Leifras SPORTS SCHOOL

Leifras SPORTS SCHOOL

ラージハート

ライフスタイル

子どもの歯並びが心配! 手遅れにならないために気をつけること

更新日: 2023.09.26
投稿日: 2023.10.04

子どもの歯並びやかみ合わせを心配する保護者が増えています。
歯並びが乱れる原因には食生活や口呼吸などがあげられますが、小さい頃からかかりつけ医の歯科医院に通い、定期的に診てもらうことで、予防できることがあります。
子どもの歯並びの現状やその原因、歯並びを改善するために保護者が知っておきたいことについて、日本初のマウスピース研修講師、穴沢有沙さんに聞きました。

監修者プロフィール:横浜関内矯正歯科ブランシュの副院長。
大手歯科医療法人、都市銀行での勤務経験を経て、日本初のマウスピース矯正歯科講師として独立。
最新のマウスピース矯正を学び続け、全国のクリニックで独自のカリキュラム研修を行っている。

日本の子どもの歯並びの状況は? 歯並びが悪くなる原因3つ


子どもが通う園・学校の歯科検診で、「歯並び」について再受診をすすめられた経験のある保護者の方は少なくないのではないでしょうか。
近年、歯並びやかみ合わせが悪い子どもが増えています。
学術論文「小学生における不正咬合と口腔機能異常の関連について」(歯科学報/2013年)によると、千葉県の小学生約600名の歯並びを調査したところ、正常な歯並びの児童はわずか34,7%。
約3分の2の児童が、歯並びやかみ合わせに問題があることが明らかになっています。
なぜこのようになってしまったのでしょうか。その原因は、以下の3つと考えられています。

食生活の変化により、あごが小さくなったため

昔は麦ご飯や煮干しなど硬い食べ物が主流でしたが、食生活の欧米化に伴いハンバーガーやサンドイッチなど、柔らかい食べ物が多くなりました。
柔らかい食べ物ばかりをとると咀嚼が減り、あごが鍛えらずしっかり発達しません。
小さなあごに歯が入りきらず、歯並びが悪くなってしまうのです。

栄養状態が良くなり、歯が大きくなっているため

豊富な栄養が含まれた粉ミルクの普及をはじめ、子どもたちの栄養状態が良くなってきている影響で、歯が大きくなってきているという説もあります。
小さなあごに大きな歯が生えることが、歯並びに悪い影響を与えます。

アレルギー性鼻炎や花粉症による口呼吸で、口周りの筋力が弱まるため

近年アレルギー体質の子どもが増えてきています。
アレルギー性鼻炎や花粉症で鼻がつまり口呼吸になると、口周りの筋力が弱まる傾向があります。
その結果、口が閉じにくくなったり、上下の前歯が接触しない歯並びになったりする可能性が高まります。

子どもの歯並びに問題があると、どんな影響があるの?


子どもの歯並びに問題があると、お口の中だけでなく体のさまざまな部分に影響を及ぼします。
具体的どのような影響があるのでしょうか。

むし歯になりやすい

歯が重なり合う「叢生(そうせい)」の状態は、歯磨きが不十分になりやすいため、むし歯のリスクが高まります。
また、口呼吸だと常に口の中が乾燥し、唾液の自浄作用(汚れを洗い流す作用)や抗菌作用が低下し、むし歯になりやすくなります。
むし歯になると、歯科医院で歯を削るなどの処置が必要になることもあり、それがきっかけで“歯医者さん嫌い”になる子も少なくないようです。

しっかりかむことができず、消化不良の原因に

歯並びや噛み合わせによっては、食事のときに良くかむことができません。
特に、前歯がかみ合わずに開いた「開咬」の状態だとパスタやうどんなど麺類を食べるときに前歯でかみ切ることができず、消化不良の原因になることもあります。
かむのに時間がかかるため食事のスピードも遅くなりがちで、食べる時間が決まっている学校の給食が苦手になってしまうケースもあります。

あごの関節に負担がかかり、顎関節症のリスクも

歯並びが悪いとかみ合わせのバランスがとれず、奥歯など一部の歯だけに負担がかかってしまうことがあります。
大人になったときに、その部分が歯周病になりやすくなるのに加え、「口が開かない」「あごが痛い」などの症状がみられる「顎関節症」のリスクも高まるといわれています。

子どもの歯並びが良くなると、どうなるの? 3つのメリット


子どもの歯並びが良くなると、健康面でも精神面でもメリットが得られます。
以下3つ紹介します。

唾液の分泌量が高まりむし歯になりにくくなる

歯並びが良くなると、良くかめるようになり、唾液の分泌量が高まります。
唾液には、

・ 口の中の汚れを洗い流す。
・ 酸を中和して、口の中を中性に保つ。
・ 細菌の増殖を抑える。

などさまざまな働きがあります。
中でも甘いものを食べた時、口の中の細菌が歯を溶かそうと作った酸を中和してくれる機能はとても重要で、唾液が多い人はむし歯になりにくいといえます。
歯並びが良くなると、むし歯になりにくくなるといってよいでしょう。

食事をおいしく味わうことができ、記憶力にも良い影響を与える

バランス良くしっかりとかめるため、食事をおいしく味わうことができます。
また、脳に刺激がいくことで記憶力にもよい影響を与えると言われています。
さらに、消化吸収がスムーズで、胃腸に負担がかかりにくくなります。

笑顔が増え、自己重要感が高まる

思春期に近づく頃になると、歯並びが悪いことをコンプレックスに感じ、「人前で笑うことができない」「できれば口元を隠していたい」など内向的になるケースもあります。
歯並びが良くなることで笑顔が増え、ポジティブ思考になることも少なくありません。
チャレンジすることが楽しくなったり、今まで以上に自信を持つこともできるでしょう。

子どもの歯並びを良くするために親が知っておきたいこと


「子どもの歯並びは、胎児がお母さんのおなかの中にいる時期から、お母さんの座り方や姿勢に影響される」「出産後、赤ちゃんの抱っこの仕方や授乳の仕方、離乳食の与え方に影響される」とも言われています。
しかし、妊娠期間や出産直後から子どもの歯並びを気にかけるのは難しいこともあるでしょう。
ここでは、子どもの歯並びを良くするために親が知っておきたいことを紹介します。

かかりつけの小児歯科を見つけよう

子どもの歯並びを良くするために大切なのは、かかりつけの小児歯科を見つけ、1歳半くらいから定期的にお口の中を診てもらうこと。
歯科医院は、「子どものお口の健康を守ってくれる味方」です。
お母さんお父さんが通っている歯科医院があれば、まずはその先生に、子どもの歯を診てもらえるか相談してみましょう。
通っている歯科医院がない場合は、近所の小児歯科を探し、足を運んでみるのもおすすめです。
定期受診の目安は、生活環境やお口の環境によって変わります。
気になることがあれば、いつでも先生に相談できるような関係を築けるとよいでしょう。

乳歯が生えそろう3歳くらいの時点で歯にすき間がないと、その後生えてくる永久歯は乳歯よりも大きいので、あごに入りきらなくなり、歯並びが乱れる可能性があります。

小さい頃から歯科医院に定期的に足を運び、経過をみながら必要に応じて矯正治療や適切な指導を受けることで、歯並びの乱れを防ぐことができます。

矯正治療を考え始めるタイミングは、5歳〜7歳ごろ

歯が生え変わる5~7歳くらいから、必要に応じて矯正治療を考え始めるとよいでしょう。
実際に治療をするタイミングはもう少しあとになることもありますが、レントゲンなどを用いて主治医に経過をみてもらうことで、適切なタイミングで矯正治療をスタートすることができます。

子どもの矯正治療には、大きく2つの種類があります。

・ワイヤー矯正
矯正装置であるブラケットを歯にとりつけます。
そこにワイヤーを通し、動かしたい方向に向かって歯に適切な力をかけ、徐々に移動させることで歯並びを整えます。
装置のとりつけや調整は歯科医師が行います。

・マウスピース矯正
マウスピースを用いて行う矯正治療。
とりはずしができるため、食事や歯磨きは今までと同じように行うことができます。
平行して口腔筋機能矯正のトレーニングを行うことで、歯並びを悪くした原因である口呼吸・舌の悪い癖・飲み込みの悪い癖・姿勢を改善し、あごを正常に発育させて、きれいな歯並びに導きます。

この2つ以外にも、骨や歯の状態により、様々な矯正装置があります。
診断を聞いて担当医と最良の方法を見つけることをおすすめします。

矯正治療は自由診療で、費用は治療内容や治療期間により異なりますが、トータルで25万円〜50万円くらいが相場です。

歯並びの悪さを子どもの前で指摘しない

子どもの歯並びが悪いからといって、「あなたは歯並びが悪いから」と目の前で言ってしまうと、子どもは「歯並びが悪い自分はダメな子」と、自分に自信をなくしてしまいます。
やさしく見守り、歯並びが悪くならないよう食生活などを見直すことも、親ができることのひとつです。

また、矯正治療が必要な場合、適切なタイミングで治療を行うことで、思春期の歯並びが悪いことで抱くコンプレックスや、人前で笑うことへの苦痛など精神的なダメージを軽減することができます。
子どもが小さいうちからかかりつけの歯科医院をもち、定期的にお口の健康をサポートしてもらうことが、正しく健康的な歯並びにつながるのです。

まとめ

・食生活や栄養状態の変化などにより、歯並びの悪い子どもが増えている。
・子どもの歯並びが良くなると、健康面でも精神面でもメリットが得られる。
・小さい頃から歯科医院に定期的に足を運ぶことで、歯並びの乱れを防ぐことができる。

・横浜関内矯正歯科ブランシュ
https://yokohama-kannai-invisalign-kyouseisika.jp/
https://www.instagram.com/blanche_kyousei/

・株式会社Blanche
https://dh-blanche.com/
https://www.instagram.com/arisa_anazawa/

・日本歯科社会教養推進機構(JDL)
https://japan-dental-liberalarts.com/

記事一覧に戻る

よく一緒に読まれている記事

無料で非認知能力を測定できます!

バナーをタップすると体験版の測定が可能です。

みらぼ

非認知能力を知ろう

非認知能力とは、IQや学力などとは異なり、社会で豊かにたくましく生きる力と言われる、挨拶・礼儀、リーダーシップ、協調性、自己管理力、課題解決力などのことです。園や学校の先生をはじめ、お子様がいるご家庭のママやパパにも注目され始めている能力で非認知能力を高める教育への関心度が高まっています。

  • 非認知能力とは?
  • 非認知能力が必要とされる理由
  • 非認知能力を高める5つの理由
  • 非認知能力を高める方法

非認知能力を知ろう

非認知能力とは、IQや学力などとは異なり、社会で豊かにたくましく生きる力と言われる、挨拶・礼儀、リーダーシップ、協調性、自己管理力、課題解決力などのことです。園や学校の先生をはじめ、お子様がいるご家庭のママやパパにも注目され始めている能力で非認知能力を高める教育への関心度が高まっています。

  • 非認知能力とは?
  • 非認知能力が必要とされる理由
  • 非認知能力を高める5つの理由
  • 非認知能力を高める方法

ラージハート公式Facebook