子育てをしていると、「子どもには怒らず叱れ」などとよく言われます。
しかし「怒る」と「叱る」では何が違うのか、怒らずに叱るにはどうしたらよいのか、じっくり考える機会はなかなかありません。
今回は「怒る」と「叱る」の違いについて、ご紹介します。
一般的には、
・怒る → 感情のまま、相手に自分の気持ちをぶつけること
・叱る → 相手をよりよい方向に導く指導や注意、しつけのこと
「怒るのは自分のため、叱るのは相手のため」などと言う人もいます。
感情的に怒ってしまうのは、なぜよくないかというと…
・「お前はダメだ」など、人格否定になってしまう
・「お兄ちゃんはできるのに」など、人と比較してしまう
・「この前も同じことをした」など、過去を持ち出してしまう
・人前で叱りつけるなど、自尊心を傷つけてしまう
などが挙げられます。
しかし親からすれば、何度注意してもやり続けたり、こちらの体調が悪い時に限ってワガママを言われたり…
怒りたくなる時や、つい感情が先に立つ時もありますね。
そんな時は、
などを心がけるといいでしょう。
リーフラススポーツスクールでは、子どもたちの成長に寄り添った指導を行えるよう、指導員のための指導研修や指導実践を定期的かつ積極的に行なっています。
親が「感情に任せて子どもを怒る」のは控えなくてはいけませんが、子どもが危険な行為をした時や、人の迷惑になることをした時など、叱らなければいけない場面は多々あります。
では、子どもを上手に叱るために気をつけた方がいいことはなんでしょうか。
5つのステップに従って、「叱り上手な親」を目指しましょう。
① 気づきのヒントを与える
→ ゲーム終了時間を守らなそうなら「時計を見てごらん」と言ったり、アラームを鳴らしたり、まずは本人が自分で気づくきっかけをあげましょう。
② ひと呼吸置いてから伝えはじめる
→ もしカッと頭に血がのぼったら、1回深い呼吸をするといいでしょう。「叱っている自分を第三者として見る」「一度子どもから離れる」のも有効です。
③ 具体的に伝える
→ 「ちゃんとして」「しっかりして」「すぐにやって」という言葉は抽象的で子どもには伝わりづらいもの。「明日までに」「机の上を片付けて」と具体的に言葉で伝えます。
④ 理由を理解させる
→ なぜダメかを理解しないと、子どもは同じ行動を繰り返します。その際、「すぐに」「その場で」「短く伝える」を心がけると効果が上がります。
⑤ 1つ叱ったら3つほめる
→ 子どもが悪くても、「叱られる」と子どもは傷ついてしまうもの。叱られたことを素直に認めるには、「自分は受け入れられている」と感じる必要があります。
大人が子どもを叱るのは、子どものことを心配し、正しい方向に導きたいからです。
しかし根本の親子関係に愛情と信頼があってこそ、初めて「叱る」ことが子ども「正しい言動」につながります。
普段の生活から子どもを「認めて、褒めて、励まし、勇気づける」ことで、叱られたことくらいでは揺るがない親子関係の土台を作っておきたいですね。