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親の8割が「子どもに落ち着きがない」と感じている!親ができる正しい理解とは

投稿日: 2024.03.12

子どもは落ち着きがないものだと理解はしていても、わが子だけが動き回ったり、立ち歩いたりしていると、親は心配になりますね。

子どもが落ち着きがないのは、脳や感覚の発達と関係があるといわれ、親が心配するほど深刻ではない場合は多いものの…動き回るわが子を見ると「なぜ?」と感じてしまうことも多いでしょう。

落ち着きがない子ども、その行動の理由と理解の仕方について考えていきましょう。

「子どもの落ち着きのなさ」が気になる親は多い


0〜12歳の子を持つ親に「子どもに落ち着きがないと感じたことはあるか」(小学館 Hugkum調べ)というアンケートを行ったところ、43.1%の人が「感じたことがある」、36.6%が「時々ある」と回答。

合計すると約8割もの子育て中のお母さん・お父さんが「子どもに落ち着きがない」と感じていることがわかりました。

ではそんなお母さん・お父さんはどんな場面で子どもの「落ち着きのなさ」を感じているのでしょうか。

【体験1】
子どもの友だちが家に遊びに来た時、うちの子以外はテレビに釘付けで、集中しているのに、わが子は、おもちゃで遊んだり、テレビを見る友だちを邪魔したり、まったく落ち着きがなかった。普通の子はこんな風にテレビに集中しているものなんだ…と驚いた反面、少し不安になった。
【体験2】
幼い頃からじっとしていられない子だったので、基本的には「公園」と「外遊び」が基本のわが子。でも夕方の買い物とか、バスの中とか、どうしても静かにしなければいけない場面で本当に困る。早くからじっとする練習をしておいた方がよかったのでしょうか…。
【体験3】
園で発表会やお遊戯会など、他の子たちと一緒にいる場面を見ると、じっと座っていられないわが子が目立ち、「うちの子、落ち着きがない」と感じてしまう。いよいよ担任の先生から「少し落ち着きがないので、折り紙や制作作業などを親子でやってみては?」と提案されてしまった…。

子どもの落ち着きのなさの原因とは?


「子どもは落ち着きがないもの」といわれますが、なぜ子どもはじっとしているのが苦手で、常に動いているのでしょうか。

落ち着いた行動のもとになる、注意力・集中力・感情の抑制などは、脳が成熟しているかどうかが重要です。

しかし当然のことながら子どもが小さければ小さいほど脳は成熟しておらず、年齢を重ねていけば自然とそれらの力がつき、少しずつ落ち着いた行動ができるようになるでしょう。

子どもの落ち着きのない行動の理由や原因について、例を見ていきましょう。

好奇心が旺盛

楽しそうなこと・興味のあることに気持ちが集中してしまい、落ち着きのない行動になるのは、子どもにはよくあること。

これは好奇心が旺盛で、知的欲求が強いことの表れでもあります。

「まだ遊びたいけど、ごはんの時間だからやめる」
「友だちのおもちゃだから、気になるけど我慢する」

といった判断は、かなり高度な脳の機能なので、幼い子どもには難しいと思っておいたほうがいいかもしれません。

自己主張のひとつ

公共の場で泣き叫んだり、大声を出して走り回ったり…親からすると「困る行動」は子どもの自己主張であることも。

言葉で上手に気持ちを表現できない子どもは、自分の持つ抵抗の方法を駆使して「嫌だ」「やりたくない」を示しているのかもしれません。

もしかしたら「大勢の人が周囲にいるのが怖い」「小さなスペースに入るのが不安」という気持ちかもしれないので、どんな時に落ち着きがなくなるのか子どもをよく観察してみましょう。

注目を集めたい

言うことを聞いて大人しくしていては注目されないため、落ち着きがない困った行動をして親や先生、友だちの関心を集めようとすることもあります。

また「もっと自分のことを見てほしい!」「私のこと、嫌いにならない?」と、大人の愛情や受け入れ力を見る「試し行動」であることも多いようです。

試し行動の場合、不安や愛着不足のこともあるので、子どもが安心できるようになると自然に減少するでしょう。

いずれの場合も、「よいこと・悪いこと」の線引きは必要です。

子どもに流されず、「悪いことは悪い」としっかり伝えて許容しない態度も必要です。

ストレスを感じている可能性も

もともとは落ち着いていた子どもが、急に落ち着きなくなったり、何かをきっかけに変わった場合は、ストレスが原因のこともあります。

入学や進級などの新しい環境や、家庭内のいざこざも子どもにとっては大きなストレスになります。

大人と同じように、子どもはストレスを感じると突発的な行動をしたり、攻撃的になったり、じっとしていられずに動き回ったりすることも。

ストレスの原因がわかれば取り除いたり、話をじっくり聞いてあげることで、子どもの気持ちに寄り添えるといいですね。

生まれ持った気質によるもの

「外で遊ぶのが好きな子」や「部屋で絵を描くのが好きな子」がいるように、「じっとしていられない」「同じ場所にずっといるのが辛い」と感じる子がいます。

小さいうちはなるべく子どもの好きなことを尊重して、ストレスのかからない環境を用意してあげるといいですね。

成長とともに、場面や状況を考えて行動ができるようになることも多いでしょう。

子どもを取り巻く環境によるもの

例えば

・いつもテレビがついている
・おもちゃが常に目に入る場所にある
・集中している時にいつも親や兄弟に邪魔される

など、子どもが落ち着かなくなる環境になっていないか、確認することも大切です。

また「服のタグがチクチクして気になる」「椅子と机のサイズが合っていない」など、細かなことでも子どもは落ち着きがなくなることがあります。

「ウチの子は落ち着きがない」と考える前に、子どもが落ち着いた気持ちになれる環境かを見直してみましょう。

落ち着きがない子はどうする? 年齢別対処法


子どもが、落ち着いた行動を取れるようになるには、目や耳から入ってくる刺激を脳で振り分け、整理整頓する能力が必要です。

しかしそれができるようになるには、「成長」必要。

年齢とともに落ち着きに必要な感覚は養われますが、成長を待つ間、親としては「落ち着きがない子」に悩んだり、不安になることも多いですね。

ここでは年齢別にどうしたらベストなのか、対処法を紹介します。

3〜5歳

まだまだルールよりも好奇心や自分の興味が中心の年齢です。

子どもは4歳頃から少しずつ我慢ができるようになり、5歳頃になると周囲を見回して、他者の気持ちを想像したり、社会的ルールを理解するようになります。

考える力もついてくるので、
・廊下を走ったらいけない → 他の人にぶつかって危ない
・公共の場では静かに → 周りの人に迷惑になる

など、わかるように理由を説明することも大切です。

細かい部分まで理解できなくても、「この行動には理由がある」ということがわかれば十分。

そして子どもが落ち着かない行動にも「今は○○がしたかったんだね」「15分後には遊んでいいよ」など、気持ちに寄り添ったり、具体的な予定などを伝えられるといいですね。

小学校低学年

学校へ行くようになると、授業や持ち物の管理など、自己管理能力がもっと必要になります。

家で宿題をしていても「集中力がない」「すぐ手遊びをする」など、また別の落ち着きのなさが気になり始めるかもしれません。

小学校低学年の子どもの集中力はもって15分といわれ、大人が思うほど長い時間集中することはできません。

ましてや面白くない勉強であれば、なおさら。

宿題などをする際は、15分ごとに区切ってブレイクを入れ、切り替えを上手に使いましょう。

小学校高学年

高学年になると、集中できる時間も20〜25分程度と少しずつ長くなり、落ち着いた行動もできるようになるでしょう。

それでも「得意・好きなこと」と「苦手・嫌いなこと」では、集中力にも差が出ます。

例えば、子どもが勉強する机の手元のライトを昼光色(青っぽい寒色系の色)に変えることで、集中力を高め、頭を冴えさせる働きがあるといわれます。

寝る前はリラックスするために浴びない方がよい昼光色ライトですが、勉強時に集中力を高めるためなど、タイミングを見て導入してもいいですね。

落ち着きがない子どもにはどう関わったらいいのか


子どもの落ち着きのなさは、大人にとっては「困りごと」「悩みの種」かもしれませんが、興味や可能性を広げるために必要なものかもしれません。

「そもそも子どもは落ち着きがない」ということを念頭に、子どもとの関わり方・接し方を考えてみましょう。

○ 環境を整える

○ おおらかな気持ちで接する

○ 落ち着きのなさを活かす

○ 子どもの気持ちを代弁する声かけを

○ 子どもに接する時の気持ちを整える

環境を整える

子どもは大人が受け取るより多く情報をキャッチしています。

部屋が乱雑になっていないか、テレビや音楽がうるさくないかなど、そもそも落ち着かない環境になっていないかを、一度見直してみましょう。

静かな場所が落ち着くのか、人がいる場所の方が安心するのかは、その子によっても異なります。

子どもの話を聞いて、ベストな環境を整えられるといいですね。

また
「明日は電車に乗るから、座って静かにお話しながら行こうね」
「今からスーパーに行くけど、手をつないでいられるかな?」

などと、行動を予告して気持ちの準備をさせるのも有効です。

おおらかな気持ちで接する

「ウチの子は落ち着きがなくて…」と心配していると、それが子どもにも伝わって「自分はダメだ」「直さなきゃ」と焦り、さらに落ち着きがなくなることもあります。

また親の焦る気持ちや、「今日は静かにしていてほしい」という強い気持ちを肌で感じて、反作用の行動に出ることも。

「子どもに落ち着きがないのは当たり前」というおおらかな気持ちで接しましょう。

静かにじっとしている場所が苦手なら、可能な限りそういう場は避けて外遊びや親子遊びの時間を増やしたり。

公共の乗り物などが苦手なら、なるべく自転車やお散歩がてら歩いて移動をしたり。

枠に捉われないことで、楽になることもあります。

落ち着きのなさを活かす

例えば、
・プリントや配布物を配る係をやらせてもらう
・代表してなにか見せる役目を担う

など、活動的な役回りを任せられると生き生きと仕事をするという子も多いようです。

例えば園や学校、習いごとなどの先生たちに相談をして、少し心がけてもらうだけでも活躍の場が広がり、注目されたり感謝されることで気持ちが落ち着くこともあります。

家庭内でも「落ち着かせよう」とするのではなく、あえて15分ごとに「今から窓拭き、15分経ったらおやつを食べて、その後買い物に行こう」などと、分刻みで「落ち着かないスケジュール」を立ててみてはいかがでしょうか。

子どもの落ち着きのなさが気にならなくなり、適応力に驚くかもしれませんね。

子どもの気持ちを代弁する声かけを

気持ちを上手に表現できない子どもの気持ちを代弁するような「まだ遊びたかったよね」「走り回りたいよね」など、声かけをしてみましょう。

自分の気持ちを理解してもらい、代わりに言葉にしてもらったことで、自己主張する必要がなくなり、感情が落ち着くことがあります。

子どもの気分が落ち着いたら、
「今は話を聞く時だから、静かにしようね。後で思いっきり遊ぼう」
「バスの中は歩き回ると危ないから、座ろう」

などと、理由も伝えられるといいですね。

普段の自分の行動を振り返ってみる

子どもは親の言動を見て、同じように振る舞うこともあります。

もしかしたら、親が「周囲の空気を無視して自己主張していたり…」「集中している子どもに気づかず、話しかけたり」、気づかないうちに落ち着きのない言動をしているかもしれません。

「子どもに落ち着きがないのは自分のせい?」と責任を感じる必要はありませんが、親が自分自身と向き合い、考えを深めることで、子どもの落ち着きのなさに変化を感じられるかも…。

この機会に自分の行動や言葉づかいなどを振り返ってみましょう。

子どもの落ち着きのなさは「成長段階」だからこそ


人の「落ち着いた行動」は、脳の成熟度に大きく由来しています。

つまり、子どもが成長していくにつれて、落ち着きも自然に身に付くということです。

これには個人差もあり、幼い頃から落ち着いている子もいますが、多くの場合、大人から見て子どもは「落ち着きがない」と感じてしまう言動が多くなります。

子どもをよく観察して、どんな時に集中しているか、逆に落ち着きがないのはどんな時かをリサーチしてみましょう。

・ゲームには集中できるが、絵本では気が散ってしまう。
・まっすぐに座っていられず体を揺らす。
・苦手な子が近くにいると落ち着きがなくなる。

など、子どもを冷静に見る癖をつけると、性格や特性なども理解でき、その対策も立てやすくなります。

子どもの落ち着きのなさは、成長過程であるからこその特徴。

「誰しもこういう時期があったはず」と気長に、温かく見守れるといいですね。

まとめ

・親の8割が「子どもに落ち着きがない」と感じている。
・子どもの落ち着きのなさは、「好奇心が旺盛」「注目を集めたい」「ストレス」「環境由来」などの原因がある。
・落ち着きのない子には「おおらかな気持ちで接する」「気持ちを代弁する声がけをする」などの対応をするとよい。
・子どもの落ち着きのなさの原因は脳の成熟度が原因。年齢を重ねると解決することがほとんどなので、気長に待とう。

(参考文献)
・小学館 HugKum | 子どもに落ち着きがない原因はなぜ? 親ができる正しい理解と対処法
・oriori |子どもの落ち着きがない! 考えられる原因や関わり方で大切なことは?
・ベネッセ | 子どもの落ち着きがない原因と対処法を教育心理学の専門家が解説
・コノバス | 落ち着きがない子ども 4つの原因と親の関わり方

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