夏休みの自由研究で「非認知能力」を育もう!
更新日: 2023.01.04
投稿日: 2021.07.30
夏休み、学校の宿題の定番といえば自由研究。
低学年のうちは、子どもに任せっぱなしにするわけにもいかず、親も頭を悩ませてしまいがちではないでしょうか!?
しかし、子どもの「なぜ?」「知りたい!」「やってみたい!」を引き出すようなテーマを設定し、親子で取り組んでみることで、子どもの非認知能力を育むことができます。
夏休みの自由研究の取り組み方について、「非認知能力」の視点から解説します。
もくじ
自由研究は、子どもの成長を間近で感じることができる良い機会
多くの学校では、夏休みの宿題のひとつとして「自由研究」が出されることと思います。
自由研究とはその名のごとく、「何について調べても、取り組んでもOK」という自由度の高さが魅力である一方、
〇どんなテーマにするのか
〇どのようにまとめるのか
〇親はどこまで介入するのか
など、いろいろ悩んでしまいがち。
とくに低学年のうちは、子どもにとって「まとめる」という概念が身についていないことが多いため、親や周りの大人のサポートが必要です。
しかし、適切なサポートを行うことで
〇「やってみたい!」「もっと知りたい!」など好奇心が芽生える
〇「自分の考えを伝えるにはどうしたらよいか」などの課題解決力を育む
〇辛抱強く取り組むことでやり抜く力を育む
など、子どもの非認知能力の育成に欠かせない要素がたくさんあります。
無難なテーマでまとめる、ということでも問題ありませんが、子どもの成長はあっという間です。
親子で自由研究に取り組むことができる時期は、意外と限られています。
「子どもの成長を間近で感じることができる良い機会」ととらえ、楽しみながらサポートしていきたいものです。
低学年におすすめ! 非認知能力の育成につながる自由研究のヒント
小学校低学年の子どもたちが取り組みやすく、非認知能力の育成につながる自由研究のヒントを紹介します。
〇簡単にできる観察、実験
〇調べる
〇工作する
集めて作品にする
家族で海水浴に行ったときに海で拾った貝殻、川遊びに行ったときに拾った石などを集めて標本にし、貝殻の名前を調べてみたり、石の形や大きさの特色を考えたりします。
好奇心のおもむくままに集めたものに愛着がわき、探究心を育むことができます。
簡単にできる観察、実験
夏休みは長期間ありますので、時間をかけて調べる自由研究に取り組むことにより、やり抜く力やがまん強さを養うことができます。
例えば、にんじん、大根、ピーマンの種など、料理で使った野菜の端切れに水をひたした小さなトレーにおき、その成長の様子を観察する。
絵日記風、写真を撮るなどこどもの好きな方法で記録していくとよいでしょう。
余裕があれば、いろいろな種類の野菜で試してみましょう。
調べる
子どもが興味を抱いているモノやコトにスポットをあて、それを深堀りしていきます。
テーマは、「マンホールのある場所と絵柄の違い」など身近なものから「世界各国の国花」など“調べ学習”的なものまで、どんな内容でもOK。
親子で図書館に足を運んで本を探したり、インターネットで検索したりしながら調べることで、探求心が深まります。
工作する
作品を決めて作るだけではなく、作り方の手順を紹介したり、大変だったところや作り終わってからの感想などをまとめたりして、作品とセットにしましょう。
“振り返り”をすることで、「最後までやり遂げることができた」と自己肯定感を感じることができ、「今度は⚪⚫️を作りたい」などモチベーションが高まります。
夏休みの自由研究。親の関わり方のポイント5つ
夏休みの自由研究をサポートするときの、親の関わり方の注意ポイントを以下5つ、紹介します。
〇子どもの「やりたい!」を最優先する
〇出来栄えの良さを求めすぎない
〇危険を伴う道具を使うときは、親が必ず一緒に
〇親子のコミュニケーションを楽しむ
〇無理をさせない、強要しない
子どもの「やりたい!」を最優先する
とくに低学年の時期は、親のサポートがある程度必要です。
親が子ども以上に夢中になってしまい、「⚫⚫しなさい」などと指示出ししながら進めてしまうことがありますが、これはNGです。
当たり前ですが、主役はあくまでも、子どもです。
テーマ決めから仕上げまで、子どもの「やりたい!」という気持ちを最優先させながら進めましょう。
出来栄えの良さを求めすぎない
自由研究の目的は、「見栄えのよい作品を作ること」ではなく、「作品づくりを通して試行錯誤しながら自分で考える力、課題を解決する力などを養うこと」です。
「結果」よりも「過程」に注目し、子どもの頑張りを応援しながらサポートしていきましょう。
危険を伴う道具を使うときは、親が必ず一緒に
工作などの自由研究で、カッターやのこぎりなど危険を伴う道具を使うときは、安全を一番に考え親が必ず一緒に行うようにしましょう。
力の入れ具合で切れ方が違ってくることに気づくなど、さまざまな発見があります。
親子のコミュニケーションを楽しむ
「次はどうすればいいと思う?」「⚫⚫ちゃんは、なぜ、ここに絵を入れようと思ったの?」など、自由研究のサポートを通し、“親子のコミュニケーションを楽しむ”ことを意識するとよいでしょう。
会話を通してわが子のユニークな発想力や着眼点にふれ、成長を感じることができるでしょう。
無理をさせない、強要しない
親はつい、「手伝ってあげているのだから、もっと⚪⚪しなさい」などと、子どもに無理をさせたり、強要したりしてしまいがち。
しかし、度を過ぎると子どもはやる気を失ってしまいます。
子どものペースに合わせて“伴走”するスタンスが大切です。
・ 夏休みの自由研究。低学年のうちは親のサポートが必要
・ 子どもの「やりたい!」が最優先、子ども主導で親は伴走
・自由研究を通して親子のコミュニケーションを楽しみ、非認知能力を育てる
夏休みの自由研究、自分の中で〇〇をしよう!と明確にイメージできている子どもにとってはあまり大きな宿題ではないかもしれませんが、自由度の高さから何をやっていいか分からない子どもにとっては、悩みの種になってしまうのが自由研究ではないでしょうか!?
親は、子どもに「なんでやらないの!?」「やりなさい!」と突き放すのではなく、この状況を子どもの非認知能力を高めると共に、親子の信頼関係を深め絶好の機会と捉え、一緒に自由研究を行ってみましょう!
(参考文献)
・お父さんが教える自由研究の書きかた(著:赤木かん子 自由国民社)
・こどもまなびラボ|自由研究のまとめ方のコツ〜子どものやりたい!を引き出す
・七田式教育公式サイト|1年生・2年生必見!小学生低学年のための夏休み自由研究ヒント集