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非認知能力

アタッチメント=子どもと親の愛着関係を築くための年齢別ポイント

更新日: 2023.05.12
投稿日: 2023.04.28

親子関係で大切だと考えられている「アタッチメント」。
この関係を築くのにいちばん大切な時期は、0〜3歳だと言われていますが、3歳以降のアタッチメントも大切です。
子どもと親の愛着関係を築くためのポイントについて、年齢別に解説します。

「アタッチメント」で子どもの非認知能力が育まれる


「アタッチメント」とは、子育て心理学用語のひとつ。
乳幼児が主たる養育者(多くはお母さんですが、それぞれの家庭の事情で、お父さんや祖父母ということもあるでしょう)との間に築く情緒的な絆を表し、「愛着を築く」「愛着形成」などともよばれています。

子どもが心身ともに健やかに成長するための基盤となるのは、親との安定したアタッチメントであると考えられています。
アタッチメントは子どもに安心感を与え、

・ 不安を抑制する。
・ 探索行動を活性化させる。
・ 自己や他者への信頼感をもたらす。

といわれています。

これらが基盤となり、

・ 心がやさしい子に育つ。
・ コミュニケーション能力が高くなる。
・ ねばり強くやりぬく力が育つ。
・ 失敗しても立ち直る力が育つ。
・ 感情をコントロールできる。
・ 自ら課題を発見し、解決する力が育つ。
・ 自己肯定感もち、自分を信じる力が育つ。

など、さまざまな非認知能力や資質を育みます。

アタッチメントは、赤ちゃんや子どもが養育者に働きかけ、養育者がそれに応えることで作られます。
この関係を築くのにいちばん大切な時期は、0〜3歳だと言われています。

「どうすれば愛着形成できるのだろうか」と、難しく考える必要はありません。

生まれて間もない赤ちゃんがお母さんに抱っこしてもらったり、ミルクを飲ませてもらったりといったことを通して、赤ちゃんと保護者・保育者はお互いへの愛着をより一層深めていくのです。
お互いが密接な関係を築いていくことで、赤ちゃんは情緒豊かにのびのびと育っていくようになります。

養育者が赤ちゃんからの働きかけに敏感に反応し、喜び、愛情を持ってお世話をすることが、安定した愛着形成につながります。

年齢別 アタッチメントのポイント【3歳から6歳】


アタッチメントは乳幼児期が大切ですが、3歳以降も大切です。
3歳以降も安定したアタッチメントを築くため、まずは、3歳から6歳くらいの子どもとのアタッチメントのポイントを紹介します。

子どもを丸ごと受け止め、興味のむくまま好きなことをさせる

安定した愛着形成のために一番重要なのは、「あるがままの子どもをまるごと受け止める」ことです。
また、幼児期になると、赤ちゃんの頃からは想像できないくらいいろいろなことができるようになり、自分の周りのさまざまなことに興味を抱くようになります。
子どもが興味をもって取り組んでいることをたくさんさせてあげましょう。それを積み重ねることにより、自分で考え、自主的にチャレンジするようになっていきます。

子どもの気持ちを言葉で代弁しながらコミュニケーションをとる

友達との関わりが増え、「とった」「とられた」など自分と相手との考え方の違いから、トラブルが起こることもあります。
ケンカをして泣いていたら、「おもちゃをとられてくやしかったんだね」など、子どもの気持ちを言葉で代弁しながらコミュニケーションをとることを意識しましょう。子どもは親のサポートを通して自分の気持ちを理解することにつながり、感情をコントロールできるようになっていきます。

たっぷりほめ、甘えさせる

「甘えさせる」とは、子どもを見守りながら、受け止めること。
がまんができた、約束が守れたなど子どもの成長がみてとれたら、「よく待てたね」「約束が守れてえらいね」など、たっぷりほめましょう。
また、この時期の子どもは、親とのスキンシップをまだまだ必要としています。
「抱っこして!」と言ってきたら「もうお兄ちゃん(お姉ちゃん)でしょ」などと拒絶せず、存分に抱っこしてあげましょう。
できないときは、「今は手が離せなくてごめんね。ちょっと待っててね」「今日はママ疲れているから、少しの時間だけでもいい?」と事情を伝えましょう。
「自分の要求には応えてもらえなかったけれど、気持ちはちゃんと受け止めてもらえた」と子どもが思えるように関わることで、信頼関係が築かれていきます。

年齢別 アタッチメントのポイント【7歳から9歳】


少しずつ周りに目が向くようになる7歳から9歳の時期の子どもは、まだまだ自己中心的。
小学校という新しい世界で集団生活を送るようになるからこそ、アタッチメントが必要です。
7歳から9歳くらいの子どもとのアタッチメントのポイントを紹介します。

子どもの気持ちに同調し、解決のヒントを

日々の生活の中で、「⚪⚪️されてすごく悲しかった」など、自分の気持ちを表現するようになります。
「それは悲しいよね」「どう言ったらいいか悩むよね」など子どもの気持ちに同調した上で、「こんな言葉をかけてみたら?」「ママは⚪⚪だと思うけど、△△ちゃんはどう思う?」など、解決のヒントを提示するようにしましょう。
親を信頼することが、自分で考える力につながります。

親が先回りして、うるさく指示しない

親が先回りして口うるさく指示することで、子どもは自分から始めたことを成し遂げる喜びを味わうことができないだけでなく、「ぼくは(私は)お母さんお父さんから信用されていないんだ」と、自分を卑下するようになってしまいます。

子どもの挑戦を応援し、結果はどうあれ最後までやりぬくことができるよう見守ることで、「お母さんお父さんはぼくを(私を)応援してれる」と、親への信頼につながり、アタッチメントが形成されていきます。

子どもとの約束を守る

「子どもといっしょに図書館に行く約束をしたのに『疲れているから今度ね』と先延ばしにする」「子どもといっしょにクッキーを作る約束をしたのに仕事が忙しくて中止にする」など、
本当に忙しいときや体調が悪いときは仕方がないとしても、約束をやぶってばかりだと、子どもは親に不信感を抱いてしまいます。
小さなことでも約束は守る。
その積み重ねがアタッチメントの形成につながり、「この人のいうことなら聞こう」という気持ちになるでしょう。

乳児期が大切と言われるアタッチメントですが、幼児期以降、学童期、青年期になっても、適切な関わりがあれば、生涯にわたって愛着は形成され続けるとも言われています。
わが子からの要求に、愛情と喜びを持って応えることを日頃から意識して関わりたいものです。

まとめ

・ 「アタッチメント」とは、子どもと養育者の間で築く情緒的な絆をさし、「愛着形成」ともよばれる。
・ 「アタッチメント」は乳幼児期はもちろん、幼児期以降も大切。
・ 年齢別アタッチメントのポイントを知り、親子の絆を深めよう。

参考文献)
『はじまりは愛着から』(佐々木正美著、福音館書店)
『0〜5歳児の非認知的能力』(佐々木明著、チャイルド本社)
「叱り方、甘えさせ方は3歳・7歳・10歳で変える」(PHPのびのび子育て,PHP研究所)
「なぜ、子育てにアタッチメントが必要なのでしょうか」(出典:日本アタッチメント育児協会)

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