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冬の体調に大切な「子どもの睡眠」を考えよう

投稿日: 2025.12.12

冬の体調に大切な「子どもの睡眠」を考えよう

冬は日照時間が短く夜が長くなるので、「睡眠が取りやすい季節」と思っていませんか。

しかし実際は、寝室の気温や湿度が低くなり、快適な睡眠が取りにくくなる季節。

しかも日中の運動量・活動量が少なくなり、人とのコミュニケーションも減るため様々な刺激が減少して、質の良い睡眠のためには工夫が必要です。

子どもの体調を整えるためには、深い睡眠が大切。

今回は冬の季節の「子どもの睡眠」について考えてみましょう。

睡眠は子どもの体調に直結する


冬は空気が乾燥しやすく、インフルエンザやノロウィルスなどの感染症がもっとも流行しやすい季節。

人は夜眠っている間に、さまざまな体の修復を行なっているので、睡眠不足になるとこの修復がうまくいかず、免疫力が落ちて感染症にかかりやすくなってしまいます。

細胞の修復以外にも、寝ている間に腸内環境を整えたり、脳や体を休ませたり、成長ホルモンを分泌させたりと、睡眠中の体は大忙し。

特に冬は太陽が出ている時間が短くなり、体を動かす機会も少なくなるので「ぐっすり眠る」ことが難しい季節です。

深い睡眠をしっかりとることを意識するだけで、子どもの体調は自然と整ってくるでしょう。

子どもの睡眠、どんなことで悩んでる?


いこーよ総研ユーザーアンケートによると、子どもの睡眠に悩んでいる親の割合は6割以上。

特に3歳以上になると7割近くになり、子どもに睡眠が大切なことはわかっているのに、なかなか「理想どおりの睡眠」を取らせられないことがわかります。

しかし体調を崩しやすい冬にこそ、子どもにはしっかり睡眠を取らせたいのが親心。

ママ・パパたちの具体的な悩みを見てみましょう。

なぜか冬になると子どもの寝つきが悪くなります。
子どもが眠る時は、手足から熱を逃して体温を下げることで入眠します。しかし冬は手足が冷えて体温がうまく下がらず、体内に熱がこもることがあります。そうすると深部体温が下がらずに、うまく入眠できないのです。湯たんぽなどで、寝る前に手足を温めるといいでしょう。お風呂で体温が上がっている時は、反対に熱を放出させてあげるといいですね。

夜中に何度か目が醒めるようです。
→子どもの眠りが浅くなる理由は、「手足の冷え」「空気の乾燥」「日中の運動不足」など、様々な要因がからんでいます。手足が冷えていると体は熱を逃がそうとして交感神経が優位になり、眠りが浅くなります。また空気が乾燥していると、喉や鼻に不快感があり目覚めてしまうことも。日中にしっかり体を動かさないと体は疲れず、睡眠ホルモン・メラトニンが減って眠りが浅くなってしまいます。

夜、遅くまで起きていて、なかなか寝ません。
→子どもの夜ふかしの悩みは一番多く、子どもの健康被害や学習の問題も心配されるので改善したいポイント。早く寝かせよるようとするり、まずは起こす時間を10分ずつ早めて、時間をかけて就寝時間を早める作戦を。夜にしていたゲームやスマホを朝時間にする、起きたらすぐラジオ体操、などとにかく覚醒する工夫をしてみましょう。

*出典:いこーよ2024年5月ユーザーアンケート

子どもの理想的な睡眠時間は?


厚生労働省が発表した年齢別「睡眠指針」によると、

幼児(1〜2歳)→ 11〜13時間
未就学児(3〜5歳)→ 10〜13時間
学童児(6〜12歳)→ 9〜12時間
中学生以上(13歳〜)→ 8〜10時間

となっています。

適した睡眠時間は個人差が大きいので、あくまでも目安です。

日中眠そうにしていたり、集中力が落ちている、いつも機嫌が悪いなどの場合は寝不足の可能性があります。

「朝は同じ時間に起きる」「起きたらすぐに朝日を浴びる」「日中はなるべく体を動かす」などを心がけると、睡眠のリズムが整いやすくなるでしょう。

質の良い睡眠をとると、どんな影響がある?


人の健康を根本から支える「睡眠」ですが、質のよい睡眠をたっぷりとることで、子どもにはどんなよい影響があるのでしょうか。

○ 脳の発達を促す

○ 集中力が上がる

○ 免疫力がつく

○ ホルモンのバランスが整う

○ ストレスがリセットされる

脳の発達を促す

子どもの脳は驚異的なスピードで成長しており、特に眠っている間に脳内の神経回路が次々とつながって、ネットワークを構築するといわれています。

脳の発達は20歳前半まで続くため、この期間にたっぷりと質のよい睡眠を取ることで、脳を成長させポテンシャルを最大限に引き出すことができるでしょう。

反対に、睡眠不足になると脳内の細胞が増えないという研究結果も出ているほど、睡眠と脳の発達はダイレクトにつながっています。

集中力が上がる

深くて質の良い睡眠が取れていると、情緒も安定して集中力がアップします。

集中力や思考力、判断力を司っているのは、脳の前頭前野という部分。

この前頭前野の疲労が睡眠によって解消されることで、力が十分に発揮できるようになるからです。

睡眠中に脳は昼間記憶したことを整理しているため、睡眠時間が不足していると、学習面にも影響が出てくるでしょう。

免疫力がつく

子どもは睡眠中に免疫細胞を修復し、活性化させています。

特に質の良い睡眠で深く眠ることで、病原体に対抗する「免疫物質」が体の中でたっぷり作られます。

睡眠不足になると免疫力が落ちるのは、このためです。

特に感染症が多くなる冬の期間は、睡眠をしっかり確保して、自分自身の防御機能をあげましょう。

ホルモンのバランスが整う

子どもの成長ホルモンは眠り始めてから約30分〜1時間後に分泌を始め、特に90分後に分泌のピークを迎えます。

その後も眠っている間は分泌されますが、眠り始めの3時間を深く・気持ちよく眠ることが大切です。

身長を伸ばし、骨を形成し、体の中の臓器を作って、脳を成長させる…子どもが健やかに育つには、ホルモンはなくてはならないものです。

また子どもの心を落ち着かせ、幸せな気分になるセロトニンなどの脳内物質も、睡眠中に分泌されています。

ストレスがリセットされる

睡眠がしっかり取れていないと、脳の奥にある扁桃体(感情を司る部位)の活動が過剰になり、イライラしたり落ち着きのない行動が増えてしまいます。

反対にしっかり眠れると、昼間のストレスが解消され、すっきり目覚めることができます。

ストレスが解消できないと、自律神経が乱れたり、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりと、深い睡眠が取れなくなる、まさに「鶏と卵」の状態になります。

寝る1時間前からゲームやスマホなどはやめ、リラックスして入眠する習慣が大切です。

子どもの冬の睡眠 「よくある疑問」を集めました


大人とはちょっぴり違う子どもの睡眠ルール。

親としては、「こんな時はどうしたらいいの?」「何が正解?」と疑問もたくさん浮かんできます。

ここでは子どもの睡眠に関するよくある疑問とそのアドバイスを集めてみました。

Q:暖房はつけっぱなしがいいの?
A:はい。産業医科大学の藤野善久教授らの研究チームによると、寝室に暖房を使っていた子どもは、使っていない子どもと比べて風邪の発症リスク(3回以上)が77%減少、インフルエンザは45%減少したことがわかっています。布団で体を温めても、吸い込む空気が冷たいと風邪をひきやすくなってしまうようです。寝室は適度に温める方がいいでしょう。

Q:子どもが寝汗の対策は?
A:子どもは体温が高く、寝入る時に深部体温を下げるために汗をかいて熱を放出しようとします。「寒いだろう」と厚いパジャマを着せたり、寝具を重ねたりして暑くなりすぎてしまいます。寝汗をかいた後、濡れたパジャマのままだと体が冷えるので、適度な寝具で熱を逃すのが大切です。お風呂は就寝1〜2時間前までには済ませて、体温を下げてから入眠するようにしましょう。

Q:子どもが布団を蹴ってしまうので心配…
A:温めすぎ・重すぎる寝具は、結局剥いでしまい、それが原因で冷えて風邪をひくという悪循環になりがちです。あまりにも布団を蹴る場合は、スリーパーなどを着せて、冷えを防止しましょう。腹巻きなども有効です。

冬の睡眠時のポイントとは


暑い季節は寝苦しさから冷房や扇風機で寝室の環境を整えますが、冬は「布団をかければ暖かいから…」と寝室環境がおざなりになりがち。

しかし寝室を温度・湿度とも快適な環境に整えることが安眠の鍵になります。

冬の睡眠時のポイントとは?

○ 乾燥させない

○ ちょうどよい温度に

○ お風呂の時間を調整

○ 寝具に工夫を

乾燥させない

子どもは湿度に敏感です。

乾燥した部屋で寝ると、目や鼻、のどなどの粘膜が乾燥を感して、ウィルスをキャッチして体外に排除する力が弱まってしまいます。

さらに乾燥した環境はインフルエンザなどのウィルスも活発になるため、湿度は常に40〜60%に保つようにしましょう。

寝室を快適に整えると、深く質の高い睡眠が取れて子どもの体が元気になります。

特に子ども部屋の加湿器は、触ったり倒れたりしても安全なものを選んで。

反対に60%以上になると、カビやダニが発生しやすくなるので注意しましょう。

ちょうどよい温度に

湿度と同様、温度を一定に保つことも大切です。

冬の間、何もしない状態だと寝室は10度前後になることが多いといわれます。

エアコンやヒーターなどを使って室温は18〜20度ほどにキープし、布団の中は30度前後まで温めると熟睡しやすくなります。

エアコンは入眠前30分〜1時間前から部屋を温め始め、朝まで使ってOK。

気になる人は寝入ってから2〜3時間でオフになるようにタイマーセットしましょう。

お風呂の時間を意識


人がスムーズに眠りに入るには、体温が重要な役割を果たしています。

赤ちゃんや子どもが眠くなると手足がポカポカしてくるのは、体の中の熱を放出し、脳や内臓の温度である「深部体温」を下げようとしているから。

この深部体温が下がるタイミングで眠ると、質の良い眠りが得られやすいといわれます。

お風呂は寝る1〜2時間前には入り終わるようにして、深部体温が下がりやすい状態にしておきましょう。

入浴直後の温まった状態で布団に入ると、体の中に熱がこもり安眠しにくくなってしまいます。

寝具に工夫を

寒いからといって厚着をしたり、靴下を履いて寝ると、睡眠の質を下げることがあります。

理由は手足からの熱の放熱を妨げて、体内に熱を溜め込んでしまうからです。

パジャマは寝返りをしやすいように大きめのサイズにして、できれば綿100%の天然素材のものにすると、汗もしっかり吸収して肌触りも心地よいでしょう。

シーツや布団カバー、枕カバーなども寝た時に「気持ちいい」と感じる素材のものにして、清潔に保つと眠りの質もアップします。

寝室の工夫で子どもの「冬の睡眠」を快適に!


睡眠は子どもにとって、体の成長、脳の発達、精神的な安定、ストレスの軽減など、大切な要素が詰まっています。

また冬に流行しやすい感染症や風邪にならないための免疫力アップにも、ぐっすり眠りたいもの。

毎日何気なくしている「睡眠」も、温度や湿度、寝具などをちょっぴり工夫してみると、グッと眠りが深くなり、朝起きた時の爽快感に違いが出ます。

今年の冬は「湿度」「温度」「生活習慣」に注目して、より質のよい睡眠を心がけてみませんか。

まとめ

・成長期の子どもにとって、睡眠は体の成長・脳の成長・メンタルの安定につながる大切なもの。
・寒い寝室は安眠を妨げるので、エアコンなどで室温をコントロールすることが大事。
・乾燥が粘膜を刺激するため、寝室は湿度の調整も重要。
・寝室の環境や寝具を工夫することで深く質の良い睡眠が取れるようになる。

(参考文献)
西川 | 眠育 未来のために眠りを育もう
DAIKIN | 冬の睡眠時の困りごとと対処法
ロングライフラボ | 暖房された寝室で、子どもの風邪が77%減少!
いこーよ総研 | 子どもの睡眠時間中学生以上は8時間未満が約半数、睡眠不足の原因トップはYouTube/いこーよ総研ユーザーアンケート
朝日新聞 EduA |夜型生活はトラブルのもの 子どもの学習能力を引き出す睡眠改善テクニック

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