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反抗期がないのはいいこと?悪いこと? 子どもの反抗期を考える

2023.02.24

2〜4歳の「イヤイヤ期」から始まって、中間反抗期やギャングエイジを経て、思春期の「第2反抗期」を迎える子どもたち。

子どもは物心ついた頃から、長らく親に反抗しながら自立していきます。

お母さん、お父さんになった皆さんも子どもの頃を振り返るとそうだったのではないでしょうか?

しかし最近「反抗期がない子どもたち」が増えていることをご存知ですか?

今回は、子どもの反抗期について考えてみましょう。

反抗期って一体なに?


反抗期とは、子どもが成長する過程で親や祖父母、先生など身近な人に対して、攻撃的になったり、無視・否定といった反抗的な言動が多くなる時期のこと。

2〜4歳の第一反抗期は自我がめばえ、それをコントロールする力や言葉で表現する力がまだ備わっていないため、「イヤイヤ期」とも呼ばれます。

そして思春期に訪れる「第二反抗期」は、急激な体の成長と心のアンバランスさに加え、不安やストレス、やり場のない思いなどから生じていきます。

これ以外にも、小学校低学年頃から始まることもある「中間反抗期」や、友だちとつるみ始める「ギャングエイジ」などもあります。

どの本や記事を読んでも「成長の過程でおこる自然な現象」「距離を保って見守ること」などと書かれており、親として頭では理解しながらも、戸惑うことが多いのではないでしょうか?

しかし今、反抗期のない子が増えているのです。

うちの子、大丈夫?! 急増する「反抗期のない子」


多くの親が頭を悩ませる子どもの「反抗期」ですが、実は今、反抗期のないまま成長していく子が増えているといいます。

明治安田生活福祉研究所が、親世代約1万人、子世代約6,000人に調査したところ、「反抗期がなかった」と回答した人は親世代(父:28.1%、母:26.4%)に比べて子世代(男性:42.6%、女性:35.6%)に大幅に増えていることがわかりました。

なぜ今、反抗期のない子が増えているのでしょうか。

考えられる理由を5つあげてみましょう。

◯ 親が子どもを尊重している

◯ 親が気づいていない・反抗の規模が小さい

◯ 子どもの性格

◯ 親からのプレッシャーが強い

◯ 甘やかしすぎている

親が子どもを尊重している

親子の価値観が似ていたり、親が子どもの意見を尊重している場合は、子どもは反抗する必要がなく、反抗期が訪れないことがあります。

家庭以外の場所…学校や習い事で反抗的な態度を取っているなら、きちんと「自己主張ができる」という証拠。

とはいえ「家ではいい子なのに、外ではどんな態度なのか」、心配であれば先生や指導者、親同士のネットワークを使って様子をチェックしておきましょう。

親が気づいていない・規模が小さい

親が大らかで気がつかない、また軽い反抗なのでやり過ごしているケースもあります。

また不満や自己主張を小出しにしているため、大きな反抗がない場合も。

心配なのは、親が「いよいよ反抗期がやってきたわね」「お前の反抗は大したことないな」などと子どもの態度をからかったり、茶化してしまうケース。

一見、心が広い親のように見えますが、子どもはぐらかされているよう感じて傷つくことがあります。

反抗期の子どもは真剣に反抗しているので、親も正面から受け止める覚悟を持ちましょう。

子どもの性格

もともと穏やかな性格の子や争いが嫌いな子は、激しい反抗をしないことがあります。

気をつけるポイントは、いつもは穏やかな子どもなだけに、少し反抗しただけでも親が過剰に反応しがちな点。

争いが嫌いな子が勇気を出して反抗したのですから、「そういうこともある」と寛容に受け入れて、親の意見を押しつけないようにしましょう。

親からのプレッシャーが強い

家庭内の雰囲気がピリピリしている、親のコントロールが強くて反抗した態度を取れないなど、親が原因で反抗期が訪れないこともあります。

子どもは「反抗してもこの人は見捨てない」という絶対的安心感がなければ、反抗することはできません。

また「あなたはしっかりしてるから、反抗期なんてないわよね」などと無意識にプレッシャーをかけて、反抗できなくなるケースもあるので注意が必要です。

甘やかしすぎている

子どもが無理を言っても、理不尽な態度を取っても、親が甘やかして「反抗」にならないケースもあります。

これは「親が子どもを尊重している」のと混同しがちですが、子どもの主張を全て受け入れるか否かが分かれ目です。

甘やかしている場合、親への依存度が高くなり、結果的に子どもの自立を妨げることになります。

子どもは親の反応を見ているので、「ダメなものはダメ」という毅然とした態度は崩さないようにしましょう。

反抗期がないと、どんな心配があるの?


ひと昔前のように子どもを叱ったり怒ったりする大人が減っている今、反抗期の子どもが少なくなるのも自然なことといえるでしょう。

反抗期がないことは、必ずしも悪いことではないので過剰な心配は不要です。

しかし、本人は反抗したいのにそれが許されない環境の場合は、将来的に心配なこともあります。

反抗期がない子どもには、どんな心配があるのか見ていきましょう。

考える習慣が身につかない

反抗期とは、自分自身の頭で考え、親や周囲とは違う自分なりの意見や考え方を持つことです。

経験もあり、経済的にも力のある親に対抗するためには、子ども自身がいろいろと試行錯誤して考えるでしょう。

そして他者との考え方や価値観の違いをすり合わせ、人間関係を構築する技を少しずつ身につけていくのが、反抗期を経て大人になっていくのプロセス。

懸命に「自分自身」を模索する反抗期がないと、考える習慣が身につかないことがあります。

自立しづらくなる

そもそも反抗期は、「大好きなお母さん・お父さん」から自立していくためのステップ。

親子の仲がよすぎる「友だち親子」、子どもの要求を全て受け入れる「甘やかし」などは、子どもが自立するタイミングを逃してしまいがちです。

わが子といえども、子どもは親とは違う個別の人なので、親は子どもの自立を妨げないようにしたいですね。

自分の意見を主張しにくくなる

反抗期の意見のぶつかり合いは、自己主張の練習ともいえます。

練習をしていないと、大人になってから友だち同士や仕事で意見交換などをする場合にも、適度な押し引きの加減がわからないことも。

必要な時にNOが言えなかったり、逆に自分の主張を押し通しすぎたりと対人関係で苦労する可能性があります。

大人になってから反抗期になる

社会人になったり、自分に子どもができたり、大人になってから何かのタイミングで反抗期に突入する人も少なくありません。

・親との価値観の違いに気づく

・溜め込んだ気持ちが表面化する

・やっと自己主張できるようになった

など、子どもより大人の方が重症化しがちな「はしか」のように、経済力がつきながらも人の話を素直に聞き入れずに言い返すようになってしまう大人の反抗期は、「面倒な人」になりがちです。

反抗期の子は「頑張っている最中」


素直だった子が突然口をきかなくなったり、ひどい言葉を投げかけてきたりする「反抗期」は、親も驚きやショックなことがばかりですね。

しかも反抗してくる内容は筋が通っていなかったり、子どもっぽい主張ばかり…。

しかし経済的にも自立しておらず、精神的にも未成熟な子どもが、親に反抗するのは非常に勇気がいることです。

だからこそ子どもが主張する内容や態度を検証するのではなく、捨て身の反抗に対して「頑張っているな」「戦っているんだ」と理解することも大切です。

反抗期を抜けた先には、きっと大きく一歩を踏み出したわが子が待っているでしょう。

まとめ

・近年は「反抗期のない子」が増えている。
・反抗期のない子は、その子の性格や親の受け止め方、親との関係性が要因のことあるのでさほど心配する必要はない。
・心配なのは、環境や親のプレッシャーによって「反抗できない状況に置かれた子」。
・反抗期がない子は、成長してから「自立や自己主張がしづらい」「遅い反抗期を迎える」ことがある。

(参考文献)
明治安田生活福祉研究所 | 「親子の関係について意識と実態」―親1万人・子ども6千人調査―
ココロジー | 反抗期がなかった大人の問題点って? 性格や特徴、心理的メカニズムを解説
ダイヤモンドオンライン | 「反抗期の子どもを論破する親」がどれだけ危ういか、当事者が医師に聞き尽くす。
ABEMA Prime|反抗期特集
『子どもが幸せになることば』(ダイヤモンド社/田中茂樹著)

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