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10月から制度が変わる!子育てママは絶対知っておきたい「iDeCo」と「つみたてNISA」を大解剖!

更新日: 2022.11.08
投稿日: 2022.10.11

子どもの教育資金や、子育て後の老後の資金…金利の低い銀行預金だけでは心配だけど、どうしたらいいのか分からないという子育て中のママは多いはず。

「iDeCo」や「つみたてNISA」は気にはなっているけれど、「どちらがお得?」「自分に合っているのは?」と疑問は次々浮かんできます。

今回はiDeCoやつみたてNISAの基本情報からメリット・デメリットまで、初心者さんにもわかるように徹底解説します。

これからは「自分のお金は自分で運用」が常識に


銀行の金利が下がり、景気も横ばい。年金額も期待できないとなったら、「自分のお金は自分で増やす」という考え方にシフトしなければ資産は守れません。

特にここから教育資金がかかる子育てファミリーにとって、節税しながら資産運用するのは必須ともいえます。

iDeCoもつみたてNISAも運用益(利益が出たら)は全額控除され、iDeCoにいたっては月々の掛け金も所得控除の対象になるというお得な制度。

これを利用しない手はありません。

控除とは「その金額を引いてもらえる」という意味で、例えば所得税や住民税などの税金は所得に対して一定割合がかかるものですが、この所得から「iDeCoの掛け金」や「運用益」などを引いてもらえます。

つまり所得額が減るので税金額も下がり、これまで払っていた税金よりも低い金額に抑えられるということ。

しかもiDeCoやつみたてNISAに積み立てたお金は、運用されて戻ってくる(増減は未知数だけれど)ので、「自分のために積み立てたお金は、所得ではなかったことにしてもらえる」という嬉しい制度なのです。

老後の資産形成が目的のiDeCo。10月から加入しやすい制度に!


公的年金だけで豊かな老後を送ることが難しくなってきた日本で、それを補うため老後資産準備の制度として整備されたのがiDeCoです。

iDeCoの制度ができたのは、2001年10月(当時は確定拠出年金と呼ばれ、iDeCoの名称になったのは2016年から)。

iDeCoは基本的に20歳〜65歳未満のすべての人が加入できます。

2022年10月から確定拠出年金法が改正され、これまで所属する企業が企業型確定拠出年金に加入している場合は加入できなかった会社員や共済組合員も、要件を満たせば個人でiDeCoに加入できるようになりました。

以下、メリットとデメリットは、

iDeCoのメリット

・加入は月々5,000円から1,000円単位で掛け金を自由に設定でき、年払いも可能。

・運用を任せる会社、運用商品を自分で決めることができる。

・iDeCo用の投資信託・定期預金・保険など幅広い運用商品の中から選べる。

・掛け金や運用益が課税所得額から控除になる(課税されない)。

・受け取り時に所得控除を受けられる。

iDeCoのデメリット

・掛け金は月額1.2万円〜6.8万円(年14.4万円〜81.6万円)まで上限が決まっている(所属企業や職業によって異なる)。

・原則的に60歳まで資金の引き出しや途中換金ができない。

・運用商品は種類豊富だが、玉石混合の中から選ばないといけない。
しかし「途中で引き出せない」というデメリットも、考え方によっては資金が守られるというメリットにもなりますね。

ここで「専業主婦(夫)でも税制メリットを受けられるのか?」という疑問が…。

その答えは、「所得が103万円以上、130万円以下なら税制メリットがある(*)」です。理由は、103万円以下なら所得税を支払っていないので対象外になり、130万円以上ならそもそも扶養から外れて配偶者控除を受けられないからです。
*パート・アルバイト先の企業規模などによって様々なケースがあります。

長期・積立・分散投資で資産形成するつみたてNISA


つみたてNISAは2018年1月から始まった制度で、iDeCo同様、年金受取額に期待が持てない若い世代に、早い時期から資産形成に取り組んでほしい(つまり国に頼らず自分で頑張ってほしい)と始まったものです。

通常、株式や投資信託で得た配当や売却で得た利益「運用益」には約20%の税金がかかりますが、つみたてNISAで出た運用益は非課税になります。

例えば通常なら10万円の利益が出たとしても、約2万円を税金として収めなければいけないところ、そのまま10万円が手元に残るという嬉しさです。

しかし毎月定額を積み立てて、それを投資信託などで運用するところまではiDeCoと同じですが、iDeCoのように積み立ての掛け金まで非課税になるわけではありません。

それに対し、掛け金は最低5,000円からというiDeCoに対し、運用会社によっては100円から始められる「つみたてNISA」は、気軽に無理なくスタートさせられるという利点も。

つみたてNISAの年間投資額の上限は40万円までで、運用最長期間は20年となっています。

つみたてNISAのメリット

・少額から始められる。

・運用益が課税所得額から控除になる(課税されない)。

・金融庁の厳しい条件をクリアした投資信託の中から運用商品を選べる。

・資金の引き出しはいつでも可能。

つみたてNISAのデメリット

・運用益は所得控除の対象だが、毎月の積立金は対象外。

・運用商品の種類は「投資信託」の一択のみ。

・非課税期間が20年間と決まっている。

節税対策・老後資金のためなら「iDeCo」、教育資金を貯めたいなら「つみたてNISA」


節税対策だけを考えるなら、毎月の積立掛け金も全額が控除対象になる「iDeCo」の方が優秀。

また60歳まで原則引き出せないこと、受け取りの際も非課税になることから、iDeCoは老後資金の積み立てには向いているといえます。

対するつみたてNISAは、「少額から投資を始めてみたい人」や「20年以内に使う予定がある人」には向いており、教育資金を貯めたい場合はこちらを選ぶのが得策です。

「iDeCo」も「つみたてNISA」も両方・同時に利用できるので、資金に余裕があれば両制度とも限度額いっぱいまで使い切れば、優遇制度をフルで享受できます。

税制優遇は長く利用すればするほどお得になる制度。

これから教育費がかかる子育てファミリーだからこそ、コツコツと毎月積み立てながら「節税」と「資金運用」をするiDeCoやつみたてNISAを活用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

・iDeCoやつみたてNISAは「自分のお金を自分で運用する」ための仕組み。
・両方とも運用益は所得税や住民税の控除対象で、iDeCoは毎月の掛け金も非課税になる。
・節税対策ならiDeCoが、教育資金を貯めるならつみたてNISAがおすすめ。
・両方同時に利用することができるので、限度額いっぱいまで使えば優遇制度をフルで活用できる。

(参考文献)
・金融庁 | 教えて虫とり先生
・国民年金基金連合会 | iDeCo公式サイト
・確定拠出年金教育協会 | つみたてNISAナビ

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