするためではなく、「タイムマネジメント力を養うため」という本来の目的に立ち戻ってみましょう。

できている部分に注目

計画どおりに行っていないのは、子どもが一番よくわかっています。

ここは「できなかったこと」ではなく、「どこまでは終わっているか」「この部分は頑張っている」という、子どもの努力が見える部分に注目してみます。

まずは「ここまではできてるね」「着実に進んでるよ」と、子どものそこまでの取り組みを認めましょう。

そこから残っている部分をどう終わらせていくかを考えると、前向きに考えることができますね。

計画をポジティブに軌道修正

計画どおりに終わっていなければ、毎日の勉強や宿題を増やさなければいけません。

しかしこれまでできていなかった分量を2倍にすれば、さらに計画どおりにいかない可能性も高まります。

ここで役立つのは、多めに取っておいた「余白」です。

「外出前の30分を宿題に充てる」
「予備日で遅れを取り戻す」

など、余白部分を利用して計画を修正していきましょう。

計画表が噛み合わなければ、「子どもを変える」のではなく「計画表を変える」のもひとつの考え方です。

親は「管理者」ではなく「伴走者」になろう


計画表ができると、大人はつい「計画通りに行くようにチェックしよう」「子どものお尻を叩かなきゃ」と、子どもを管理する側になってしまいがちです。

しかし、子どもに必要なのは一緒に走ってくれる「伴奏者」の存在。

なぜならこの計画表を作る目的は、子どものタイムマネジメント力をつけることだからであり、計画通り

もちろん計画表どおりに進めて、夏休み最後の日に泣きながら宿題を終わらせることから卒業することも大切。

しかし今回の計画表づくりで子どもに身につけてほしいのは、時間を有効に使うタイムマネジメント力です。

そのためには、計画表に忠実に従うことよりも、子どもが自分で考え、必要に応じて軌道修正ができるよう、親は時に励まし、時に一緒に考える伴奏者になりましょう。

まとめ

・タイムマネジメント力とは、優先順位を考えて、限りある時間を有効に活用する技術のことであり、「スケジュールどおりに進行すること」や「時間管理をすること」ではない。
・タイムマネジメント力がつくと、「自走力がつく」「プレッシャーから解放される」「作戦会議スキルが身につく」などのメリットが多い。
・計画表をつくるときは、「最初の1週間は試運転期間」「生活週間に関連づける」などのポイントをおさえるとよい。
・最初の計画表に執着せず、柔軟に変更するようにしよう。

(参考)
コノバス | 夏休みの宿題が終わらない…計画表作りのポイントと解決法を紹介
アエラ キッズ | 夏休みの宿題、どうしたらうまくこなせる? プロに聞く、夏の時間管理&スケジュール立てのコツ
マイナビ マイキャリアスタディ | タイムマネジメントとは?うまい人の特徴や実践方法、鍛え方をご紹介
日経ウーマン | 本当に必要な自走力と親が求める自走力の違いは

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執筆者プロフィール

元井 朋子(モトイ トモコ)

編集ライター

専門家コメント

実用書の編集・ライティング、人物インタビューを中心に活動中。子育てや街紹介のポータルサイトでは1000件以上の学校や教育施設、子育て支援施設を取材。「学業とスポーツは必ず両立する」を信条に、息子2人を大学まで野球漬けに育てあげる。趣味は、はた織り・耳かき・スポーツ観戦。好きな言葉「中庸」。

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