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非認知能力

生活リズムが乱れがちな夏休みに気をつけたい5つのポイント

更新日: 2023.01.04
投稿日: 2021.07.16

もう少しで、いよいよ!約1ヶ月の間、子どもたちにとって自由な時間が続く夏休みが始まります!

帰省やお出かけなど“非日常”が続いたり、時間がたっぷりあるため家でゲームをだらだら続けたりしているうちに夜更かしが続き、生活リズムが乱れてしまうことがあります。

規則正しい生活の代名詞である「早寝早起き朝ごはん」のリズムが崩れてしまうと改善するのに時間がかかり、休み明けの不登校などにつながるリスクも指摘されています。

夏休みの生活リズムを整えるポイントについて、非認知能力、脳科学の視点から紹介します。

「早寝早起き朝ごはん」は非認知能力の土台に

子どもは「乳幼児の時期から生活リズムを整えることが大切」と言われていますが、その理由を知っていますか?

小児科専門医で、子どもの発育から見た正しい脳の育て方を研究する成田奈緒子先生は、
著書「8歳までの子どもの脳にやっていいこと悪いこと」で、

「自然界が太陽の光の恩恵を受けているように、人間も本来は、太陽とともに目覚めて活動し、日が沈んだら休息するのが最も自然です。

太陽の光に沿った“お日様のリズム”で過ごすと、成長に必要なホルモンの分泌が促され、脳や体の活動にとって、最も効率がいいのです」

と述べています。

朝の光を浴び、太陽光の刺激を眼の網膜で感じると、セロトニン(神経伝達物質)が分泌し、脳全体に神経のネットワークが形成されます。

「情報の司令塔とも言えるセロトニン神経は、不安や恐怖を理性によって安心に変えたり、衝動を抑えて情緒を安定させたりするなど、子どもの心の発達に重要な働きを担っています。夜はしっかり睡眠をとり、日中は活動的に過ごすことで脳の基盤がしっかりできると、体力、知力、気力ともに、トータルにバランスのとれた脳が育まれていきます」といいます。

また、3度の食事を規則正しくとることも大切ですが、中でも「朝ごはん」をしっかり食べさまざまな栄養素を補給することで、胃や大腸が動き始めて体温が上昇し、脳が活発に活動します。

「早寝早起き朝ごはん」は、子どものすこやかな成長に必要不可欠であり、生きる力=非認知能力の土台になるのです。

十分な睡眠時間を確保することを意識する


園や学校に通っている間はきちんと保たれていた生活リズムが、夏休みになると、

・「園や学校に行かなくてもいい」という開放感や安心感
・旅行や帰省など、家族でお出かけ
・時間がたっぷりあるため、ついテレビを見過ぎたりゲームをしすぎたりしてしまう

などの理由から、寝る時間が遅くなってしまうことも少なくありません。

遅寝が習慣づいてしまうと、眠りが浅く、前日の疲れや神経をリセットすることができなくなりがちです。

その結果、子どもは朝から機嫌が悪く、日中も活動する元気がない、ぐずることが多いなど扱いづらくなりがちで、保護者もストレスを感じてしまいます。

また、一度リズムが乱れると、元に戻すのはなかなか難しく、夏休み開けに登園・登校をいやがるケースも見られます。

夏休みの間でも、子どもが毎朝決まった時間に起きるためにいちばん大切なことは、「十分な睡眠時間をとる」ということです。

脳のすこやかな育ちに最低限必要な睡眠時間は、年長さんで10時間〜11時間、小学生は9〜10時間です。

睡眠時間をしっかり確保し、脳を休められている状態であれば、朝、自然と目が覚めるようになります。

遅くとも21時までに寝かせることを目標に過ごしたいものです。

夏休みの生活リズムの乱れを防ぐ5つの方法


夏休みの生活リズムの乱れを防ぎ、早寝早起きの習慣を維持する方法を、以下5つ、紹介します。

〇起床後、太陽の光をしっかりと浴びる

〇旅行などで夜更かしが続いたら、早めにいつものサイクルに戻す

〇体を冷やす食べ物に注意する

〇昼寝をするなら午後3時までに

〇寝る前2時間は「画面」を見ないようにする

前述したように、朝、太陽の光を浴びることでセロトニン(神経伝達物質)が分泌し、脳全体に神経のネットワークが形成されます。

日中活発に動くことにより、夜は自然と決まった時間に眠くなります。

旅行などで夜更かしが続いたら、早めにいつものサイクルに戻す

帰省や家族旅行などで、夜遅くまで起きて時間を過ごすことも、夏休みのお楽しみのひとつでしょう。

ハメをはずすときははずしつつ、帰宅したら早めにいつもの生活サイクルに戻すことを親が意識することで、リズムの乱れを防ぐことができます。

体を冷やす食べ物に注意する

暑い夏は、アイスクリームやかき氷など冷たい物に手をのばしてしまいがちです。

しかし、冷房のきいた部屋でこれらを食べ過ぎると体が強く冷え、自律神経の働きが乱れて寝つきが悪くなってしまうことがあります。

体を冷やすものの食べ過ぎは控え、体を温める働きのある温野菜を意識して取り入れるようにしましょう。

昼寝をするなら午後3時までに

夕方に仮眠をとると、眠りにつく時間が遅くなり、結果的に睡眠不足につながってしまうことがあります。

昼寝をするなら、午後3時くらいまでにしましょう。

寝る前2時間は「画面」を見ないようにする

夏休みは、ついつい夜遅くまでゲームやスマホの画面を見てしまいがちです。

パソコンやスマートフォンなどから発せられる青色光(ブルーライト)も、眠りに導くホルモン・メラトニンの分泌に悪影響を与えます。

寝る2時間前からなるべく見ないようにしましょう。

まとめ

・「早寝早起き朝ごはん」は、非認知能力の土台に
・十分な睡眠時間をとる
・夜更かしが続いたら、早めにいつものサイクルに戻す

編集部より

改めて、規則正しい生活リズムの重要性が子どもたちの非認知能力や成長に大きく影響することが分かりました!
どうしても長期の休みになると大人も子どもも生活リズムを崩しがちになってしまいます。
最初の時は、少しは良いかなと思うことが、どんどん積み重なり、気づいたら不規則な生活リズムに・・・なってしまうことが多いのではないでしょうか?
大切なのはそこに気付いた時に、少しでも早く元のリズムに戻すことです!
太陽の光を浴び、食事や体温調節をしっかり行いながら、ちょっとしたことを意識的に元の形戻せるようにしていきましょう!

(参考文献)
・8歳までの子どもの脳にやっていいこと悪いこと(著:成田奈緒子 PHP研究所)
・BSCマガジン|小学生の夏休みの生活リズムを整える3つのポイント
・こどもまなびラボ|夏休みの生活リズムの整え方

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