子どもを習い事に通わせたいけれど、スクールの選び方や先生と子どもとの相性など、親としては迷ってしまうことがたくさんあります。
「どんな基準で習い事を選んだらいいの?」といった習い事に関する疑問から、「子どもが親の言うことを聞かない」「やる気がない」「すぐに飽きたらどうしよう…」などの子育てに関する悩みまで、累計1,000人以上(2022年10月時点)の子どもを教えた実績を持つリベルタサッカースクールのベテラン指導員・小笠原祥高先生がズバリと答えます。
子どもの「ココロに体力を。」という理念のもと、サッカーの技術だけでなく「人間性」を伸ばし、社会を生き抜くための非認知能力や心の強さを育むスクールです。
独自の指導研修を受けた指導員が指導にあたり、子どもたちはもちろん、保護者の方々へのサポート体制も整っています。
現在、北海道から九州に約1,600ヶ所のスクールがあり、総勢約2万4,000人の3〜12歳までの子どもたちがサッカーを楽しみながら学んでいます。
高校まで本格的にサッカーに取り組み、大学からはサッカーサークルやフットサルに熱中していたという小笠原先生。
リベルタサッカースクールに出会い、指導員の道へ。
当時、まだ出店していなかった千葉スクールの開校を自ら提案し、立ち上げから携わりました。
現在は週4日のスクール指導の傍ら、後進の指導員の育成・研修・合宿企画などを行っている指導歴19年目のベテラン指導員。プライベートでは2人の男の子のお父さんです。
サッカーの基礎から応用練習を行ない、最後に練習内容を活かし試合へと繋いでいます。
細かな練習内容は、各スクールのコーチ指導員が「どう教えたら身につくか・楽しめるか」を考えてアレンジしています。
リベルタの特徴のひとつは、異学年が混ざった合同練習。子どもの成長に合わせて負荷を変え、全員が一緒に成長できる「個別対応指導」を実践しています。
異学年が一緒に練習することで、高学年の子は年少者に優しく教えることを学び、低学年の子は年長者のまねをするという嬉しい交流も生まれています。
また、サッカーを通じて非認知能力や心の強さを育む指導を行っております。
A:まずは子どもの不安を取り除いてあげてから、楽しさやワクワク感を伝えましょう。
小笠原 まずは子どもが迷っている理由、不安に思っていることを取り除くことが第一歩。それをせずに「楽しいよ」「うまくなるよ」と伝えても、子どもの心は動きません。
小さい頃は「お泊まりが心配」「1人だと不安」、大きくなると「友だちとの関係」「恥ずかしさ」など、子どもによっても迷う理由は違います。
例えば宿泊が心配であれば「先生と一緒だから大丈夫」「◯人の部屋でこんなふうに寝るよ」など具体的に説明し、不安を取り除いてあげます。
合宿は技術的に上達することはもちろん、精神的にも大きく成長し、友だちとも仲良くなれるチャンス。
私たち指導員もいつもとは違う子どもたちの意外な側面を知ることもあり、勉強になります。
保護者の方にも、そんな子どもたちの様子を報告できるので「参加してよかった」という声が多いですね。
スクールは基本的に週1回、月4回の練習ですが、合宿だと2日間みっちり仲間と一緒に過ごしながらサッカーに取り組みます。
合宿は年3回(春・夏・冬)、他のスクールと合同で行い、試合中心で実施しています。
普段練習で使うソックスはレベルによって色分けされていますが、合宿の最終日に行われる進級テストを合格することで上のクラスに上がれる仕組み。
合宿に参加した子は、一まわりも二まわりも大きく成長するリベルタ自慢のイベントです。
A:子どもの「楽しい!」という気持ちが上達には欠かせません。
小笠原 どの競技でも、「やる気はあるけど、うまくならない時」はあります。
また、たくさん練習したからといって上達するとも限りません。
ただ一つ断言できるのは、「続けることが上達への最良の道」だということです。
子どもが楽しくなければ競技は続けられないので、「練習に行くのが楽しみ」「早くコーチや仲間に会いたい」という子どもの気持ちにフォーカスしましょう。
子どもが楽しんでいないなら、「なぜ楽しくないか」を探る必要があります。
恐らく、その競技を始めた時は、楽しむ気持ちがあったはず。なぜその気持ちが下がってしまったか、いつ頃から楽しめなくなったのか、どうしたらまた楽しさを取り戻せるのか、大人が子どもの気持ちを整理してあげればいいのだと思います。
もし練習の内容が原因であれば、すぐに先生や指導者に相談をして解決に向けて動きましょう。
異学年交流を大切にしているため、学年や子どもの成長に合わせて練習ゾーンを分けるなど、、動きや難易度の負荷を加えることで全員が満足できる練習プログラムを組んでいます。
A:練習には参加しなくていいので、子どもとコーチで話す機会を設けましょう。
小笠原 「楽しくない」「練習がつまらない」「友だちとうまく付き合えない」など、子どもが辞めたいと言うまでには、きっと色々な気持ちが心を巡ったと思います。
子どもが後ろ向きな気持ちになると、練習や会話の中にサインを出すことが多いので、私は普段はその時点で声をかけるようにしています。
例えば集合をかけても、わざと遅く来たり、あからさまに話を聞かなかったり、「わかってほしい」という気持ちを練習中に表現する子は多いです。
また練習内で友だち同士の関係がもつれたり、ケンカをしたり、嫌なことを言われるケースもゼロではありません。
スクール内のことであれば、両者から話を聞いたり、関係修復の機会を設けたりすることもあるので、まずは一度指導員に相談してほしいですね。
練習中のトラブルやケンカなどは、練習の妨げにならない範囲で仲介し、解決するようにしています。その際、練習後に保護者の方々にもご説明しています。
A:親がモチベーションを上げようとせず、「自分で上がる」ように仕向けてください。
小笠原 僕の子どももそうですが、子どもは「親が言うこととは反対方向」へ向かいます。
勉強をさせようと思えば「勉強はしない」ですし、スポーツのやる気を上げさせようとすれば、逆に萎えてしまいます。
特に小学校中学年以上になると、「親に言われたくない」「見られたくない」「関与されたくない」と思うのが普通なので、反抗的になったり、言うことを聞かなくなったら「ちゃんと育っている」と安心してほしいです。
そもそも、そのスポーツや習い事、塾に通い始めたのは、子どもが「やりたい」と言ったからでしょうか。
スタート時点で「親」が先導して「これは将来役に立つから」「周りがやっているから」と始めたことであれば、やる気が育たなくても仕方ありません。
子ども自身が「やりたい」と始めたことでも、意欲が下がることはあります。
子どもも人間なので体調や気分の浮き沈みはあり、常にやる気満々でいることは難しいのです。
親は子どもをコントロールしようとせず、子どもが「楽しんでいるか」「前向きに取り組めているか」を観察するだけで十分です。
どうか子どもを信じて見守ってください。
そしてモチベーションが下がっているように見えたら、始めた頃のワクワクした気持ちを思い出せるように話を聞くなど、楽しい会話を心がけてほしいですね。
人に無理やり上げられたモチベーションの上げ幅は少ないですが、自分で上げられれば驚くほど上げ幅が広がります。
もちろん心配なことがあれば、いつでも指導員に相談してください。
A:小さなこと、当たり前のことでも、一つ成長したことを見つけましょう。
小笠原 どんな子でも、一つくらいは「前はできなかったけど、できるようになった」ことはあるはずです。
他の子と比較すればつまらないこと、大したことじゃなくても、その子にとっては「すごいこと」「大きな一歩」かもしれません。
その小さな成長を見つけるには、普段からよく子どもを観察することが大切。
特に僕たちは週1回しかチャンスがないので、見つける側の「気づく力」も必要になります。
「元気な挨拶ができた」「言われる前に片付けを手伝った」「小さい子に優しくした」。逆に「前回はできたのに、今日はやっていない」ということもあります。
観察眼を鍛えることで、子どもの小さな成長に気づけるようになると思います。
リベルタサッカースクールでは、子どもを「認めて、褒めて、励まし、勇気づける」ことを基本方針にしています。リベルタサッカースクールの指導研修では、それぞれの子どものよいところを発見し、伝える手法についても指導しています。
A:大きく分けると、少年団、クラブチーム、サッカースクールの3種類です。
小笠原 少年団の活動日は週末の土曜日・日曜日。学校を中心に、地域の子どもたちが集まり、コーチは保護者やチームOBなどによって編成されています。
活動内容は試合が中心で、練習時間が長く確保できることがメリットです。
チームの運営は保護者が中心になって行われるため、お当番がある場合や試合への帯同が必要になることもあります。
クラブチームは、よりサッカーの技術に特化した練習を行い、専門性の高いコーチに教えてもらうことができます。
入部のためのセレクションを行うチームや、平日練習に加えて週末練習が設けられているチームもあります。
チーム運営はクラブで行われるので、お当番や試合への帯同はないチームがほとんどです。
リベルタのようなサッカースクールは、指導内容に特徴があります。例えばリベルタは「非認知能力や心の成長もサポートする」ことに特化していますが、「ドリブルを集中的に上達させる」「ゴールキーパーの技術を鍛える」など、それぞれの特徴を出したスクールがたくさんあります。
活動日や回数が選べるので、子どもの目的やスケジュールに合うスクールを選ぶことができます。
また、平日はサッカースクールで技術を磨いて、週末は少年団の試合で実践するなど、かけ持ちする子も多いようです。
※団体によって異なります。
A:基本的には「見守り」でOK。送迎などはサポートをしてあげましょう。
小笠原 週に何回も練習がある場合などは、送迎のサポートはしてあげた方がいいかもしれません。
リベルタであれば、週1回ですし、準備や道具類の管理もなるべく自分たちでやってほしいので、サポートは不要です。
練習は見学することももちろんできますが、同行しなくても大丈夫です。
A:自主練習は無理のない範囲で。でも1週間に1度、5分ボールにさわるだけでも上達します。
小笠原 一番優先すべきは、「スクールの時間を楽しく過ごすこと」。
自主練習ができなかったからと言って、後ろめたい気持ちや恥ずかしく思う必要はありません。スクールに来て、時間内の練習を精一杯楽しんでください。
今の子どもたちは塾や習い事で忙しいので、なかなか自主練習をできないのが実情です。
でも1週間に一度、5分間ボールにさわるだけでも上達します。
室内ではサッカーボールではなくても柔らかいボールなどを足の裏で動かしたりするなど、家の中でもボールに触れる時間を、無理のない範囲で増やしてみてください。
A:単純に「自分よりうまい」から、尊敬できるのかもしれません。
小笠原 なぜ子どもが親の言うことを聞かないかというと、「否定」されることが多いからですよね。僕も子どもに注意したり、指示したりするのは、親の責任感がそうさせていると感じます。
子どもに言うことを聞いてほしいなら、ゲームでもサッカーでも漫画でも、子どもが好きな分野で勝負してみるという方法もあると思います。
僕は自分の子どもに言うことを聞かせる前に、子どもと同じ土俵に行って正々堂々と戦い、「負けたら、これをやろう」と言います。
子どもの好きなゲームを懸命に練習して勝てるまで頑張ると、子どもが夢中になる理由が理解できたり、共通の話題も増えたり、意外な突破口が見つかることもあります。
その時、「子どもの好きなこと」で勝負することが重要です。
それが子どもに寄り添うことになり、子どもも「理解を示してくれた」と納得できます。
自分が好きなこと、頑張っているフィールドで、「自分よりうまい人」「自分と同じく頑張っている人」には、子どもにもリスペクトの気持ちが生まれます。
努力や歩み寄りをせず、「言うことだけ聞け」というのは虫がいい話かもしれません。
A:親の「言いたくないけど言わなきゃ…」という気持ちが、子どもを迷わせます。
小笠原 親がダメとわかっている、ということは「嫌だな」「言いたくないな」と思いながら伝えてるということですよね。
それなら、言わない方がいいと思います。
子どもは親の迷いを敏感に察知するので、心に響きません。
反対に、親が「これは絶対に伝えなければ」「子どもに分からせなければ大変なことになる」と思って子どもに言えば、伝わるということです。
また「理由を言う」「親の思いも一緒に伝える」という点も大切です。
頭ごなしに、訳もわからず命令されても、子どもはどうしたらいいのか分からなくなるでしょう。
第三者を利用して伝えてもらうという手もあります。例えば学校や習い事の先生。
子どもが好きな先生に困っていることを伝えて、練習の中で「宿題は終わった?来週また確認するよ」などと、それとなく話してもらうのも効果があります。
あくまでも子どもの分からないところで、相談してみてください。
A:スクールの指導を中心に、体験会や合宿、イベントの準備をしています。
小笠原 基本的に1人4〜5スクールを担当しているので、毎週月曜日〜土曜日まで、夕方は各スクールで指導をしています。
練習前は、体験会の周知活動や合宿の企画・準備。また指導員同士の指導研修もあります。
毎日忙しいですが、自分が情熱をかけてきたスポーツを担当することが多いので楽しいです。
自分自身が楽しめていない時、プライベートとの切り替えがうまくできない時など、スクールの子どもに「今日は元気がないね」と言われてギョッとすることもあります。恐ろしいほどの鋭さです。
僕たちは子どもをよく観察していますが、子どもたちも実によく指導員を見ていますね。
A:もともとスポーツ好きが集まっているので、動かしている人が多いです。
小笠原 僕自身も、社会人フットサルチームに入っていましたし、今は息子と一緒に週末に体育館を借りて、有志の親子20人くらいでバスケットをやっています。
毎日スクールで教えているとはいえ、自分でプレーする訳ではないので、体を動かしたいとうずうずしている人も多いと思います。
子どもに手本を見せないといけないですし、技術的に衰えたくないという気持ちもあるかもしれません。プレイヤーとしての気持ちも忘れたくないとも思います。
A:心がけてはいますが、わが子となると難しいですね(笑)。
小笠原 親としての期間よりも指導員歴の方が長いので、指導員として学んだことが子育てに活かせていると思います。
例えば、子どもの褒めポイントを見つけるのは、普段からスクールの子どもたちを「どこか褒められるところはないか」と探しているので、見つけやすい体質になっていますし。
またこれは指導員として実行しているやり方でもあるのですが…「集合が遅い」とか「部屋を片付けてね」とか、ダメ出しをするのではなく、「◯◯は集合が早いね」「◯◯はきちんと片付けて偉いね」とできている方の子を褒めちぎることで、もう片方を刺激するという方法です。
子どもは本能的に褒められたいと思っているので、これは意外と効果があります。
A:子どもの可能性を信じて温かく見守っていただければ、子どもはぐんぐん才能の芽を伸ばします。
小笠原 子どもの可能性は、本当に無限大です。
好きなこと・興味のあることを子どもが続けていけるのも、やめなければいけなくなるのも、実は保護者の方の考え方による部分が大きいのです。
子どもの「好き」「楽しい」を伸ばしていけるよう、何が子どもにとってベストなのかを保護者の方と一緒に考えていきたいです。
時には辛抱強く待つことも、見守ることも必要になります。
子どもを信じて、そして先生やコーチなどの指導者を信じていただいて、サポートしていただけたら嬉しいです。
▼ 小笠原祥高先生の担当しているスクールはコチラ ▼
下記をクリックしていただくとスクールの詳細がご確認いただけます。
・リベルタ公津の杜スクール(千葉県成田市)
・リベルタ中台スクール(千葉県成田市)
・リベルタ稲毛スクール(千葉県千葉市稲毛区)
・リベルタ瑞穂スクール金(千葉県千葉市花見川区)