後回しグセとサヨナラ!子どもの宿題や片付けを楽しくするコツ
更新日: 2024.01.22
投稿日: 2024.01.23
わが子の宿題や片付けがなかなか進まず、後回しグセが心配な保護者の方は多いのではないでしょうか。
宿題や片付けを後回しにすると、子どもの学習意欲やモチベーションが低下し、日々の生活習慣にも悪影響を及ぼす可能性があります。
しかし、宿題や片付けを子どもが楽しく取り組めるような工夫をすれば、自ら動き、積極的に取り組んでくれるようになります。
この記事では、子どもの宿題や片付けを楽しくするコツについて紹介します。
もくじ
後回しにしてしまう理由
まず最初に、子どもが宿題や片付けを後回しにしてしまう理由について考えていきましょう。
子どもが宿題や片付けを後回しにしてしまう理由は、大きく分けて3つあります。
やらされている感
宿題や片付けは、先生から「⚪⚪までに終わらせましょう」親から「早く宿題やりなさい」などと指示されることが多いため、子どもは「やらされている」という感覚を持つことが少なくありません。
このような場合、子どもは宿題や片付けを「自分の意志でやっている」という意識が薄れてしまい、後回しにしがちになります。
やる意味を感じない
宿題や片付けが子どもにとって「意味のあること」と理解できていれば、自然と取り組もうとするようになるもの。
しかし、宿題や片付けが子どもにとって意味のないことだと感じてしまうと、ゲームや友達との遊びなど、自分にとって楽しいと思えることを優先し、宿題や片付けは後回しになってしまいがちになります。
やり方がわからない
子どもなりに、宿題や片付けを「やりたい」「やらなくちゃ」と思いながらも具体的なやり方がわからない場合も、後回しにしてしまう原因のひとつです。
とくに宿題については、その内容を理解できていない子にとってはますますやることへの抵抗感が強くなり、拒絶反応を起こしやすいといえるでしょう。
後回しにする子の特徴
宿題を後回しにする子は、以下の特徴を持つことが多いといえます。
楽観的過ぎる
宿題や片付けを後回しにする子は、楽観的過ぎる傾向があるといえます。
「後回しにしても何とか間に合うだろう」と常に考えているため、すぐに取り組もうとはしません。
例えば、宿題の量が多い場合でも、「今日はちょっとだけやっておけばきっとなんとかなるだろう」と、つい後回しにしてしまうのです。
また、宿題の期限が迫っていても、「ギリギリまで粘れば終わるはず」など、楽観的に考えてしまいます。
めんどうくさがり
宿題や片付けを後回しにする子は、めんどうくさがりという特徴も見られます。
宿題をやり始めることそのものがめんどうだと感じ、つい後回しにしてしまうのです。例えば、宿題の内容が難しい場合、「問題を解くのがめんどうだから」と取り組もうとしません。また、宿題をやる場所や環境が整っていない場合も、やる気がおこらず「めんどうくさい」と後回しにしてしまう傾向にあります。
完璧主義
宿題や片付けを後回しにする子は、「完璧主義」という気質を持つ場合もあります。
完璧主義の子は、「物事を完璧に仕上げたい」という強いこだわりを持つ傾向があります。
本人のこだわりが強いために、一つひとつの作業に時間をかけて取り組みすぎるため、本来しなくてはいけないことまでなかなかたどりつくことができません。その結果、「今は完璧にできそうにないから」と、つい後回しにしてしまうのです。
後回しグセになりやすいもの
後回しグセになりやすいものは、宿題、片付け以外にもあります。以下、具体的に紹介します。
宿題
宿題は、学校の授業で習ったことを復習したり、新しいことを学んだりするのに欠かせません。
しかし、宿題の内容が難しかったり、期限が迫っていたりするとつい後回しにしてしまいがちです。
片付け
片付けは、家の中を整理整頓して快適に過ごすために必要なことですが、物や場所を移動したり整理したりする作業が必要です。
時間や労力がかかるため、めんどうくさく感じてしまうことがあり、後回しグゼにつながりやすいのです。
習い事の練習
習い事の練習は、スキルを身につけるために欠かせません。
しかし、習い事の練習に時間がかかりそう、めんどうくさいと感じると、つい後回しにしてしまうことがあるようです。
お手伝い
お手伝いは、家事を分担して家を快適に保つために必要なものです。しかし、
「好きなオモチャで遊びたい」「ゲームの続きで遊びたい」など自分のやりたいことが目の前にある場合、お手伝いはめんどうくさく、つい後回しにしてしまう傾向にあるようです。
寝る前の歯磨きなど生活習慣
「寝る前に歯を磨く」などの生活習慣も、「やらなきゃ」とわかっているものの、疲れていたり、まだ続けたい遊びがある場合などはつい後回しにしてしまうことがあります。
子どもが自ら動くようにするためには
なんでも後回しにしてしまう子どもの自己管理力を高め、子どもが自ら動くようにするための親の関わり方とは? 以下、ポイントを8つ紹介します。
子どもが決めた時間にタイマー作戦
子どもが自分で決めた時間に何かを始め、やり遂げる経験を積むことで、自己管理力を高めることができます。
そのために、子どもが自分で時間を決められるようサポートしてあげましょう。
具体的には、以下の方法が考えられます。
・その時間にタイマーを鳴らすよう設定する
・子どもが決めた時間に始めることができたら「できたね!」とほめる
"
終わったら“子どもの自由時間”にする
子どもが何かをやり遂げた後に、子どもの自由時間にすることで、やり遂げた達成感を味わうことができます。
・ 片付けが終わったら、友達と公園に遊びに行く
などその都度ルールを決め、後回しグセを回避しましょう。
ママも「一緒に」!家事はいったんお預けで
子どもが何かをやり遂げるためには、親の協力も欠かせません。
子どもが宿題する時間は家事をいったん中断し、そばにすわってその様子を見守るのもよいでしょう。
問題の意味がわからない場合はヒントを教えるなど、ポジティブに向き合えるような配慮を欠かさずに。
「下準備」をしよう!
宿題を始める前に机の上をきれいに整頓する、文房具をそろえる、テレビやゲームなど気が散るものは周りに置かないなど、子どもが何かをやり遂げやすいように、事前に下準備しておくことも大切です。
これにより、子どもはスムーズに行動を開始することができます。
「きっかけ」を決めよう!
宿題を始めるきっかけを決めておくことで、子どもは宿題を始めるモチベーションを高めることができます。
たとえば、宿題を始める前に、子どもと一緒に「今日は宿題を何から始めようか」と話し合ったり、宿題の目標を決めたりするとよいでしょう。
親の声かけで、「エンジン」をかけよう!
子どもが宿題や片付けを始める前に、親から「がんばろうね!」「終わったら一緒にゲームしようね」などと声をかけることで、子どもは宿題や片付けを始める気持ちが高まります。
また、宿題や片付けが始まってからも、子どもの様子を見ながら「スムーズに進んでいるね!」などと声かけをすることで、子どものやる気を維持することができます。
「スモールステップ」を褒めよう!
宿題を10分ずつやるなど、小さな目標を立て、その目標を達成するたびにほめるようにしましょう。
これにより、子どもは宿題を進めるごとに達成感を得られ、モチベーションを維持することができます。
質問や丸付けに、すぐ対応しよう!
宿題中に子どもがわからないことや困ったことがあったときに、すぐに親が対応することで、子どもは宿題を最後までやり遂げやすくなります。
また、宿題の丸付けも、宿題が終わったらすぐに行うようにしましょう。
これにより、子どもは自分の理解度や課題を把握することができ、次回の宿題に取り組む際に役立ちます。
後回しグセのある小学生!原因は周りの大人たちにあるかもしれない?
後回しグセは、子どもの性格や気質によっても引き起こされることが多いといわれています。
しかし、周りの大人たちの価値観や、大人から言われたりされたりしたことがきっかけとなっていることもあるのです。
・ うまくできないことは格好悪い
・ 失敗はしないほうが良い
・ なんでも早く終わらせるほうが良い
親がこのような価値観でいると、なかなか宿題や片付けにとりかからない子どもに対し、ネガティブな言葉で叱ってしまうことが少なくないもの。
そんな親からの言葉を聞いて子どもの自己肯定感が低下し、後回しグセがひどくなってしまうこともありますので、注意したいのものです。
子どもの成長過程を理解しよう
子どもが低学年のうちは、親主導で後回しグセに対応できることが多いですが、中学年くらいになると、発達心理学上でギャングエイジといわれる年代になります。
この年代には次のような特徴があります。
・それまでは大人にどう思われるかが大事だったのが、子ども同士の価値観のほうが大事になってくる
・子どもたち同士の結びつきが強くなり、集団遊びができるようになる
このような、子どもの成長過程を理解した上で、声かけやサポートを行うことが大切になってきます。
・子どもの後回しグセには理由がある
・親のちょっとした関わりで、子どもの後回しグセは改善する
・子どもの成長過程に合わせた声かけやサポートが大切
参考文献)
「宿題を後回しにする子の心理は!?親が気を付けたい働きかけ」(出典:のんびき)
「小学3年生が宿題を後回しにしだした……自ら進んで勉強するように促す方法は?」(出典:ママスタセレクト)
「やらせるより、やる気にさせよう! 子どもの宿題~5つの攻略法~」(出典:たまちっぷす)
「宿題を後回しにする子の心理は!?親が気を付けたい働きかけ」(出典:のんびき)
「宿題や家庭学習を後回しにする娘。どう導けば?教えて!親野先生」(出典:ベネッセ教育情報)