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子どもの頃から歯を大切にするべき理由! 食事と歯の関係は?(前編)

更新日: 2023.10.17
投稿日: 2023.10.25

「歯は大事にしなければ」と理解はしているものの、なにをどうすればいいのか具体的にわかっている人は、実は少ないようです。

むし歯になる仕組みや歯磨きのタイミングを理解すれば、むし歯なるリスクはかなり防げます。

一生使い続ける「歯」を健康に、丈夫に美しくキープするために心がけることを、日本初のマウスピース矯正研修講師の穴沢有沙さんにお聞きしました。

監修者プロフィール:横浜関内矯正歯科ブランシュの副院長。大手歯科医療法人、都市銀行での勤務経験を経て、日本初のマウスピース矯正マウスピース矯正研修講師として独立。最新のマウスピース矯正を学び続け、全国のクリニックで独自のカリキュラム研修を行なっている。

なぜ子どもの頃から歯を大切にする必要があるのか


<本文>
食べ物を噛み砕き、消化を助ける役割をする「歯」。それ以外にも、

・発音を助ける
・表情をつくる
・力を入れる時に食いしばる
・噛むことで脳に刺激を与える

など、人が生きていくための大切な働きがあります。

人は6〜12歳で乳歯から永久歯にほぼ生え変わり、その後は一生同じ歯を使って生きていきます。

乳歯は全部で20本、永久歯は親知らずまで全て生えると32本。

奥歯が1本失われるだけで、噛む機能が40%低下するといわれるほど、口の中は絶妙なバランスを取りながら健康を保っています。

そう考えると、幼い頃から歯や歯茎を大切にする習慣を身につけておくことは非常に重要です。

また健康面だけでなく、歯の健康は精神的なことにも影響を与えます。

例えばむし歯や歯並びが気になって、「口を開けて笑えない」「人と話すのが恥ずかしい」など、歯の悩みから人間関係やコミュニケーションでつまずいてしまうこともあるのです。

そしてなにより、「よく噛んで美味しく食事をする」ことは、健康でよりよい生活になくてはならない要素。

子どもの歯を健康に保つことは、食事や教育と並んで、保護者が子どもにしてあげられることの一つでもあります。

今回はむし歯になるメカニズムやむし歯になりやすい習慣・食べ物について解説します。

なぜむし歯ができるの? むし歯ができる仕組みとプロセス


「自分はむし歯ができやすい体質だから」「甘いものが好きだから」、という理由でむし歯になっていると思っている人は少なくありません。

しかし実際は、いくつかの要因が揃うことで初めてむし歯になり、その一つでも欠ければむし歯にはならないのです。

むし歯ができる仕組みについて、見ていきましょう。

むし歯ができる仕組み・プロセスとは

口の中には、だれでもミュータンス菌をはじめとする細菌がいますが、基本的には中性を保っています。

しかし食事をしたり、おやつを食べると、その糖分をエサにして細菌が酸を作り出し、口の中が酸性に傾きます。
30〜40分ほど経つと、唾液による作用で自然に中性に戻りますが、だらだら食べで口の中にずっと食べ物がある状態が続いたり、食べカスが残っていると、中性に戻ることができず、酸により歯のエナメル質の構成物質であるカルシウムやリンが溶かされてしまいます。

これがむし歯になる仕組みです。

むし歯発生の4つの要素

むし歯は、以下の4つの要素が揃った時になると言われています。

① 歯の質(宿主)
歯そのもののことです。歯の構成物質であるカルシウムやリンが豊富であれば、むし歯にはなりにくいのです。フッ化物を塗布したり、フッ化物洗口を行うことで再石灰化を促進し、歯の表面のエナメル質に取り込まれ、酸に溶けにくい性質に修復してくれます。
フッ化物配合の歯磨き粉なども日々のケアとして効果的です。

② 細菌(むし歯原因菌など)
細菌はショ糖を分解し、歯垢(プラーク)を産出します。口の中の細菌(むし歯原因菌など)は、ゼロにはできないので、エサを少なくして繁殖率を下げるのが有効な方法です。

③ 糖分
よく「甘いものはむし歯になる」と言われますよね。それは甘いもの=ショ糖のことです。さらにご飯やパンなどの炭水化物やでんぷん、牛乳に含まれる乳糖も放っておくと糖質に変化し、細菌のエサになります。

④ 時間
口の中が酸性に傾く時間が長くなればなるほど、むし歯になりやすくなります。「食事やおやつの時間を決める」「だらだら食べをしない」「食後はすぐ歯を磨く」などを心がけるだけで、むし歯率がグンと下がります。

例えば、
・甘いものを食べても(糖分)、すぐに歯を磨く(細菌量を減らす)
・時間を決めて食事をする(時間)
・定期的にフッ化物塗布を受けている(歯の質)

など、むし歯の原因になる要素があっても、それ以外の部分で補えればむし歯にはなりません。また4つの要素をゼロにしなくても、全体のレベルを下げるだけでもむし歯予防には有効です。

食後に毎回歯磨きができればベストですが、むし歯は24時間内であれば進行しないので、1日に1回、きちんと歯磨きをするだけでむし歯はかなり防げます。

「食後は毎回歯磨き」とプレッシャーに思わず、1日1回、寝る前でもお出かけ前でも、ゆっくり時間をかけて歯磨きする習慣を身につけましょう。

子どもの歯」と「食べ物」の関係 むし歯になりやすい食べ物や食べ方とは?


食事やおやつの内容と回数は、むし歯の発生に深く関係しています。

子どもがむし歯になりやすい食べ物や、その食べ方のポイントについて解説していきます。

おやつ=お菓子ではない! 子どもの歯にベストなおやつとは?

「おやつ」と聞くと、アイスクリームやクッキーなど子どもが喜ぶお菓子を想像しますね。

しかし1回の食事量が少なく、成長期で栄養が必要な子どもにとってのおやつは、第4の食事と同じ。

子どものおやつには甘いものやお菓子ではなく、

・ふかし芋
・おにぎり
・いわしせんべい
・野菜スティック
・野菜の浅漬け

などを食べさせると、栄養によいだけでなくむし歯予防にもなります。

さらに歯応えのあるものを食べるようにすると、満足度がアップして顎の発達も助けます。

おやつを食べるタイミングはいつがいいの?

むし歯菌にとって最高なのは、常に食べ物が口の中にあってエサが豊富な状態。

つまり時間を決めずにダラダラとおやつを食べたり、甘いアメやガムが常に口の中にあると、口の中は常に酸性になって歯のエナメル質(歯の表面の硬い部分)を溶かしてしまいます。

・おやつは昼ごはんと夕食の間に、時間を決めて食べる。
・食事とおやつの時間以外には、食べ物を食べない。

というルールづくりができると、むし歯にはなりにくくなります。

スポーツドリンクは子どもに必要?

むし歯予防の観点で言えば、スポーツドリンクの糖分の多さと酸には注意が必要です。

ジュースと同様、甘い飲み物は歯と歯の間にも入り込み、口の中に残りやすいのでむし歯の原因になってしまうためです。さらには、酸(スポーツドリンクはだいたいpHが3.5くらい)の影響で、直接歯を溶かしてしまいます。これを酸蝕歯(さんしょくし)と言います。

真夏にスポーツをしたり、汗を大量にかいた時は、「水+塩タブレット」など水と塩分を摂取するようにしましょう。

もしスポーツドリンクを飲んだ時は、その後に水やお茶などで口の中をすすぐと歯と歯の間の糖分も洗い流せ、口の中をすばやく中性に戻すことができます。

ちなみにスポーツドリンクを入れる容器は、「スポーツドリンク対応」になっているものか、プラスチック製のものを使用しましょう。

金属製で内部に傷がついている場合など、酸の影響で金属が溶け出す可能性があります。

気になる…「むし歯」と「歯並び」は関係あるの?


ズバリ、むし歯と歯並びは密接に関係しています。

むし歯があると歯並びが悪くなることがあり、歯並びが悪いとむし歯を誘発するという、相関関係があるのです。

まず乳歯にむし歯ができた場合、抜歯をしてその部分が欠損するとします。

本来なら、お互い支え合って真っ直ぐ生えている歯の支えがなくなり、両脇の歯が空いている部分に傾いてくることがあります。

歯が斜めになると、次に生えてくる永久歯の方向にも影響が出て、全体的に歯並びがガタガタとしてしまうのです。

また、歯並びが整っていると歯磨きやフロスもしやすく、食べカスも残りにくいのでむし歯になりにくいと言われます。

つまり、むし歯がある→歯並びが悪くなりやすい→歯並びが悪くてむし歯になる、という負のスパイラルに陥りがちなのです。

歯をむし歯から守り健康に保つことが、歯並びにもよい影響を与えます。

子どもの歯を守るために 保護者ができること


実は子どもの仕上げ磨きをしなくてよくなるのは、中学生から。

つまり小学生のうちは子どもが歯磨きをした後に、保護者が確認する必要があります。

「ちょっぴり面倒…」と思うかもしれませんが、この確認や仕上げ磨きをすることで子どもの歯の状態を確認でき、すばやく歯医者につなげることができます。

1歳半検診と3歳検診の後は、「むし歯ができたら行けばいい」「子どもが痛がったら連れて行こう」と、歯に関しては後手に回りがちですが、痛くなる前に定期的に診てもらうことで常に歯の健康が保たれ、痛い治療をしなくて済むので、子どもの歯医者への苦手意識が生まれません。

4歳以降は少なくとも年に一度は、歯医者に通う習慣をつけたいもの。生活習慣や歯の状態によって歯科医が、定期検診の頻度も指示してくれます。

日頃からのむし歯対策と定期的な歯医者通いで、子どもに一生使える歯をプレゼントしましょう。

まとめ

・歯は一生使うものであり、むし歯や歯並びなどが精神面にも影響することがあるため、幼い頃から大切にしたほうがいい。
・① 歯の質(宿主)② 細菌(むし歯原因菌など)③ 糖分④ 時間の4つの要素が重なったときにむし歯になる。
・だらだら食べや飴など、口の中に食べ物が長くあることがむし歯を引き起こす。
・仕上げ磨きや年1回の歯科検診など、親が子どもの歯の健康のためにできることはたくさんある。

・横浜関内矯正歯科ブランシュ
https://yokohama-kannai-invisalign-kyouseisika.jp/
https://www.instagram.com/blanche_kyousei/

・株式会社Blanche
https://dh-blanche.com/
https://www.instagram.com/arisa_anazawa/

・日本歯科社会教養推進機構(JDL)
https://japan-dental-liberalarts.com/

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