試合後の声かけ、どうしてる? 子どもが成長できる親の「一言」とは
投稿日: 2026.02.10
子どもが試合に負けてしまった時や試合に出られなかった時、子どもにどんな声をかけていますか?
親なら誰もが「いい声がけをして子どもを励ましたい」「元気になるような一言を伝えたい」と思っているでしょう。
負けてしまったり、試合に出られなかった時、大切にしたいことのひとつは、子どもの自己肯定感を守ること。
親のひとことがダメ押しにならないような声かけや親としての心がまえを紹介します。
「負け」や「試合に出られないこと」をどうとらえるか

一生懸命に練習をしてきたのに試合に負けたり、そもそも試合に出られなかったら、子どもは悔しくて情けない気持ちでいっぱいでしょう。
親にも「せっかくサポートしてもらったのに…」という、申し訳ない思いがあるはずです。
しかし「負ける」「試合に出られないこと」は、子どもにとってマイナスでしょうか。
親心からすると試合に負けることや出られないことを「かわいそう」と思ってしますが、これは「親が思っている」「親が感じている」という親側の感情。
悔しがる姿が心に刺さり、自分がなにもしてあげられない無力感を感じるのは仕方ありませんが、子どもの気持ちとは切り離して考えた方がいいでしょう。
また世の中でいわれる、「この負けは子どもの成長につながる」「負けをプラスに活かす」といった考え方に、すぐ切り替える必要もありません。
子どもは小さい失敗やつらい経験を何度も重ねて、「結果的に成長につながればいいい」という長期的な視点で見るようにしましょう。
理由も原因も今後に活かす道も急いで探さず、ただ「試合に負けた」「試合に出られなかった」という事実を受け止めるだけで十分。
そしてその静かで泰然とした姿が、子どもに安心感を与えて気持ちを落ち着かせます。
くやしい気持ちを感じて、次にどう活かすかに頭をひねるのは子どもの役目。
親は淡々と子どもを受け止めて、子どもが安心して存在できる場所を用意しましょう。
子どもの自己肯定感を守る声がけとは?

では実際に子どもの試合後、具体的にはどんな声がけ、どんな態度が子どもの自己肯定感を守るのでしょうか。
◯ 勝った時
◯ 負けた時
◯ 試合に出られなかった時
勝った時
・いいタイミングが来た試合だった
・最後までよく走ったね
・楽しそうに試合をしていたのがよかったよ
「勝ったからすごい」「◯◯がよかったから勝った」という伝え方をしてしまうと、勝つことに比重が置かれて、もし負けた時に否定的な気持ちになってしまいます。
勝った時も負けた時も、親の態度があまり変わらないと、子どもは「勝敗はあまり気にしていないんだな」「親が注目しているのは勝ち負けではない」と理解します。
負けた時
・最後まで諦めずにボールを追いかけてたね
・ずっと見てたよ
・手応えを感じたことはあった?
「次に活かすための反省会」は落ち着いてからやることにして、まずは「子どもが頑張っていたこと」「それをしっかり見ていたこと」を伝えましょう。
実は負けた時にこそ、親の声がけはあまり必要ないかもしれません。
黙って寄り添い、いつもと同じように温かく接するだけで、子どもはたくさんのことを親から受け取るはず。
「本人が試合について話すまで、親からは試合のことに触れない」くらいの距離感で、いつもどおりの接し方がベスト。
「かわいそうに」「こうしたら勝てたかもしれないのに」と親が感情的になると、子どもは「親の期待に応えられなかった」と自己肯定感が低下してしまいます。
試合に出られなかった時
・ベンチで頑張ってる姿、見てたよ
・◯◯(スポーツの名前)を好きな気持ち、伝わってくる
・いつも私たちはここにいるからね
スポーツにおいて「メンバーに選ばれなかった」「途中でおろされた」は、監督の考えや相手チームとの相性によって、よくあることです。
しかし子どもは、「自分はチームに必要とされていない」「役に立たない」と、スポーツへのやる気や自己肯定感も揺らいでしまいがちです。
親にできることは、「思い通りの結果にならなくても、あなたの価値は変わらない」と伝えること。
試合に勝った時、負けた時同様、試合に出ても出なくても、いつもと同じ落ち着いた態度が子どもを安心させるでしょう。
「くやしい経験」を子どもから取り上げないために

試合に負けて泣いていたり、メンバーに選ばれず落ち込む子どもを見ると、「なんとかしてあげたい」「親としてできることがあるのでは?」と思ってしまいますね。
でも、ここはグッと我慢してそっと見守り、子どもから「くやしい経験」を取り上げないことも大切。
子どもはくやしい経験から様々なことを学び、多くの非認知能力を身につけます。
例えば…
努力しても報われない、頑張ってもダメなこともある、と経験することで「柔軟性」「忍耐力」「工夫する力」を学ぶ。
子どもでも大人でも予想したとおりに物事は進まない。子どもの頃に経験していると将来にもつながる「感情コントロール」「判断力」「決断力」が身につく。
負けても人生は終わらず、翌日から同じ日が続く。勝ったらOK、負けたらダメという単一思考から脱却できる。「レジリエンス」「自己分析力」「現実的思考」「挑戦する力」が身につく。
負けを経験すると他人のミスや失敗を笑わなくなり、弱者への目線が変わる。「共感力」「謙虚さ」「優しさ」を学ぶ。
もしかしたら「勝つ」ことよりも、たくさんの力を蓄えられるチャンスかも。
落ち込んでいる子どもを前に親ができるのは、「家族はいつでも味方」「負けてもあなたは大切な存在」と伝えること。
その心の栄養があれば、子どもは「くやしい経験」や「つらい気持ち」を少しずつ成長につなげられるでしょう。
・くやしい経験をする我が子を「かわいそう」と思わないことが大事。
・周囲の大人は「勝ち」も「負け」も事実のみを淡々と受け止めるとよい。
・「負け」や「くやしさ」は子どもの成長につながるけれど、すぐに結果が出るわけではない。
・「くやしい経験」を子どもから取り上げないようにしよう。
参考元
・ファンファン福岡 | 試合で負けて落ち込む子ども…おやとしてどんな声がけをすればいい?【スポーツドクター・辻秀一先生が解説】
・学研マナビスタ | スポーツメンタルトレーナーに聞く 子どものやる気をぐんと引き出す声かけ












