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小学生の中間反抗期を知っていますか?親子の関係性を悪化させないためには

更新日: 2024.07.11
投稿日: 2024.07.16

小学生の中間反抗期を知っていますか?親子の関係を悪化させないためには

子育てをしていると、定期的に訪れる「反抗期」。

子どもの成長過程で訪れる反抗期は、大人になるための通過点ともいえるでしょう。

なかでも小学校低学年〜中学年頃に訪れる「中間反抗期」は、代表的な第一・第二反抗期に挟まれて(だからこそ「中間」なのですが)、これまであまり注目されてきませんでした。

しかし大人からすると「小学校に入ってから急に怒りっぽくなった…」「わが子に何が起こったの?」と戸惑うことも多く、ベストな対応方法を知りたくなりますね。

今回はわが子の中間反抗期を理解して、親子関係を悪化させないポイントをお伝えします。

中間反抗期とは?


「反抗期」といえば、第一反抗期と第二反抗期を指すことが多いでしょう。

「第一次反抗期」は、2〜3歳頃に訪れる別名「イヤイヤ期」。

「なんでも自分でやりたい」「自分で決めたい」という自己主張が始まる時期で、感情や行動の抑制が取れる4歳頃にはおさまるといわれます。

また思春期の11〜17歳頃に訪れる「第二次反抗期」は、子どもから大人になる過程で起こる反抗期で、精神的な自立をするための反抗期といわれます。

周囲とぶつかり合いながら対人関係を築く方法を学び、独立精神の基礎を養う時期です。

子どもは、反抗と抵抗を繰り返しながら少しずつ成長していくものなので、メインの反抗期の間にいくつかマイナーな「反抗期」があるのです。

その代表格が小学校低学年頃〜中学年頃までに訪れる「中間反抗期」。

中間反抗期は、小学校に通うようになり周囲の環境が大きく変化した頃に起こります。

「親と自分は違う」という気持ちが強くなり、口答えや反抗的な態度が増えて、口出しされたり干渉されることを嫌がります。

また親よりも、友だちとの関係を優先するようになるのもこの時期。

親からすると「まだ小学生なのに…」「思春期前で早くない?」と思うかもしれませんが、少しずつ精神的自立が始まって親離れしていくと考えれば、自然な現象なのかもしれません。

中間反抗期の特徴とは? 男の子と女の子に違いはあるのか


小学校低学年頃から始まる「中間反抗期」は、幼児でもなく思春期でもない年齢で訪れるため、大人からすると不可解で驚くことも多いでしょう。

また男の子は女の子に比べて言語の発達がゆっくりで、気持ちの表現が苦手な子が多いため、男女においても反抗の様子が異なることがあります。

男女共通のものから、それぞれの特徴を見ていきましょう。

男女共通の特徴

男の子、女の子に共通する中間反抗期の特徴としては、

・口ごたえをする 言うことを聞かない
・隠しごとが多くなる
・なんでも一人でやろうとする
・人のせいにする
・親と話したがらない 親の言葉を無視する
・言葉づかいが荒くなる
・約束を守らない 守ろうとしない
・家族より友だちを優先する

などが挙げられます。

小学校に通い始め、親の知らない自分だけの世界を持ち始めた様子がわかるような特徴です。

男の子の中間反抗期

もともと男の子は、耳から入る情報を記憶する脳の「海馬」の発達がゆっくり進むという特徴があります。

小学生のうちは、相手の話をきちんと理解したり、意見を伝えるのは苦手な子が多いのが男の子。

思っていることをうまく言葉にできないために、「乱暴な言葉づかいをする」「暴れる」「暴言をはく」などの態度が多くなることがあります。

また言葉にして表現すること、気持ちを伝えること自体を「面倒だ」「恥ずかしい」と思う男の子も多いでしょう。

何かに集中している時に話しかけたり、中断させると怒るのも、男の子に多いはずです。

女の子の中間反抗期

言葉で伝えることが苦手な男の子に対し、女の子は口ごたえしたり、筋の通らない理屈を言って親を困らせる子が多いかもしれません。

勢いよく向かって来ると思ったら、部屋に閉じこもって出てこなかったり…、さまざまなバリエーションがあるのが女の子の中間反抗期。

基本的には「わかってほしい」「安心したい」「優しくしてほしい」という気持ちの表れでもあるので、突き放すよりも見守る対応がよさそうです。

「うちの子、反抗期かも」と思う子どもの言動


子どもの中間反抗期は、それまで親や兄弟など身近な人の中で小さく完結していた世界が、学校に通うことで急に広がり、その環境に順応しようとして頑張っている反作用でもあります。

これまで素直だった子が、急に反抗的になったら、それは子どもが努力してもがいている最中なのかもしれません。

こんな言動がないか、チェックしてみましょう。

アドバイスや手助けを嫌がる

(本当はできなくても)「自分でできる」
(もし失敗しても)「自分の力でやってみたい」

というのが、中間反抗期の子どもメンタル。

反抗期は、とにかく親から離れて自立していくためのステップともいえます。

「うるさい」「自分でやるからほっといて」は、もしかしたら「僕(私)のことを信じて」という子どもからのメッセージなのかもしれません。

自力で頑張ることで自信もつき、それが「自分にはできる」という自己効力感にもつながります。

子どもが望んでいるのは、「助けてもらうこと」ではなく、「自分の力でやり遂げること」なのでしょう。

親の悪い部分を指摘してくる

「約束を守って」と言うと、「お母さんだって、この前守らなかった」
「仲良くね」と注意すると、「お父さんとお母さんもいつも喧嘩ばっかりじゃん」

とにかく注意や叱責に対して、素直に「はい」や「ごめんなさい」と言えなくなるのが反抗期。

特に小学生以降になると、言葉数も増えて指摘も鋭くなってくるので、言われる方もカチンときてしまいます。

「自分は正しい」「これまでの自分とは違うんだ」という自己主張のひとつです。

友だちの家と比較する

自分だけでなく、他者との関係も構築されてくる中間反抗期の時期。

友だちの家と自分の家を比べて優越感や劣等感を感じたり、「なぜ自分の家ではこうなんだろう…」と疑問に思ったりします。

特に小学校中学年になってくると、家族よりも友だちを優先したり、大切にしようとします。

「○○ちゃんの家は家族で旅行に行くんだって…」
「○○くんの家は“宿題やったら、ゲームは好きなだけやる”っていうルールなのに」

などと、他人との違いに敏感に反応し、その話題を元に反抗してくることもあるでしょう。

自分の中にあるコンプレックスや不安、羨ましい気持ちを解消したいがために、自分の親に強く当たることがあります。

わざと乱暴な行動をしたり、ルールを破る

「自分でやりたいけど、自分一人の力では難しい」
「自分主導で決めたいのに、親の意見にも従わなければいけない」。

反抗期は、これらの矛盾する気持ちをより強く感じて、乱暴な行動や言葉づかいを引き起こすことがあります。

またわざとルールを破って、親を試す行動を取ることが増える反抗期の時期。

家族内のルールを親子の話し合いで決めて、ルールを破った時には毅然とした態度で対応することも必要です。

外ではいい子

子どもの友人や保護者仲間、習いごとの先生などに子どもの様子を聞くと、

学校では「いつもお母さんの話を楽しそうにしている」
友だちの家では「保護者にしっかり挨拶している」
習いごとでは「チームのリーダー的存在で頼りになる」

など、家での顔とまったく別人のようなわが子の様子を耳にするということもあります。

外で頑張り、我慢もしているからこそ、家に帰って来るとワガママになってしまうのは、大人も同じです。

また「他人」と「自分」を客観的に見て比較し、劣等感などを感じやすくなるのも中間反抗期の特徴です。

友だちとの関係を優先しながらも、親が友だちを褒めると不満そうにしたりと複雑な感情に自分でも戸惑うこともあるようです。

中間反抗期に親がやってはいけないNG行動とは?


親子の信頼関係がしっかりと築けているからこそ、訪れる「反抗期」。

大人といえども暴言を吐かれれば傷つき、愛情があるからこそ悲しい気持ちにもなります。

反抗期特有のひどい態度や言動に負けて、ついやってしまいがちなNG行動。

子どもは大人になっても、その時のこと、その時に親からかけられた言葉をよく覚えているので、気をつけたいものです。

○ 感情的に怒る

○ ダメ出しは口出しばかりする

○ タイミングを見極めずに話しかける

○ 罰やペナルティで従わせる

○ 子どもの好きなものや友だちを否定する

○ 子どもの話に耳を傾けない

○ 冷たく突き放す

感情的に怒る

感情をむき出しにして子どもを怒ると、子どもは自分を守ろうとして逃げたり、別の話題などを持ち出して反撃しようとするでしょう。

これは動物として当然の反応で、「相手に何かを伝えたい」「理解させたい」と思うなら、感情のままに怒るのは得策ではないのです。

ただし「暴言」や「暴力」、「法律を破る」「人に迷惑をかける」など、家庭のルールで「絶対にダメ」というボーダーラインを決めておきましょう。

それを破った時には、親として大人として、毅然とした態度で注意します。

叱る内容を絞っておけば、子どもは「これは本当に許されないことなんだ」と理解できるはずです。

ダメ出しや口出しばかりする

答えを知っている大人から見れば、子どもの言動には無駄も多く、最善でない場合もあるでしょう。

しかしダメ出しや口出しばかりしていると、「この人には何を言ってもダメ」「どうせやらせてもらえない」と子どもからの信頼を失うことになります。

特に反抗期はなにを言っても反抗してくるのですから、正論を振りかざしても親子関係が悪化するだけ。

「見えないふり」「聞こえないふり」くらいの感覚で、少し距離を置くといいですね。

タイミングを見極めずに話しかける

大人にも「今は話しかけないで」というタイミングがあるのですから、当然ながら子どもにもあります。

例えば…

・勉強中やゲーム中にふと声を出した時や体を伸ばした時
・飲み物を取りに立った時
・トイレから帰る時
・部屋から出てきたタイミング
・お風呂あがりやゲーム終了時など

子どもの様子を見て、子どもが邪魔されたくないタイミングを避けるだけで、反応は違います。

「なぜ子どものタイミングに合わせなきゃいけないの?」と思う人もいるかもしれませんが、これは大人の対人関係でも有利に立つポイントなので、活用してみましょう。

罰やペナルティで従わせる

言うことを聞かない反抗期の子には、

「口ごたえするなら、もうお小遣いはなしね」
「片付けをしないなら、ゲームは取り上げる」

などと、つい言いたくなりますよね。

しかし子育て全般に共通して言えることですが、「罰」や「ペナルティ」などの強制力のあるもので子どもを従わせても、あまり意味がありません。

なぜなら子どもはその罰が嫌で、とりあえず従うように見せるだけで、親のプレッシャーに屈しただけだからです。

しかも反抗期中だと、売り言葉に買い言葉でやり取りがエスカレートしがちで、親が求める「反省」や「態度を改める」ことから逆に向かってしまう可能性も。

即効性のある「罰」や「ペナルティ」は、封印しておきましょう。

子どもの好きなものや友だちを否定する

子どもが反抗期でイライラしていると、子どもが夢中になっている趣味やゲームなどを、つい「子どもっぽい」「バカみたい」「意味がない」などと否定したくなります。

大人は「子どもの態度が悪い」ということに腹を立てているだけなのですが、子どもからすれば「お母(父)さんは理解してくれない」「私が大切にしているものに価値がないと言った」と、自分自身を否定されたように感じてるでしょう。

意図せずに、子どもを激しく傷つける可能性があるので注意をしたい点です。

そして一番やってはいけないのが、「子どもの友だち」を否定すること。

例えば、「○○ちゃんって、意地悪じゃない?」「○○くんと仲良いの?評判悪いよ」などと、友だちを軽々しく批評すると一瞬で子どもの信頼を失います。

特に中間反抗期の時期は子どもが小学生で友だち関係も把握しやすい分、口出しをしてしまうかもしれません。

ここはグッと我慢して、「子どもとの会話に否定形は使わない」と心に決めましょう。

子どもの話に耳を傾けない

普段は空返事ばかりで、こちらの話は聞いてない中間反抗期の子どもでも、時々話したいことがある時や聞いてほしい時は、大人に話しかけて来ることもあります。

こちらが忙しい時に限ってしつこく話してきたり、「こっちの話は聞かないくせに…」「調子がいいなぁ」とつい冷たくしたくなる時もありますね。

しかしここは「チャンス到来」と考えて、腹を据えて話を聞くのが◎。

じっくり話を聞いてもらい、思いを受け止めてもらったことは、子どもの心の中に確実に残ります。

「あなたが聞かないから私も聞かない」と、反抗期の子どもが2人いるのと同じにならないよう、子どもの話が終わるまでじっくり話を聞きましょう。

冷たく突き放す

毎日毎日反抗されたり、言うことを聞かないわが子と付き合っていると、つい

「もう知らない」
「勝手にしろ」
「出ていけ」

などと、突き放すような言葉を投げかけてしまったり、無視してしまいそうになりますね。

しかし反抗期は、「こんなこと言ったら親に見放されちゃうかな…」「嫌われるかな」と不安に思いながら、自分自身を確立するために懸命に戦っている状態。

生意気で手がつけられなくても、子どもはまだ小学生。

あくまでも「あなたのことは大好き」「ちゃんと見ているよ」「あなたに向き合う用意がある」ということは伝え続けましょう。

中間反抗期の子どもへの対応や向き合い方とは


思春期に迎える「第二反抗期」と比較して、中間反抗期の一番の特徴は子どもに「親への甘えの気持ち」が大きいこと。

自立することは不可能なのに、「構われたくない」「自分でやりたい」という気持ちが肥大して、感情のコントロールができなくなってしまう状態です。

そして親からの愛情を試すために、わざと怒らせたり、ルールやぶりをしたりするので、親の感情が振り回されてしまいますね。

例えば、

・人に向かって言ってはいけない言葉を決める
・暴力はふるわない
・挨拶だけは必ず言う
・お互い無視はしない

など、「わが家の譲れないルール」を一緒に話し合い、最低限の約束事を1〜3つ程度決めましょう。

それ以外は子どもに任せるなど、少しずつ手を離していくようにすると、親の精神的負担も多少軽減するかもしれません。

反抗期は、子どもが全身全霊で親から自分を引き剥がし、自分自身を形成しようともがいている状態です。

「反抗」ではなく「成長」、「困った行動」ではなく「本人も頑張っている」と考えて、第三者的に静観できるよう努力してみましょう。

反抗期は、あくまでも子育ての「通過点」です。

親や周囲がキリキリしてしまわないように、適度にストレス発散をしながら、一緒に中間反抗期を乗り越えられるといいですね。

まとめ

・中間反抗期とは、第一と第二反抗期に挟まれた、小学校低学年〜中学年にかけておこる反抗期のこと。
・特徴としては、口ごたえや隠しごと、約束をやぶったり嘘をつくことが増え、言葉遣いなども荒れがちに。
・子どもが中間反抗期になると、つい大人も感情的に怒ってしまったり、「ダメ出し」や「ペナルティを課す」などをしてしまいがちだが、逆効果になることが多い。
・わが家のルールを決めて、それ以外は見守るなど、「通過点」と考えて静観することも大事。

(参考文献)
・七田式教育公式サイト | それって中間反抗期!? 小学校低学年からの反抗期の特徴と接し方は?
・comottoコラム | 中間反抗期とはどんな期間? おすすめの子どもとの接し方や間違った対応をご紹介
・ベネッセ | 中間反抗期とは? 接し方や声かけのコツは? 突き放すのは逆効果
・東洋経済オンライン | 反抗期の子を絶望させる「親たちの最悪な対応」
・コノバス | 親も子もつらい「中間反抗期」うまく乗り越えて親子の絆を深めよう!
・『夢をかなえる10歳からの脳番地トレーニング』(加藤俊徳著/文渓堂)

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執筆者プロフィール

元井 朋子(モトイ トモコ)

編集ライター

コメント

実用書の編集・ライティング、人物インタビューを中心に活動中。子育てや街紹介のポータルサイトでは1000件以上の学校や教育施設、子育て支援施設を取材。「学業とスポーツは必ず両立する」を信条に、息子2人を大学まで野球漬けに育てあげる。趣味は、はた織り・耳かき・スポーツ観戦。好きな言葉「中庸」。

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