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非認知能力

子どもの成長のカギ、知っておきたい「非認知能力」とは?

更新日: 2024.11.12
投稿日: 2024.11.11

子どもの成長のカギ、知っていきたい「非認知能力」とは?

成績だけでなく、社会で活躍するために不可欠な「非認知能力」という言葉を聞いたことはありますか?
この能力こそが、「子どもたちの成功を左右するカギを握っている」と言われています。
近年注目されている「非認知能力」を伸ばすことで、子どもたちはより豊かな人生を送ることができるでしょう。
この記事では、非認知能力についてわかりやすく解説します。

非認知能力とは?


非認知能力についてはさまざまな定義がありますが、一般的に「物事に対する考え方、取り組む姿勢、行動など、日常生活・社会活動において重要な影響を及ぼす能力」と表されています。
OECD(経済協力開発機構)の定義で、「社会情動的スキル」「ソフトスキル」などと呼ばれることもあります。

いっぽうで、「認知能力」とは、IQや学力といったテストなどで評価している能力のこと。
記憶力、思考力、計算力、言語力も「認知能力」に当たります。

なぜ今、「非認知能力」が注目されているのでしょうか?

「非認知能力」が注目されている理由

背景のひとつに、2000年にノーベル経済学賞を受賞したアメリカの代表的な研究者・ジェームズ・ヘックマン博士の研究「ペリー就学前プロジェクト」があげられます。
このプロジェクトでは、3〜4歳の貧困層の子どもたちを対象に、子どもが主体的に学べる教育プログラムを提供し、その後の人生にどんな変化が起こるのかを追跡調査しました。

この研究において、幼児期の特別な教育が及ぼす影響について、社会的リターンをもたらしている要素はIQテストで評価されてきた能力=「認知能力」ではなく、IQテストで評価されてきた能力以外の能力=「非認知能力」であるとし、幼児期に「非認知能力」を育成することの大切さが経済学の立場から示されました。
この研究発表により、世界中で「非認知能力」に焦点を当てたさまざまな研究が行われるようになったのです。

非認知能力はなぜ必要か?


非認知能力は、目標を達成する力、他人と協力する力、感情をコントロールする力など、さまざまな側面から子どもの成長を支えます。
これらの能力を育むことは、子どもたちが将来、社会で活躍するための礎となるでしょう。
以下、非認知能力はなぜ必要なのか、わかりやすく紹介します。

目標を達成する力に優れる

非認知能力が高い子どもは、漠然とした目標ではなく具体的な目標を設定して計画的に行動し、意欲を持って粘り強く取り組み、困難に直面してもあきらめずに挑戦するなど、目標達成に必要な一連のステップを自分で考えながら行うことができる傾向が高いと言われています。そのため、学業はもちろん、将来の仕事や社会生活においても成功を収めやすいと言われています。

他人と協力する力に優れる

非認知能力が高い子どもは、自分の考えを相手にわかりやすく伝えるコミュニケーション能力、相手の気持ちや状況を理解し、思いやりのある行動をとる共感力、共同作業において他のメンバーと協力し、チームとしての成果を上げる協調性など、周囲の人々と円滑な関係を築く上で必要な能力を備えているといわれています。
このような能力は、多様化する社会において、他者と協力して課題を解決していく上でとても大切です。

感情をコントロールする力に優れる

非認知能力が高い子どもは、自分の強みや弱み、感情を客観的にとらえる力、ストレスを感じた際に冷静さを保つストレス耐性、衝動的な行動をおさえる自制心など、自分の感情をコントロールする力を備えています。
これらの能力は、ストレスの多い現代社会を生き抜く上で不可欠です。

非認知能力が高いことによる3つのメリット


ここでは、非認知能力が高いことによる3つのメリットについて紹介します。

1.学習成績が高くなる

非認知能力が高いと、単に知識を詰め込むだけでなく、自ら学習目標を設定し、効率的な計画を立て、困難な課題にも粘り強く取り組むことができます。
主体的に学習を促すことができ、結果として学力向上につながるといわれています。

前述したジェームズ・ヘックマン博士の研究「ペリー就学前プロジェクト」によると、
・週3回、2.5時間の主体的に物事を学ぶ教育
・週一回の家庭訪問で親子の関わり方について指導
このプログラムを受けた幼児たちは、受けていないグループと比較して、IQに差はないものの、学習成績が高いと証明されました。

2.認知能力が高まる

独立行政法人経済産業研究所が発表した「幼少期の家庭環境、非認知能力が学歴、雇用形態、賃金に与える影響」によると、意欲が高い子どもほど、学習成績が上がることがわかりました。

非認知能力が高いと、新しい知識や経験に対して強い好奇心と探究心を持ち、様々な問題に対して柔軟な発想で解決策を見つけ出すことができます。
また、独創的なアイデアを生み出す力も備えているため、脳が常に活性化され、結果として認知能力が高まるのです。

3.犯罪率が低くなる

非認知能力が高いと、他人の気持ちに共感し、道徳的な判断に基づいて行動し、感情的な衝動を抑えることができます。
そのため、反社会的な行動を起こしにくく、結果として犯罪に結びつくリスクが低くなります。
「ペリー就学前プロジェクト」においても、プログラムを受けた子どもたちは、非認知能力が高いことが明らかです。

非認知能力を伸ばす・高めるためにできること


非認知能力は、成績やテストの点数のように数値で測ることはできませんが、子どもたちの将来を大きく左右する大切な力です。
この能力を伸ばすためには、周りの大人がどのように子どもに関わるかが重要です。

子どもの挑戦は積極的に応援する

子どもが新しいことに挑戦しようとするとき、たとえそれが小さなことでも、積極的に応援しましょう。
成功したときだけでなく、努力するプロセスをほめることで子どもは自信を持ち、さらに挑戦しようとする意欲が育まれます。

子どもの失敗を肯定する

失敗は、子どもの成長のための大切なステップです。
失敗をおそれずさまざまなことに挑戦できるよう、親自身の失敗談を話したり、失敗から学べることをいっしょに考えてみたりするのも良いでしょう。

非認知能力を鍛える遊びを取入れる

ブロック遊びや粘土遊びなど、遊びの中に創造性を育む要素を取り入れてみましょう。
これらの活動を通し、発想力、創造力、集中力、根気強さといった非認知能力を自然と養うことができます。
また、おにごっこやボール遊びなどの外遊び、公園を散歩しながらその季節の葉っぱを集めて作品作りなども、発想力や集中力を育み、非認知能力の向上につながります。

幼児期から習いごとをはじめる

子どもが興味を持ったことには、積極的に関わってあげましょう。
幼児期から習い事をはじめ、子どもが自ら選んだ活動を通してさまざまな経験を積み重ねることで、非認知能力を育むことができるでしょう。
子どもが意欲的に取組めるよう、「苦手の克服」ではなく、子どもが「やってみたい」と興味を示した分野の習いごとをはじめるとよいでしょう。

子ども自身に決めさせる

子どもが自主的に、意欲的に取り組む遊びや行動を通して、創造力や探求心を育くことができます。
親は子どもに「⚪⚪しなさい」と指示を出すばかりでなく、子ども自身に決めさせるようにしましょう。

リーフラススポーツスクールが大切にしている5つの力


リーフラススポーツスクールでは、子どもたちの「ココロに体力を。」という理念のもと、スポーツを通して、単なる運動能力だけでなく、将来どんな場面でも役立つ「非認知能力」を育んでいます。
以下、リーフラススポーツスクールが大切にしている5つの力を紹介します。

挨拶・礼儀

挨拶や礼儀は、人との関係を円滑にする上で最も基本となる力です。
挨拶を大きな声で行うことや、周囲への感謝の気持ちを言葉で表現することを通して子どもたちは社会性を身につけ、周囲の人々との良好な関係を築くことができるようになります。

リーダーシップ

リーダーシップとは、周囲を巻き込み、目標達成のためにチームを導く力です。
練習や試合を通して、子どもたちが自ら考え、行動し、周囲を引っ張っていく経験を積めるような経験を積み重ねることで子どもたちは自信を持ち、主体的に行動できるようになります。

協調性

協調性とは、仲間と協力し、共通の目標に向かって努力する力です。
チームスポーツを通して、子どもたちが互いを尊重し、協力し合い、目標を達成する経験を重ねることで、子どもたちはチームワークの大切さを学び、社会で生きていく上で必要な協調性を身につけます。

自己管理力

自己管理力とは、目標を設定し、計画を立て、実行し、結果を評価する力です。
練習時間や休憩時間などを守り、自分で目標を設定し、それを達成できるように努力を重ねることにより、子どもたちは自己管理能力を高め、将来さまざまなことに対して計画的に取り組めるようになります。

課題解決力

課題解決力とは、問題が発生したときに、冷静に状況を判断し、適切な解決策を見つける力です。
練習中や試合中に問題が発生した際に、子どもたちが自ら考え、解決策を見つけ出すような経験を重ねることで、子どもたちは問題解決能力を高め、どんな困難な状況にも立ち向かうことができるようになるでしょう。

非認知能力は幼少期から鍛えることが大事


非認知能力は抽象的な概念であり、その成長を測るのが難しいと感じられるかもしれません。
しかし、幼少期から鍛えることが大切です。

日々の生活の中で、子どもの「やり遂げる力」「コミュニケーション能力」「自制心」といった非認知能力を育むための具体的なシーンはたくさんあります。
これを機に、わが子への言葉かけや関わりを見直し、非認知能力の観点からも子どもの成長をサポートできるとよいですね。

これまで非認知能力の測定は難しいとされてきましたが、リーフラススポーツスクールでは、スポーツ心理学の専門家と共同研究を行い、非認知能力を数値化できるツール「みらぼ」を開発しました。
簡易版「みらぼ」、ぜひお試しください!
まとめ

・非認知能力は、子どもが将来社会で活躍するための礎となる。
・子どもの非認知能力は、親の言葉かけや関わりを工夫することで伸ばすことができる。
・わが子の非認知能力は?非認知能力を数値化できるツールを試してみよう。

参考文献)
「非認知能力とは?子どもの能力を伸ばす4つの方法をご紹介」(出典:ソニーグローバルエデュケーション)
「非認知能力とはどんな能力?伸ばすためにできることやおすすめの習い事をご紹介」(出典:comotto)
「非認知能力はなぜ重要なの?これからを生き抜く上で身につけたい非認知能力とは」(出典:学研教室)
「非認知能力とは?高い人の特徴や伸ばし方、鍛える遊びを紹介」(出典:リタリコジュニア)
「子どもの非認知能力とは? 育て方・習い事などを徹底解説!」(出典:知育玩具.jp)

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執筆者プロフィール

長島 ともこ(ナガシマ トモコ)

フリーライター・エディター / 認定子育てアドバイザー / AEAJアロマテラピーアドバイザー

コメント

フリーライター・エディターとして、育児、教育、暮らし、PTAの分野で取材、執筆活動を行っています。息子が所属していたスポーツ少年団(サッカー)では保護者代表をつとめ、子ども時代に親子でスポーツに関わることの大切さを実感しました。PTA活動にも数多く携わり、その経験をもとに『PTA広報誌づくりがウソのように楽しくラクになる本 』(厚有出版)などの著作もあります。「All About」子育て・PTA情報ガイド。2 児の母。

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