「勉強に積極的に向き合う子」に必要な6つの力とは? 親の関わり方は?
更新日: 2023.02.03
投稿日: 2023.02.28
親が「勉強しなさい!」と言わないと机に向かわない、すぐに集中力が切れて勉強をやめてしまう・・・。
できることならば、親が何も言わずとも積極的に勉強する子どもになってほしいですよね。
勉強に積極的に向き合う子どもに育てるために必要な力と、親の関わり方について紹介します。
もくじ
子どもが勉強しない! その理由は?
子どもが小学校にあがると、学校で勉強がはじまり宿題も出され、通知表ももらってくるようになります。
親ならばだれしも、「わが子には、積極的に勉強に取り組んでほしい」と思うものですが、
・ 取り組む姿勢はあるのに集中力が続かない。
・ そもそも勉強そのものに興味がないようだ。
などの悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
子どもが勉強しようとしないのは、単に「勉強が嫌い」というだけではありません。
なぜ勉強しようとしないのか、ここでは、考えられる理由を3つ紹介します。
他にやりたいことがあるから
友達と遊んだり、ゲームをしたり、お絵描きしたり……。放課後はやりたいことがたくさん。
子どもからしたら、勉強は、「自由な時間を奪われるもの」という位置付けになりがちです。
親から勉強を強制させられるから
学校から帰ってきて休んでいるところに「早く宿題やりなさい」「勉強しなさい」と口うるさく言われ続けて、「勉強しよう!」と思うお子さんは少ないでしょう。親からの強制感が、勉強への姿勢を消極的にさせてしまっているケースも少なくありません。
勉強に対し、不安や苦手意識を感じているから
「授業中に答えられない問題があったらどうしよう」「テストの点数が悪くて友達からバカにされたらいやだな」など、さまざまな出来事をきっかけに、勉強に対する苦手意識を感じることがあります。
これらが重なり、積極的に勉強に取り組まなくなることもあるようです。
「勉強に積極的に向き合う子」に必要な6つの力とは
ここでは、「勉強に積極的に向き合う子」に必要な6つの力について紹介します。
好奇心が旺盛でチャレンジをおそれない
「⚪⚪はどうして△△△なんだろう」「××について、もっとくわしく知りたい!」など、これまで体験したことのない世界に興味を抱き、周りに質問しながら取り組もうとする好奇心が旺盛な子は、勉強でわからないことに出会っても、ポジティブに目の前の課題と向き合うことができます。
チャレンジ精神をもって、問題に挑むことができるでしょう。
自己管理力がある
今まで経験したこともないような壁にぶつかっても、心が折れることなく試行錯誤しながらもやりぬくためには、自己管理力が必要です。
自己管理力が身についている子は、「今日の宿題は少ないから、おやつを食べる前に宿題を終わらせてしまおう」「あともう少しで課題が終わるから、終わったらゲームで遊ぼう」など、優先順位を自分で決めながら計画をたてることができます。
聞く力がある
相手の話を集中して聞き、その内容を正しく理解しようとする子は「集中力」が鍛えられます。
集中力は、勉強の基本。
短い時間でも周りの状況に流されずに本を読んだり問題を解いたりでき、勉強に積極的に向き合うことができます。
課題解決力がある
例えば国語のテストが返ってきて、漢字の問題に間違いが多いと気づいたら、間違いが多い原因を分析し、「漢字の練習を5回ずつ増やす」などと解決策を考え、実行する・・・。
自分の前に問題や課題が立ちはだかったときに状況を正確に把握して情報を集め、自分の力で解決方法を考え、実行する「課題解決力」がある子は、前向きな姿勢で勉強に取り組むことができます。
柔軟に考えることができる力がある
ひとつの角度だけからではなく、多角度的にさまざまな視点から物事を捉えようとしたり、過去ばかりにこだわらず、現在の状態をよく把握しようとする。
何事に対しても柔軟に考えることができる力があると、勉強にも意欲的に取り組むことができます。
気持ちのコントロールができる
気持ちのコントロールできる子は、気分のムラによる能力のムラもなくなるため、いつでも能力を安定して発揮できます。
学習成果を学力として定着させる、学力を伸ばすうえでも、気分の安定は必須の要素です。
「勉強に積極的に向き合う子」に必要な力の多くは、物事に対する考え方、取り組む姿勢、行動など、日常生活・社会活動において重要な影響を及ぼす能力である「非認知能力」であることがわかります。
「勉強に積極的に向き合う子」に育てるための、親の関わり方
勉強しない子どもに対して「勉強しなさい」と言っても効果はありません。では、どうすれば子どもは勉強に積極的に向き合うようになるのでしょうか。
ポイントを4つ、紹介します。
勉強を強制せず、選択肢を与える
「勉強しなさい」と強制するのではなく、
「宿題、何から始めるの?」
「何時から始めるの?」
などと問いかけて選択肢を与え、子どもに決めさせましょう。
「自分で決める」体験を積み重ねることで、勉強に対しても主体的に向き合うことができるようになるでしょう。
小さな目標を設定を設定し、見守る
1年生だったら、1週間単位で「毎日10分勉強する」「おやつを食べる前に宿題を終わらせる」など、簡単で小さな目標を設定します。
達成できたら「できたね!」と認めることで子どもの自信になり、「もっと頑張りたい」と思えるようになるでしょう。
親もいっしょに学ぶ姿勢を見せる
子どもは親が大好きです。勉強は嫌でも、親と一緒に過ごす時間は嬉しい時間となるでしょう。
その時、子どもだけに勉強をさせるのではなく、親もいっしょに学ぶ姿勢を示す事で、子どもは勉強に興味を持ち始めるようになってきます。
子どもの興味関心に寄り添い、勉強につながりそうな体験を
たとえば幼い男の子なら、電車好きの子どもも多いでしょう。
その場合、散歩中にいっしょに電車を眺めるだけではなく、路線図を持って親子で電車に乗ることで、一つひとつの駅に到着するたび、子どもは駅名標に書かれている漢字とひらがなを目にすることになり、自然にそれらを覚えていくこともあります。
親が「子どもの興味関心」に寄り添い、勉強の方向へとつながるような関わりをもつことも大切です。
親が「勉強しなさい!」と言わずとも、親が子どもに寄り添ったり、親自身が学ぶ姿勢を見せたりしながら、やる気を持って勉強に取り組む子に育てていきましょう。
・「強制感」「苦手意識」が子どもを勉強嫌いにさせていることもある。
・積極的に勉強に向き合う子に必要なのは、非認知能力。
・親が学ぶ姿勢を子どもに見せることも大切。
参考文献)
「本当に頭のいい子の育て方」(高濱正伸著/ダイヤモンド社)
「才能ではなかった!「勉強ができる子」の6つの共通点とは?」(出典:ダイヤモンドオンライン)
「子どもの勉強嫌いな気持ちをやる気にさせる!親ができるサポートのコツ」(出典:オールアバウト)
「子供の勉強のやる気を引き出す5つの方法。“親子で勉強” が効果的!」(出典:こどもまなびラボ)