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約束を守れないのには理由がある?子どもがルールや約束を守れるようになるには?

更新日: 2023.01.04
投稿日: 2022.05.20

「順番が守れない」
「勝ちにこだわってルール違反してしまう」

など、幼児期なら「仕方がない」と思えるようなことも、集団生活やスポーツを始める年頃になれば、ルールを守ることの大切さを理解してほしいですよね。

しかし大人側も「なぜルールがあるのか」「どうして守らなければいけないのか」という子どもの疑問に、はっきりと応えられる人は少ないのではないでしょうか。

今回は、世の中になぜルールや約束があるのか、ルールや約束の大切さを一緒に考えていきましょう。

なぜルールがあるのか?


学校のルール
スポーツのルール
交通のルール

世の中にはルールがたくさんあります。

「ルールなんてなくなれば自由なのに」と思ったことがある人は、子どものみならず大人でもたくさんいるはず。

もしルールがなければ、どうなるのでしょうか。

例えば…バスケットの試合でルールがなくなれば、ボールを持って何歩歩いてもよく、相手選手の手をつかんでボールを奪うこともOK。

ルールのないスポーツはケンカによるボールの奪い合いで、ただ力の強い人が勝つだけのものになるでしょう。

ドリブルやパスの技術を磨く必要もなく、作戦を練る楽しさはなくなり、試合に勝っても嬉しくないかもしれません。

また交通ルールがなくなれば、道を歩くのも車の運転をするのも危険と背中合わせで、外出自体が命懸けになってしまいます。

つまりルールは世の中を安全に保ち、一定の決まりのなかで楽しく目的を達成するための共通の約束ごとなのです。

また、相手がルール違反をしていれば、相手はペナルティを受け、逆に自分は優遇されることもあります。

ルールがあることで、同時に「自分」も守られているのです。

ルールはそもそも「守りにくいもの」

そもそもルールは、子どもにとっては窮屈なもの。

例えば…

・電車では静かにしなくてはいけない
・並んで歩かなくてはいけない
・宿題をしないと遊んではいけない

など、子どもが窮屈と感じることが多く、「自由にしたい」という気持ちを制限するものばかりですね。

なぜなら皆が楽で進んでやりたいことなら、ルール化する必要はないからです。

ルールは「窮屈なもの」をあえて約束事にして、秩序を保ち安全を確保するもの。

だから「守りたくない」「できれば無視したい」と思うのは当然のことなのです。

大人は経験値から、倫理的・社会的に守った方がよいということがわかっています。

しかし子どもは「どうして守らなくちゃいけないの?」という疑問にぶつかり、「こうしたい」という自分の欲望が勝ってしまいがち。

それが大人からすると「ルールを守れない子」になってしまうのです。

「守って当たり前」から「そもそも守られないもの」へ、ルールの考え方をスイッチすると、子どもの言い分も少し理解できるかもしれません。

ルールを守るには子どもの「自律の力」が鍵!

「ルールを守る子」と聞くと、親の言うことを聞くよい子のようなイメージがありますよね。

しかしルールを守れる子は「自分で考えて行動する=自律の力」のある子のこと。

・そういう決まりだから
・お母さんとお父さんが怒るから
・友だちに責められるから

という理由ではなく、自分で「こうした方がいい」「こうすべき」と考え、自分の気持ちや感情をコントロールする力、自分を律する「自律の力」を持つ子がルールを守れる子なのです。

子どもの「自律の力」を育て、ルールや約束を守れる子にするには、どうしたらよいのでしょうか。

「ルールの大切さ」を子どもに伝えるには

ルールの大切さを伝え、自分の意志で約束を守れるように育てるには、どうしたらいいのでしょうか。

ここでは5つのポイントを挙げてみました。

◯ルールの意図を説明する

◯時には子どもの主張を通してみる

◯大人がルールを守っている姿を見せる

◯ルールを一緒に考えて決める

◯子どもがルールを守れた時は認めてあげる

ルールの意図を説明する

ルールには必ず、意図があります。

しかし、大人が子どもにきちんと伝えていないケースが意外と多いのです。

例えば「授業中はさわがず静かにする」というルールには、「授業は自分に必要な知識や知恵を得るためのものだから、授業は静かに聞き、人も邪魔しない」という意図。

「ご飯は残さず食べる」というルールには、「バランスよい食事が健康な体をつくるから」という意図があります。

意図がわかれば、子どもは納得し行動に移しやすくなりますね。

時には子どもの自由にさせてみる

時には許容範囲内で一度「自由」にさせてみるのも手です。

例えば親子でするボードゲームや鬼ごっこなどで、「ズルをして勝つ」経験をした時にすぐに注意するのではなく、子どもになぜそうしたかを確認するのも大切です。

「ズルして勝って嬉しいかな?」「周りの人はどう思ったと思う?」など問いかけて、ルールの大切さに気付かせてあげましょう。

大人がルールを守っている姿を見せる

子どもばかりにルールを守らせ、大人が信号無視したり、順番を守らないなどのルール違反をしていたのでは、子どもは「ルールを守る大切さ」を学ぶ機会がありません。

大人がルールを守りながら、気持ちよく生活を送る様子を自然に見せてあげましょう。

ルールを一緒に考えて決める

「ゲームは1日1時間」
「子ども部屋にスマホを持ち込まない」

など、子どもにも言い分がある「家庭内でのルール」を決める時は、子どもの意見を聞きながら一緒に考えてみましょう。

例えば「ゲームは好きなだけやりたい!」と子どもが主張したら、理由を聞き、それで宿題や習い事などの日常生活に支障は起きないのかなど、話し合いましょう。

自分の意見が反映され、一緒に考えたルールなら、子どもにも責任感が生まれて守ろうという気持ちが生まれますね。

子どもとのルール・約束ごとは数を絞って

子どもといえども、一歩家を出れば「社会のルール」「学校のルール」「友だちとの約束」などたくさんのルールや約束があるでしょう。

大人からすれば、あれもこれも守ってほしいと思うものですが、あまりに子どもをしばりすぎると、子どもは「本当に守るべきルール」を見失ってしまいます。

優先順位の高いものから、数を絞ってルール設定することも、時には大切です。

そしてルールを守れた時は、精一杯褒めてあげましょう。

ルールや約束を守れると社会性も身につく!

ルールや約束を守れる子に育てたいと思うのは、どの親でも同じです。

しかし「◯◯と言えばすぐに伝わる」「◯◯をすれば明日からルールを守れるようになる」といった即効性のある簡単な答えはありません。

日常生活の中で大人が見本を見せながら、ゆっくり・じっくり・根気強く伝えていくこと。

そして、「ルールを守ると自分も相手も気持ちがいい」という経験を増やすことで、自然と身についていくでしょう。

ルールや約束を守れる人は周囲から信頼されるので、人間関係をつくりやすく、コミュニケーション力も培われます。

つまりルールや約束を守ることは、社会性を身につける第一歩ともいえます。

一度身についた「自律の力」や「規範意識(ルールを守ろうとする気持ち)」は、生涯の子どもの宝物。

この機会に家族でルールや約束ごとについて、改めて一緒に考えてみましょう。

まとめ

・ルールは世の中の安全に保ち、楽しく目的を達成するための共通の約束ごと。
・誰もが守りにくいものだから「ルール」になっている。
・ルールを守るには自分を律する「自律の力」が必要。
・ルールや約束を守ることで社会性も身につく。

編集部より

親としては子どもに「ルール」はどんな時も絶対守ってほしい、守れる子になってほしいと思うものです。
「ルール」を守れない時には、なぜ?守れないかの理由があることが分かりました。
そもそも、なぜ?「ルール」があるのか、守らなければいけないのかが分かっていないことがほとんどかと思います!それは大人も同様です。
「ルール」だから守りなさいと言われても、なかなか子どもは納得しない気がします・・・
だからこそ、しっかり大人がなぜ「ルール」があるのかを理解したり、子どもと一緒に調べたりして、理由や背景を知ってみましょう!
そうしていくことで、自然と子どもは「ルール」を守る意識や行動が身についていくのではないでしょうか?

(参考文献)
・千葉県医師会 こころの健康 | ルールが守れない子ども
https://www.chiba.med.or.jp/general/millennium/pdf/millennium38_15.pdf
・『世界基準の子どもの教養』(ポプラ社) ボーク重子著
・ヨムーノ | 子どもが約束を守れないのは理由があった!「何度言っても言うことを聞かない」と嘆く前に試してみたい6つの伝え方
https://www.o-uccino.jp/article/posts/79963

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