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非認知能力

将来の学びや仕事にも役立つ! チームワークを身につける方法

更新日: 2023.01.04
投稿日: 2022.01.14

日常生活でもよく耳にする「チームワーク」という言葉。

そもそも「チーム」は単なる人の集まりとは違い、各自が役割を持ち、目的や目標を達成するために力を合わせる集団を指します。

つまり「チームワーク」は、目指すゴールに向かって各自が役割を果たしながら協力し、弱い部分を補い合い、刺激し合うことで生まれる「特別な力」のことです。

1+1が必ずしも2ではなく、お互いの力を合わせることで3や10にもなる可能性があるのです。

チームスポーツはもちろん、学校や課外活動、将来は仕事にも役立つであろう「チームワーク」。

小さい頃から身につけるには、どうしたらよいのでしょうか。

そもそもチームワークってなんだろう?


サッカーを例にしてみましょう。

フォワードがゴールを決めるためには、他の選手がパスを回し、ベンチからの的確な指示も必要です。

サポーターの応援は選手の力になりますし、ピッチの芝を管理する人やスタジアムの掃除をするスタッフもゴールに一役買っているといえます。

「勝つ=ゴールを決める」という目的のために、チームのメンバーそれぞれが自分のできるポジションでベストを尽くした結果です。

また失敗をした仲間を責めたり、いつまでもくよくよ悩んでいたりしては、次のゴールにつながりません。

ゴールを目指すプロセスには予測しないことも起こり、意見の衝突もあります。

それらを乗り越える力も、チームワークによって育まれるでしょう。

チームワークに必要な力は、「非認知能力」とも多く重なります。

チームワークで生まれる「特別な力」は、子どもが強くしなやかに育つことにつながるのです。

どんな場面でチームワークが育つのか


では実際どんな場面や体験、活動でチームワークが育つのでしょうか。

スポーツで育つ「チームワーク」

野球やバスケットボールなどのチームスポーツはもちろん、卓球、陸上などの個人競技に見えるものでも、仲間やコーチとの切磋琢磨や、親や周囲のサポートなしにはできません。

スポーツでは、自分の周囲すべてがチームであることを学べるのです。

学校や課外活動で育つ「チームワーク」

チームワークは、学びの場でも十分に身につけられます。

実験などの班活動、運動会などの行事の準備や運営、遠足や社会科見学でも、皆が役割を持たず、バラバラ活動しているとうまくいきません。

リーダーや記録係、発表や報告する係など、さまざまな役割が機能することで、学習や実習がスムーズに進むことを子どもは理解します。

家庭で育つ「チームワーク」

家庭内でチームワークを育むには、「子どもにも役割を持たせること」が大切です。

何ができるかを子どもに考えさせ、本人に担当を決めさせましょう。

そして担当した仕事は、下手でも時間がかかっても必ず最後までやってもらいます。

誰かが病気や忙しい時は、サポートし合う大切さも学ぶことができます。

チームワークが身につくと、こんなことができるようになる!


「チームワーク」は頭で理解するだけでは、なかなか身につけるのが難しいものです。

仲間や家族と切磋琢磨しながら、楽しさや大変さを実体験して、初めて子どものなかに生まれ定着するものです。

しかし一度チームワークが身につけば、子どもは驚くほど変化します。
例えば…

・自分の意見や気持ちを相手に伝え、同時に相手の意見も尊重する
→同じゴールを目指すチームだからこそ話し合いができ、意見交換のルールやマナーも学べます。

冷静な視点や客観性も持てるようになるでしょう。

・困っている仲間を励まして支える
→失敗したり落ち込んでいたりするメンバーがいれば、励まし合うことで目標に向かって再度、前進できます。

時には自分も支えてもらい、その心強さも実感するはずです。

・自分の役割を果たして、チームに貢献する
→もし主役になれなくても、自分の働きがチームの役に立った時の喜びは大きいものです。

そのモチベーションで役割をまっとうできるようになるでしょう。

・困難な状況でも忍耐強く取り組む
→「チームメイトも頑張っている」「あともう少し続けてみよう」と仲間を見ながら、自分を鼓舞させられるようになります。

このように、チームワークには「コミュニケーション力」「自制心」「忍耐力」などの非認知能力が多く含まれます。

これは今後の学習意欲や将来の仕事にも、きっと役立つ「子どもの力」になるはずです。

子どもがチームワークを身につけるために、親ができる3つのこと

大人でも、チームワークを意識した言動をするのは難しいものです。

ましてや子どもがチームワークを身につけるには、親の一貫した考え方や対応、声がけが重要になります。

では、どのように子どもに接すれば、「チームワーク」を子どものなかに育むことができるのでしょうか。

◯親がチームワークのメリットや大切さを実感する

◯子どもが自分で身につける機会を奪わない


◯親だからこその視点で声がけを

親がチームワークのメリットや大切さを実感する


親自身が協力し合うことの大変さ、励ましてもらうことでいつもより力が出せる経験など、「チームワーク」を体験することをおすすめします。

例えば「新しいプロジェクトチームに参加させてもらう」「学校のPTA活動に参加する」「仲の良い友だちとネットショップを開いてみる」など、複数の人と活動を始めてみるといいでしょう。

煩わしいことも増えるかもしれませんが、「大人しいママ友が意外にもリーダー気質」「しっかり者の友人がお金にはルーズだった」など新たな発見もあるはずです。

そこで経験する「人をサポートする喜び」や「助けてもらうありがたさ」は、知識だけでは得られないチームワークの本質を理解することにつながります。

また、いつものママ友グループでも、チームワークを意識して見てみると、それぞれの役割が見えてくるかもしれません。

子どもが自分で身につける機会を奪わない

「チームスポーツを始めたが、試合に出られないのでやめた」「班長に推薦されたが、大変そうなので辞退させた」など、せっかくチームワークを学べる機会を子どもから奪わないようにしましょう。

楽して得られる経験はありません。本当のチームワークを身につけるためには、「喜び」「楽しさ」と「辛さ」「大変さ」「悩み」はセットになっていることが多いのです。

例えば試合に出られなくても、「自分に出番がきた時の準備」や「試合をサポートする仕事を探す」など、チームのためにできることはたくさんあります。

時には見守り、待つことも親の大切な仕事です。

親だからこその視点で声がけを

チームでの活動は、子どもに様々な経験が降りかかります。

子どもから、「こんなチームは嫌だ」「面白くない」「嫌いな子がいる」といった悩みや不安が出たら、マイナスなイメージを持たずに、じっくりと話を聞きましょう。

そして「アドバイス」や「指導」よりも、「悩むのは一生懸命努力している証拠だね」「頑張っていることはよくわかっている」と、子どもの姿勢そのものを認めてあげます。

また子ども自身ではなかなか気づけない視点、例えば「◯◯ちゃんはこんな気持ちだったのかも」など、ちょっとしたヒントをあげてもいいですね。

あくまでも主役は子ども。親だからこそ、冷静かつ少し距離を取った対応を心がけてみましょう。

子どもが自分自身の力でチームワークを身につけられた時、子どもは大きく成長します。

まとめ

・チームワークはゴールに向かって各自が役割を果たし、切磋琢磨して生まれる「特別な力」。
・チームワークは学校でもスポーツでも家庭でも学べる。
・子どもが自らチームワークを身につけるのを、親は根気よく見守る必要がある。

編集部より

人は一人では生きられないものです。
子どもの時に関わる人の数が、子どもが大人になった時に、自分自身のコミュニティを広げ、コミュニケーション能力を養い、周りと協働することの力に影響していくと言われています。
そのためにも、まずは親が様々な環境で色んな人と接している姿を見せることが大切ですね。
また、しっかりと子どもになぜ?チームがあるのか!協力していくことが大切なのか!を伝えてあげましょう。
そして、チームの中で衝突して嫌な思いをする時もありますが、しっかり子どもの想いや考えを受け止め、認めてあげて、相手の立場も考えらえる子になってもらえることで、子どものチームワーク、協調性を身に付けていきましょう!

(参考文献)
・メンタルトレーナーが教える 子どもが伸びるスポーツの声がけ(辻秀一著・池田書店)
・家庭、学校、職場で生かせる!自分と相手の非認知能力を伸ばすコツ(中山芳一著・東京書籍)
・チームビルディング・ジャパン
・FQJapan|互いに認め合うのが大切! 子供に”家族のチームワーク”を伝える方法 

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