お子さんのスポーツに合わせた食材選びと簡単メニュー
更新日: 2024.09.19
投稿日: 2024.09.24
お子さんがスポーツに取り組む中で、パフォーマンスを向上させるためには、日々の練習や試合だけでなく、食事のサポートも非常に重要です。
特に成長期の子どもたちにとって、何を食べるかは体の成長や疲労の回復、エネルギーを取り入れることに大きな影響を与えます。
実は頑張っているスポーツの種類やポジションによって、必要な筋力が異なります。
瞬発力が求められる競技と、持久力が求められる競技では、適した食材が変わります。
また、試合中や練習中にエネルギー切れを防ぐために「補食」を上手に取り入れることで、お子さんの体調を整え、パフォーマンスを最大限に引き出すことができます。
ここでは、瞬発系と持久系それぞれのスポーツに応じたおすすめの食材や、忙しいお母さんでも簡単に作れるメニューをご紹介します。スポーツを頑張るお子さんのサポートために、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
瞬発系スポーツにおすすめの食材
サッカーやバスケットボールの中でも、特にフォワード(サッカー)やガード(バスケットボール)といった、瞬発力が求められるポジションでは、短時間で爆発的なエネルギーを発揮するため、瞬発力をつかさどる筋肉=速筋(白筋)をつけるための食材を取り入れることが重要です。
また、野球でも、ピッチャーやキャッチャーのように短時間で力強い動作が必要なポジションは瞬発系の競技に含まれます。
速筋は短時間で強い力を発揮するために使われる筋肉で、主に動物性たんぱく質や、アミノ酸バランスが良い食材、具体的には次の食材が速筋たんぱくを含む食材としておすすめです。
速筋を鍛えるための食材例
- 鶏むね肉
- 鶏むね肉は脂肪が少なく、高たんぱくな食材で、特にロイシンというアミノ酸が豊富です。ロイシンは筋肉の成長と修復をサポートします。
- 簡単メニュー:鶏ハムや棒棒鶏、鶏むね肉の和え物、ピカタなど
- 魚(白身魚)
- 瞬発力が出る『速筋』を持つのが白身魚。白身魚は普段はあまり泳ぎ回らず、じっとしていることがありますが、餌を捕まえたり、敵から逃げたりするのに瞬発力が必要です。タイ、ヒラメ、タラ、フグ、鮭など (鮭は赤く見えますが、実は白身魚です)
- 簡単メニュー:刺身の他、市販の魚肉ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、さつま揚げなど
- 卵
- 完全なたんぱく源と言われる卵ですが、卵には速筋の成長を促進する必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
- 簡単メニュー:生卵、温泉卵、目玉焼き、スクランブルエッグ、オムレツなど
- 乳製品(チーズ、ヨーグルト)
- 速筋の維持・成長を助けるたんぱく質が豊富で、特にチーズは高たんぱくなおやつとしても便利です。
- 簡単メニュー:牛乳、固形チーズ、ヨーグルト、飲むヨーグルトなど
持久系スポーツにおすすめの食材と補食
持久力が求められる競技、例えば陸上の長距離走や水泳、野球の外野手や内野手のように長時間にわたって動き続ける必要があるポジションでは、持続的なエネルギー補給がとても大事ですので糖質の摂取と、持久力をつかさどる筋肉=遅筋(赤筋)の成長と維持をサポートするためのたんぱく質を摂取することが大事です。
補食を活用し、糖質を摂取することで、体のエネルギーを切らさずに持続させることができます。
特に、コンビニで手軽に購入できるものや果物を取り入れると、忙しいお母さんでも準備しやすいですしょう。
補食の例
- おにぎり
- おにぎりの具は入っていない「塩むすび」を含め、補食には米がおすすめです。持参するときには、海苔も巻かずに持参しましょう。
- バナナやりんごなどの果物やナッツ類
- 最近ではコンビニでも一口大にカットされたフルーツや、ドライフルーツなど手軽に購入でき、すぐに食べられるものも多いです。ナッツとドライフルーツが一緒になっているものもおすすめです。
- パン
- バターが多く使われているもの、油脂の多いお惣菜パンは避けましょう。シンプルなパンがおすすめです。
- 鶏もも肉
- 鶏むね肉と同様に高たんぱくですが、鶏むね肉よりも脂肪が多く、エネルギー供給にもおすすめです。
- 簡単メニュー:鶏もも肉の塩コショウソテー、チキン南蛮など
- 魚(赤身魚)
- 持久力が出る『遅筋』を持つのが赤身魚。鮪や鯖、鯵、カツオなど回遊魚と呼ばれる持久力に長けた魚がおすすめです。
- 簡単メニュー:刺身、鯖缶を使った味噌汁、塩焼き、鯵を使った冷や汁など
- 豚ひれ肉
- 高たんぱくで比較的低脂肪のひれ肉は摂取した糖質をエネルギーに変えるビタミンB1を豊富に含みます。
- 簡単メニュー:ポークケチャップ、ひれ肉の塩コショウソテーなど
- 納豆
- 納豆の大豆たんぱくはもちろん、ビタミンB群や鉄分、カルシウムなどミネラルも多く含みます。
- 簡単メニュー:納豆+温泉卵、納豆+キムチ、納豆+あおさ+生卵など
遅筋を鍛えるための食材例
瞬発力・持久力どちらにも必要な大事なことは
持久力・瞬発力どちらにも必要な大事なことは、運動後の体の回復をするということ。体を回復させるための大事なことは次の3つです。疲労が残った状態ではせっかく持久力、瞬発力を意識した食事を取り入れても生かしきれずにいることになります。まずは体を回復させてためにできることをやってみましょう。
良質なたんぱく質をとる
筋肉疲労を回復させてために、良質なたんぱく質をとりましょう。メインの食事以外、副菜にも良質なたんぱく質を使って食事を用意します。
エネルギー補給のための糖質をとる
運動で使い果たしてしまった糖質をいち早く取り入れます。主食は米がおすすめです。
早く寝る
成長期のお子さんは、十分な睡眠が必要です。小学生は8~10時間程度、中学生でも7~8時間はしっかり眠りましょう。
お子さんのスポーツによって、ポジションによって主に使う筋肉が違いますので、その筋肉のために必要な食材を意識してみてください。ただし、基本的にはエネルギーとなる糖質、体の構成要素であるたんぱく質を取り入れること、体が回復するよう早く眠ることが最優先です。お子さんの食事作りの食材選びに参考にしてみてください。
・瞬発力つかさどる筋肉(速筋)には白身魚を意識する
・持久力をつかさどる筋肉(遅筋)には赤身魚を意識する
・しっかり眠って体を回復させる
コメント
スポーツを頑張る子どもを持つ母親として、子どもたちの体つくり、怪我予防、健やかな成長に欠かせない大切なことを 広く伝えていくべく活動をしています。保護者の皆様がお子さんの一番のサポーターとなれるよう、お子さんの成長を末長くサポートできるよう、「お母さんが、無理をしない」をモットーに掲げて 毎日のごはん作りはもちろん、2018年からはスポーツを頑張るお子さんをお持ちのお母さんの個人サポートに取り組んでいます。