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非認知能力

子どもの非認知能力を育む「自然遊び」6つ

更新日: 2022.03.02
投稿日: 2021.01.22

子どもが将来生きていくうえで大切な力として、世界的に注目を集めている「非認知能力」。

挨拶・礼儀、リーダーシップ、協調性、自己管理力、問題解決力などからなる非認知能力は、乳幼児期から育むことができるといわれています。

乳幼児期の子どもには「自然遊び」が欠かせませんが、この遊びのなかには、非認知能力を高める要素がたくさんつまっています。

子どもの非認知能力を伸ばす「自然遊び」とは、どのような遊びなのでしょうか。
また、親はどのように関わればよいのでしょうか。

具体的に紹介します。

情報化社会の今、スマホひとつあれば、子どもからの「なぜ?」「どうして?」といった質問に対する答えが出てきます。

とても便利で効率的ですが、それだけに頼っていると、子どもが自分で考えることや、工夫すること、想像することなどの機会が減り、非認知能力を育むことができません。

乳幼児期の子どもの非認知能力を育むいちばんの“舞台”は、「自然」です。

自然にふれていると心も体も開放的になって五感がとぎすまされ、葉っぱの色や形の違いに気づいたり、鳥のさえずりや風の音、川の水が流れる音に耳をすましたりします。

海も、身近な大自然の遊び場です。

たとえば、たくさんの植物が生い茂る公園では、子どもは木の枝や石、葉っぱなどを拾って積み上げたり、組み合わせたりして “作品”を作るなどして楽しみます。

事前に用意されたものではなく、子ども自身が自由に選び、完成形をイメージしながら自分の想像力だけを頼りに作り上げていくという行動が生まれます。

「どうしたらいいんだろう」と考える→「こうかもしれない」と解決策を思いつく→「じぁあ、こうしてみよう」と実行する・・といった過程はまさに、非認知能力を育むことに直結しています。

子どもの非認知能力を伸ばす自然遊びの例を、紹介していきます。

 

子どもの非認知能力を伸ばす「自然遊び」6つ

公園でどろんこ遊び

砂場に水を組み合わせると「どろんこ遊び」ができ、遊びの幅が広がります。
親としては服が汚れるためあまりしてほしくないかもしれませんが、子どもは泥に触れながら「科学」を体験しています。

どろだんご作りは簡単そうに見えますが、根気やちょっとしたコツが必要です。

子どもによって、宝石に見えたりおだんごに見えたりなど、また指を使って泥に触れることで、五感も研ぎ澄まされ、想像力も養えます。

公園で子どもが見つけた“不思議なモノ”を親子で調べる

公園遊びをしているときに子どもが「これはなに?」などと見つけた“不思議なモノ”。

「ママ、わからないよ」とひと言で終わらせるのでなく、「なんだろうね」「うちに帰って図鑑で調べてみようか」など、子どもの興味に寄り添い探究心を養います。

里山(自然公園)冒険

バードウォッチングや小動物の生活空間としての自然が残っているような公園には、道路のような決められた道以外に抜け道がたくさんあるため、探究心のおもむくままに遊べます。

凸凹の道を歩いたり木に登ったりなど、子どもの冒険を見守りましょう。

海に行ったら磯遊びを「水族館」づくり

海に遊びに行ったら、磯遊びがおすすめです。

透明の容器を用意し、「水族館のようにしよう」というだけで子どもは想像力を働かせ、夢中で見つけるでしょう。

獲れた生き物は図鑑で調べましょう。

波とキャッチボール

ビーチボールなどを砂浜から海の波に向かって投げ、返ってくる波といっしょにボールも戻ってくる、その面白さを味わう遊びです。

「なんでボールが戻ってくるのだろう?」と考える力を養います。

サビキ釣り

防波堤や波止場で、釣り糸をたらすだけで想像力が育まれます。

「魚はどこにいるのかな?」「どうしたらエサにくいつくのかな?」など、親子で会話しながら釣りを楽しむことで、想像力や考える力を養います。

子どもと「自然遊び」をするときの親の関わり方

遊びを通して養われる非認知能力を引き出し、大きく育てていくキーパーソン、それは「親」です。

自然遊びの中で、親は、

・ 命に関わるケガをしないように遊ぶこと
・ 命に関わる危険を犯さないこと

以上2つを基本に子どもを見守りましょう。

多少のすり傷、きり傷は、子どもが思い切り遊んだ証です。

おおらかに構えることが大切です。

また、親が子どもに接するときにありがちなのが、「大人目線」から抜けられないことです。

子どもが変わった形の木の実に興味を抱き、「これは何の木の実?」と質問してきたときなど、「大人目線」のままだと「自分は知らない=はずかしい」という気持ちが先に立ってしまい、「え? わかんない。それよりむこうの滑り台に行こうよ」など、話をそらしてしまいがちです。

子どもが抱いた好奇心や疑問に真正面から向き合うためにも、子どもの「目線」に合わせることからスタートしましょう。

子ども「これは何の木の実?」
お母さん「お母さんも知らないな。家に帰ったら、図鑑で調べてみようか?」子ども「うん、そうしよう。楽しみだね」

このような会話を心がけ、子どもを主役に親はサポートに回りながら、好奇心や探究心を満たしてあげましょう。

遊びの途中で雨に降られ、走って濡れない場所に逃げたり、大きな葉っぱで頭を隠したりなども、自然の中だからこそできる豊かな体験がたくさんあります。

自然と人が関わる自然遊びで、子どもの生きる力を育んでいきましょう。

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まとめ

・ 「自然遊び」が乳幼児期の子どもの非認知能力を高める
・ 公園へ、山へ、海へ。親子で出かけよう
・ 自然の中では命に関わるケガをしないように遊ぶことが大切。
しかし、制限しすぎはNG
・突然の雨など天候の変化も受け入れ、楽しもう

編集部より

非認知能力を高めるためには、たくさん自然の中で遊ぶ外遊びが効果的ということが分かりました。
情報社会となっている今の世の中では、経験せずに知識を取り入れることは可能です。
ですが、それ故に「なぜ?」「どうしてなんだろう?」という疑問すらも感じづらい世の中であるとも言えます。
子どもはたくさんの体験を実際にするからこそ、子どもの経験値として糧になり、様々な想像力が生まれ、学習するようになります。
また、より自然遊びを効果的にするためには、親と一緒に遊ぶことが重要です。
一緒に体験し、一緒に考え、一緒に発見する環境を子どもたちの成長のために作ってあげましょう!

(参考文献)
・自然あそびで子どもの非認知能力が育つ(長谷部雅一著・東洋館出版社)
・非認知能力が育つ 3〜6歳児のあそび図鑑(原坂一郎監修・いこーよ協力・池田書店)
・HugKum|身近な遊びでOK!? 非認知能力の育て方(大豆生田啓友監修)

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